間違いだらけのネットワーク作り(21) 98/04/11
「普及進まぬ日本のVoIP」


今週ひさしぶりに米国メーカーのシンガポール支店に電話し、アジアでのVoIPの売れ行きについて聞きました。この会社は昨年春からPCに組み込むVoIP用ボードを販売しています。このボードを組こむとPCが電話をイントラネットorインターネット経由で中継するためのゲートウェイになるのです。

中国、台湾で売れているが日本ではサッパリだそうです。原因はいろいろ考えられます。製品自体のコンセプトもPC組み込みというのは単体のVoIPゲートウェイと比べるとユーザには扱い難いですし、トラブル時の切り分けもPCが悪いのか、VoIPボードが悪いのか、ややこしくなります。

しかし、最大の原因は音質でしょう。日本のユーザには「安ければいい」では受け入れられないということです。先週の記事で公衆フレームリレーでのVOFRで音声が途切れるというケースを扱いました。公衆フレームリレーでさえ音質が保てないのに、さらにいい加減なインターネットでいい音質が保てる訳がありません。

私は製造業や銀行など多くのお客様にVoFRをご利用頂いていますが、全てフレームリレー/ATM交換機と専用線で構築した自営網です。優先制御やふくそう制御がきちんとできる自営網でないとVoFRで音質をよくすることは難しいからです。

私はVoIPは「半端な」商品だと思います。電話機を使った電話を高品質でデータと統合するにはVoFR、VoATMを使うべきであり、VoIPは電話機でなくPCで電話をかけるのに使うものじゃないか、と思っています。音質が悪くていいならMSのNet Meetingはじめタダで手に入るVoIP製品はたくさんあります。

インターネットやルータがもっと賢くなってH.323ベースのビデオコンファレンスが高品質音声を出せるようになったとき、VoIPは完成された商品になるんじゃないでしょうか?



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