間違いだらけのネットワーク作り(1115)2020/6/27
セブンのシステムが通信経路の設定ミスで5時間障害

早いもので第3回打倒!コロナ研究会が1週間後に迫りました。 4月の京都研究会から毎月ZOOMで研究会を開催しており、これが4回目になります。 毎回、30人から40人が参加しており、研究会の後の懇親会は20人から30人です。 コロナ以前は年に2、3回しか会えなかった人と毎月会うことが出来て、けっこう楽しいです。 リアルの研究会より敷居が低いのでしょうか、新たに研究会に入会した人もいます。

今回の講師は元積水化学CIOの寺嶋さんです。 「アフタコロナに向かって日本企業のIT部門はどう対応すべきか」(ビジネスアナリシス(BA)の話も含む) というテーマですが、私はBAの勉強ができるのを楽しみにしています。

  第3回打倒!コロナ研究会・第55回情報化研究会・IIBA日本支部 代表理事 寺嶋一郎氏登壇

セブンのシステムが通信経路の設定ミスで5時間障害

今週のネットワーク関係の記事で眼にとまったのはこれです。

セブンのシステム障害が約5時間後に復旧、原因はベンダーの通信経路設定ミス

お粗末なトラブルですね。 セブンと言えばセブンペイの大失態がまだ記憶に新しいですが、このトラブルも大きな失態でしょう。 失態とは失敗をした人や企業の立場を損なうほどの失敗です。

トラブルの概要
「セブン―イレブン・ジャパンは2020年6月25日、全国の「セブンイレブン」店舗で同日午後0時過ぎから発生していたシステム障害が、同日午後5時15分ごろに復旧したと発表した。原因はシステムベンダーが日中に実施したネットワークの設定変更作業のミスといい、設定を元に戻すことで不具合を解消したとしている。

このシステム障害によって、全国のセブンイレブン約2万1000店において「PayPay」や「LINE Pay」などの決済サービスや、フリマアプリ「メルカリ」の発送、セブン銀行ATMの一部サービスなどが利用できない不具合が発生していた。」

ネットワークの設定変更が原因だとしていますが、いくつもの疑問点が浮かびます。

○なぜリスクのある作業をもっとも来店客の多い午後0時にやらせたのか?
リスクのある作業は万一障害が発生しても影響の少ない時間帯にするのが常識。 リスクのある作業だと認識していなかったのなら判断ミス。

○作業は外部のシステムベンダーにやらせるにしても、セブンとして事前に作業内容や手順をチェックしていないのか?
していなければセブンの手落ちだし、していてトラブルが起こったとしたらセブンのチェックが甘かったということで、いずれにしても外部ベンダーに責任はありません。

○通信路設定の後に通信の確認をしなかったのか?
ネットワークの設定変更をしたら、設計どおりに設定できたか通信の流れを確認するのは常識。 確認をしなかったか、確認が甘かったかのどちらかですが、いずれにしてもお粗末なベンダーです。

○なぜ原因の特定と復旧に5時間もかかったのか?

○重要なサービスで使っているのに1つの経路がNGになったら通信が止まるのか?迂回経路を設定していないのか?

こんなトラブルの事例を読んでも何の教訓にもならないくらい、程度の低いトラブルだと思います。 セブンというのはビジネスでもITでも先端を行っている会社だというイメージがありました。 しかし、今のセブンはすべてが緩んでいるんじゃないか、その結果がセブンペイの失態や今回のトラブルに現れているのではないか、と思います。

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