今日は冬至。 1年で一番日が短い日であり、明日からは1日1日、夏至に向かって日が長くなる日でもあります。 そう考えるとこれから寒さが増しても、気分的には少し明るくなります。
今日は今年最後の情報化研究会を開催します。 テーマはIOWNですが、研究会の後の忘年会で、いろいろな話が聴けることを楽しみにしています。
苦節10年超、京葉銀行の次世代勘定系が1月稼働
日立と苦節10年超、京葉銀行の次世代勘定系システムが2025年1月稼働へ
私は1990年代から2010年代にかけて、銀行のネットワークを数多く企画・構築した。 なので、銀行のシステムには今も関心がある。
銀行のシステムは1990年代にマルチベンダー化が進んだ。 私のネットワークの狙いはパケット通信(X.25)でネットワークを作り、1つのネットワークをマルチベンダーシステムでシェアすることで経済性と拡張性を高めることだった。 2000年代以降はX.25をIPにして同じことをやった。
「勘定系」は銀行の基幹システムだ。 京葉銀行の次世代勘定系はこの記事に書かれている事実を見る限り、「まれに見る大失敗プロジェクト」だ。 予算が当初の60億円から182億円と3倍にふくらみ、稼働時期は2018年から2025年へと7年遅れた。 開発期間は「苦節10年」。 開発に10年もかけたら、当初の「コンセプト」は時代遅れになっている。 1月に出来上がるシステムは出来上がった時点で陳腐化しているかも知れない。
なぜ、こんなことが起きたのだろう。 「OpenStage」という日立のパッケージを使って開発を進めていたが、途中でその利用は一部にとどめ、独自アプリを開発したようだ。 業務や商品の独自性にこだわり、パッケージというレディメイドから、手作りのオーダーメイドに転じたことがプロジェクト失敗の原因かも知れない。 それにしても、費用3倍、開発期間2倍超が許されることが信じられない。
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