間違いだらけのネットワーク作り(887)2015/08/01」
記事評「MVNO飛躍の条件」

   

 先週の土日から研究会旅行、札幌や静岡への出張とこの1週間は猛暑の中をよく動きました。 体調をくずすこともなく無事、金曜日の夜を迎えてほっとしました。 

 9月11日に日本データ通信協会で講演します。 場所は大阪です。 関西の方、ご参加ください。 「格安SIM、SIMフリースマートフォンで革新する企業ネットワーク-これからのネットワークエンジニアに求められるもの-」

記事評「MVNO飛躍の条件」(日経コミュニケーション8月号)

 MVNOの現状やこれからの課題が要領よくまとめられた特集です。 今、日本には180社を超えるMVNOがあるということにまず驚きました。 自分で設備を持ってMVNOを始めるのは大変ですが、MVNEを使えば簡単です。 先日、あるMVNEにSIMの卸売単価を聞いたのですが、まあ、常識はずれの安さです。 

  MVNOに限らず、モバイルのサービスは最大速度だけが喧伝されて、実際どの程度スループットが出るのか開示されていませんでした。 記事によるとMNOは来年から総務省が定めた10都市、1500拠点での実測値で最大速度とともに、実効スループットを表示することが義務付けられるそうです。 これはいいことですね。 ただ、10都市では不十分な気がします。 昨年、日経BPマーケティングが全国の道の駅約1000か所で大手3社のLTE接続可否調査をやっていました。 ソフトバンクは約50%でしか使えなかった、という結果が出ていました。 都市部だけ基地局を整備していれば良い結果が出る調査では困ります。 

  MVNOは実効スループット表示が義務づけられませんが、せめてMNOとの間の接続帯域幅とユーザー数くらいは開示して欲しいものです。 開示することがそのMVNOのサービスレベルの維持向上への姿勢を示すことになり、ユーザーだけでなくMVNOにもメリットがあると思います。 

  MVNOが発展するために付加価値サービスが必要なのは間違いないことで、この特集はその話で締めくくられていました。 私が企業向けに始めた閉域モバイル網を使ったスマホ内線=Mモデルも、MVNOがもっと使いやすい閉域サービスを提供してくれると、格段に良くなります。

  総務省の根本の狙いは高止まりのMNOの料金を下げることですが、日本国内でMNOとMVNOがしのぎを削って競争するというのもつまらない話です。 エリクソンのモビリティレポートによると今年3月末の世界の携帯加入数は72億。 たかだか、1億2000万あまりの日本のマーケットでおしくらまんじゅうのような競争をするのでなく、大手は72億のマーケットを目指して欲しいものです。 世界で利益をあげて、国内では余裕で安価なサービスが提供できる。 そんなことを望んでも内弁慶なキャリアには無理なことでしょうか?

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