間違いだらけのネットワーク作り(814)2014/01/04
記事評「2020年 クラウド時代のサバイバル」

 明けましておめでとうございます。 今年がネットワークに関わるすべての方にとって、佳き年となることを祈ります。

 正月休みで久しぶりに家族5人がそろいました。 ふだん夫婦二人だけの生活が5人と猫1匹となり、にぎやかでした。
正月と言っても大したことはしないのですが、我が家では必ずするイベントが3つあります。 その一つがクルマで20分ほどのところにある深大寺への初詣で す。 お参りの後には名物の深大寺そばを食べるのを楽しみにしています。 3日の昼過ぎに出かけたのですが、蕎麦屋がどこもいっぱいで寒い中、20分以上 待ってやっと入れました。 写真は私が食べたとろろそば。
 毎年恒例のことを今年も家族そろって出来る、というのがありがたいことです。





記事評「2020年 クラウド時代のサバイバル」(日経コミュニケーション  2014年1月号)

 
日経コミュニケーションでは久しぶりのトレンド記事で、40ページの力作です。 2020年に向けてのICTの最新動向が分か りやすくまとめられており、押さえておくべきキーワードが網羅されていて勉強になりました。 スマートデバイス、スマートマシン、ソーシャルパワー、バー チャライゼーションの4つを変革の波として挙げています。 PART1で全体像を、PART2で4つの波の詳細を、PART3で要素技術のトレンドを述べ る、という理解しやすい構成になっています。 細切れのネットの記事では出来ない、「紙」の雑誌の良さが分かる特集です。

 スマートデバイスはスマートフォン、タブレットに加えて、メガネ型や腕時計型のウェアラブル端末を含みます。 メガネ型端末の開発に各社がやっきなの は、これらがあらゆるビジネスの起点になりうる「ユーザーの視線」を奪えるからだとのこと。 期待が高いのは製造や保守の現場でAR(拡張現実)で作業指 示を出すという使い方。 プライバシーの保護(盗撮の防止)、バッテリーの持ち、人体への影響など課題も多い。

 スマートマシンとは「考える機械」のこと。 30年前に流行したAI(人口知能)がルールを定義して考えさせるという方法で行き詰まったのに対し、現在 のスマートマシンは膨大な経験値(ビッグデータ)から正しそうな答を導き、評価するという仕組み(機械学習)で高い実用性を実現している。 要は大量の データを高速に処理するという「力技」。  IBMの質問応答マシン「Watson」は2011年に米国のクイズ番組でクイズ王を破ったとのこと。 創造 性の低いホワイトカラーの仕事はスマートマシンが奪う可能性。

 ソーシャルパワーとは緩やかなユーザーのつながりが、社会システムへ大きな影響を与えるようになった動きのこと。 例えば、米国のLyftはユーザー同 士をマッチングさせ、タクシーの代わりに自分のクルマに同乗させる、といったサービスを提供。 Airbnbもユーザー同士で空き部屋を仲介するサービ ス。 B2Cでなく、C2Cでのサービスを実現。 今後、求人・求職、広告、マーケティングなど幅広い市場に影響。

 バーチャライゼーションとは仮想化のこと。 ハードウェアと固く結びついていたリソース(機能と言い換えられます)をハードウェアから分離し、抽象化す ること。 抽象化というと難しいですが、ソフトウェア化と言ってもいいでしょう。  すごいのはネットワークのバーチャライゼーションであるNFV (NetworkFunctionsVirtulisation)。 ルータ、スイッチ、WAN最適化装置、等々の機能はバーチャライズされ、キャリアが 用意し、運用の自動化が進むため、オンプレミスでルータやスイッチを設置しVLANを切る、といったこれまでのネットワークエンジニアの仕事はなくなる。  

 ネットワークエンジニアが失業してしまうのは困ったことですね。 さて、どうやって生き残り、ネットワークの仕事を発展させますか?  私はNFVの時 代になっても、企業ネットワークの企画、設計、運用という仕事はなくならないと思います。 どれだけネットワークの仮想化が進んでも、キャリアは「選択 肢」に過ぎません。  NFV時代の企業ネットワークは「サイト中心設計」とでも言うべき発想で設計すればいいんじゃないか、とこの記事を読んでいて思い ました。

 ネットワークの起点を押さえた設計です。 キャリアの力はネットワークの起点であるサイト内のレイヤゼロ、レイヤ1にまでは及ばないからです。 サイト の外についても、1つのキャリアにすべてを任せて良しとするのは中小のユーザーだけでしょう。  これまでがそうだったように、技術の進化に応じてやるこ とを変えて行けばいいと思います。 ただ、これまでの進化とは比較にならないくらい飛躍的なので、努力は必要です。

 ちなみに、この特集の1ページに「識者に聞く」というアンケートが掲載されています。  私にもメールでアンケートの質問が来たので、5分ほど考えて パッと返信しました。 その中のキーワードの一つは「ネットワークのソフトウェア化」。 バーチャライゼーションのことです。 「エンドユーザネットワー キングが進展、プロの仕事が減る」 と書きました。  減りはしますが、プロじゃなきゃ出来ない仕事は残ります。

 
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 tuguhiro@mti.biglobe.ne.jp


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