間違いだらけのネットワーク作り(709)2011/10/08
記事評「スマホ&タブレットで組織力向上」

 
スティーブ・ジョブスが亡くなってしまいました。  ジョブスに昔から関心を持っていたわけではなく、2005年にジョブスがスタン フォード大学で行ったスピーチを知ってからです。 2007年7月にアメリカで発売されたばかりのiPhoneに触れて「なんだこれは!」と驚かされ、そ の年9月に日本で発売されたiPodTouchを買ったのが初めてのApple製品でした。  ジョブスやAppleに興味を持ってわずか数年ということ です。  昨年登場したiPadは「仕事になる」と思って飛びつきました。  売れると思っていたアプリがあまり売れず、期待していなかったアプリが売れ るという予想外の展開になりましたが、「仕事になる」という直感は間違っていませんでした。 ネットワークばかりやってきた私に、アプリを作る気にさせた のはiPadの魅力です。
 どうして、これほど人を惹きつける製品を次々と生みだせたのでしょう。  ジョブスがどんな人物だったかということはあふれるほど、いろんなところに書 かれているので、ここには書きません。 間違いないのは突出した人だったということです。  ジョブスがいなくなったAppleはチームで経営するそうで す。  まるで秀吉が亡くなったあとの豊臣政権のようですね。  平凡な才能が何人集まっても、突出した人の高さには届きません。  2年もすれば Appleはふつうの企業になってしまうのではないでしょうか。  、
 

記事評「スマホ&タブレットで組織力向上」(日経情報ストラテジー11月号)

 
iPadやAndroid端末を使った事例が20社ほど紹介されており、まずは「数」に感心しました。  スマートデバイスの特徴を「速 い」、「安い」、「使いやすい」の3点であるとし、各事例を速さを生かしたものか、安さか、使いやすさか、でタグ付けしています。

 
印象に残ったのは冒頭の2つの事例、回転すしチェーンの活美登利と三菱重工です。  すしチェーンの事例はとにかくiPadを使えるとこ ろはどこでも使えとばかりに導入しています。 まずはカウンターやテーブルにすしの注文を入力する「注文端末」としてiPadが使われています。  写真 入りのメニューをすいすいめくって、タッチすれば注文完了。  iPadからの注文は板前の手元のiPadに表示され、出来あがったすしは通常の巡回レー ンでなく、特急レーンで運ばれるそうです。  次は調理法の研修。  旗艦店の料理長の調理過程をWebカメラで撮影し、各店舗の厨房のiPadに動画配 信して調理法の指導をしているとのこと。 さらには厨房のWebカメラで実際の調理の状況を抜き打ち的にチェックし、iPadで指示も出すのだそうです。

 三菱重工の事例は輸送用冷凍機のセル生産方式(個人が1個の製品を一人で組み立てる方式)の現場でiPadを電子マニュアルとして使うというものです。  多種多様な製品の組み立て手順を記憶することは至難です。  組み立てる対象製品のマニュアルをサーバからiPadに読み込み、作業ステップごとに表示 される手順や写真を参照し、完了情報を登録しながら組み立てを進めます。  工夫してあるのは熟練者用のマニュアルと初心者用を選択して使えることです。  完了情報が取れるので個人の生産性を正確に把握できます。 現在はチームごとの生産性を公表し、優秀なチームを表彰しているそうです。  マニュアルを サーバから都度読み込むのはiPadのメモリを最小限に抑え、安いモデルで済ませるためです。 ノートPCではコストがかかるし、置き場所も確保できなく て困難だった電子マニュアルがiPadの「安さ」と「コンパクト」さで実現したということです。

 他に面白い事例としてトラックの「ドライブレコーダー」があります。 事故が起こった時点の前後15秒の映像を自動的にメールで運送会社の本部に送信し ます。 運転中はカメラが常時作動しており、振動を感知すると映像を送信するのです。 大型車用のドライブレコーダーは30万円以上するものが多いなか、 2万円足らずの費用で導入できるそうです。 汎用的で多機能なiPhoneの特定機能だけを使って、「専用機」として使うということです。 

 私はこの特集とは違って3つの目的、という観点でiPadの活用の考え方をまとめました。 日経コミュニケーション11月号の「間違いだらけのネット ワーク作り」に書きましたので、お読みください。

 

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