間違いだらけのネットワーク作り(16) 98/03/07
「ATMで流れるトラヒック」


ATMがいよいよブレークして来ました。私のところでもATMメガリンクをはじめとするATM専用線の利用中、開発中のお客様がどんどん増えています。出来上がったATMネットワークの上を流れるトラヒックは何が多いのでしょうか?

IPを中心とするデータ90%、音声・FAX10%というのが私の感覚です。IPのトラヒックが急激に伸びていること、電話のトラヒックが横這いで、音声のコーディング・レートが8Kあるいは16Kと小さくなっていることから、音声用帯域の比率がずいぶん低くなりました。TDM全盛期に中継回線上のデータと音声の比率は3:7程度だったことを考えると隔世の感があります。「音声はデータのついでにタダ同然で転送する」時代になったといえるでしょう。

Distributed Networking Associatesの調査によるとアメリカでのATM上のトラヒック比率はグラフのようになっています。電話料金等の条件も違うので単純に日本とは比較できませんが、日本と同様電話は少なく5%。データが85%をしめています。のこり10%は映像です。ここが一歩進んでいるところでしょうか?

データの内容で特徴的なのはプロトコルが多様なこと。IPの比率が32%と最も高くなっていますが、トークン・SNAというIBM関係が28%とまだかなりの比重をしめています。日本では最近FNA、HNA、DINAといったメーカー独自プロトコルを捨てIPに全面的に切り替えるユーザが増えています。IPへの指向は日本の方が米国より進んでいるといえるかも知れません。これはネットワークのオープン化という意味でいいことです。ネットワークを構成する機器も選択肢が広く安価になりますし、ネットワークの拡張性も高まります。

音声、ビデオがCBRで扱われているのはなるほどな、と思わされます。メガビット単位の高速回線でわずか5%、10%しかしめない音声やビデオの帯域を節約するために無音圧縮+rtVBRを使うより気前よくCBRにして高音質・高画質を楽しんだ方がかしこい使い方といえるでしょう。64K、128Kといった低速回線とは発想を変えたほうが良いということです。




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