間違いだらけのネットワーク作り(821)2014/02/22
「豪雪と黒電話」

 
先週末の記録的な豪雪の影響はひどいものでした。  孤立した多くの山村、幹線道路で立ち往生したクルマ、鉄道も中央線の特急が3日間も 駅に停車。 物流がとどこおり、都内でもパンや牛乳がなくなったりしました。  社会インフラが雪に対してこんなに脆弱とは思いませんでした。  それに しても、命の危険があるような豪雪に対して、気象予報がまったく役に立ってないのが不思議です。  数日もクルマに閉じ込められるような雪が降ると分かっ ていたら、誰も出かけようとはしないでしょう。  1日前、せめて半日前に警報が出せなかったのでしょうか。

 24日(月)にITproの新しいコラム、「iPhone にマイクが3つある理由」が掲載されます。  スマホのIP電話について知っておいて損はない情報です。  4月5日の京都研究会の内容も紹介し ていますので、ぜひ、お読みください。

「情報化研究会創立30周 年記念・第40回情報化研究会・第15回京都研究会予告」


「豪雪と黒電話」

 豪雪の報道の中で印象に残ったシーンがありました。  山梨の孤立した山村で暮らす、80代のおばあさんへのインタビューです。  停電 が続く中、ローソクの灯をともした暗い部屋でした。  孤立した状況の中でも、離れてくらす息子さんと電話だけはつながって、この日道路が通じて息子さん が戻って来たとのこと。  おばあさんが指をさしたところに、なつかしい「600A型」という黒電話がありました。  50年くらい前に電電公社が制式化 した電話機で、ダイヤルを回すアナログ電話機です。

 よく知られているように黒電話は電話局から電話回線で電源が供給されるので、停電していても使えます。 災害に強いと言われる所以です。 NTT東日本 のHPでは16日に一部の地域で停電のため非常用電源で電話サービスをしていること、停電が長引いて非常用電源が枯渇した場合は1000回線あまりの電話 や専用線が利用できなる恐れがある、と掲示されています。 良く17日には電話サービス停止の恐れがなくなったと続報が出ています。 電話サービスが停止 したという広報はないので、黒電話の停止はなかったのでしょう。

 一方で、21日時点で携帯3社のサービスは一部の地域で使えない状況が残っていました。 回線がやられいて、雪のためそれを修理できないのが原因のよう です。 ちょっと意外ですね。 多くの回線を引いている固定電話が無事で、回線が少ないはずの携帯でサービス停止が起こるとは。  災害時には携帯が強い のではと思っていたのですが、そうでもないようです。 サービスが停止していなくても、ユーザーの端末が電池切れで助けを求められなかった、というケース もあったようです。

 災害時には通信回線が文字通り、「ライフライン」になるわけですが、安心な通信ネットワークとはどうあるべきなのか、あらためて考えさせられました。  NTT東西は2025年までにPSTNマイグレーション、つまり、黒電話をすべてIPネットワークに巻き取ろうとしています。  仕組みがIPになるのは いいとして、ネットワークを構成する回線を災害に強いものにする工夫が求められます。  その実現を固定通信の東西だけで作るのは不経済で、固定、携帯 トータルで安全かつ経済効率のいい方法を考えるべきでしょう。 
 
 
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