間違いだらけのネットワーク作り(662)2010/11/06
記事評「企業の電話をもっとスマートに」

  今週月曜日に情報化研究会会員にスマートフォンで使っているアプリについて簡単なアンケートをお願いしました。  これまでケータイの利用やメール ボックスの容量についてアンケートを取ったときには、100人以上の方から回答をもらったのですが、今回は30人足らずです。  意外に少ないですね。   スマートフォンのユーザが思ったほど多くないのか、使ってはいるけどアンケートに答えないだけなのか。  まあ、それでもよく使うアプリは分かったの で、12月4日の研究会で紹介したいと思います。 

  日経コミュニケーション11月号の「間違いだらけのネットワーク作り」は「iPad時代のSIPの価値」というテーマで書いています。  特集記事は 今週取り上げる「企業の電話をもっとスマートに」で、副題は「クラウドとSIPが生みだす新しい形」です。  偶然、「SIP」が両方に入っていますが、 SIPの位置づけはまったく違います。  読み比べてみてください。

 12月4日の情報化研究会まで1カ月足らずになりました。 申し込まれた方は会員ページに名簿がありますから、受け付けを確認してくださ い。  

2010年12月4日第 33回情報化研究会大会「2011年のネットワークを展望する」 

記事評「企業の電話をもっとスマートに」

 表題を読むとスマートフォンのことをたくさん書いているように予想しますが、実体は「FMC特集」です。  スマートフォンに独自のダイヤラーやSIP クライアントをのせることで、新しい仕組みのサービスが登場している、というのが主題です。 FMCを4種類に分類して解説しています。

@内線ワンナンバー型FMC:ドコモのオフィスリンクやKDDIのビジネスコールダイレクトなど、ケータイ事業者が提供する内線番号通話サービスです。   PBXをケータイ網内のIPセントレックスサーバと接続し、PBX配下の固定電話とケータイを統合して全国内線網を作るものです。  ケータイ網側で内 線番号と090等の番号を変換することで、固定電話からの内線発信をケータイに着信させます。 スマートフォンであろうが普通のケータイだろうが、関係あ りません。

Aアイデア型FMC:スマートフォンならではの仕組みで、SIPサーバと独自ダイヤラー等のアプリをのせたスマートフォンで実現されます。 たとえば、外 出先のケータイから取引先に電話する際、ケータイ番号を発信元として相手に表示せず部門の固定電話番号を通知する、というサービスがあります。 仕組みは スマートフォンにのせた専用ダイヤラーで取引先電話番号をダイヤルすると、会社にあるSIPサーバに携帯電話網経由で着信し、サーバはいったん電話を切り ます。  次にサーバは発信元のケータイと取引先の電話に発信し、ケータイと取引先電話間を接続します。  ケータイで発信したユーザから見ると、取引先 に電話をすると一度切れて、サーバからコールバックされることになります。  

BモバイルVoIP型FMC:@とAがVoIPを使わず、携帯電話網や固定電話網を使うのに対し、これは無線LANや3Gパケット網を使ったVoIPで す。  スマートフォンにSIPクライアントをのせてIP電話とし、固定電話もIP電話機を使います。 3Gでの音質が不安定なところがデメリットだと指 摘されています。

CクラウドPBX型FMC:PBX機能をクラウドサービスとして提供するものです。  従来からあるIPセントレックスサービスと大きな違いがあるように は思えません。  端末にスマートフォンが加わった程度です。

 面白そうで、面白くないなあ、というのが感想です。 アイデア型なんて、ここまでやってどの程度のメリットがあるのか疑問です。  3Gでの音質が不安 定であることは自分でも経験しているのでよく分かるのですが、iPhone=ソフトバンクでの経験しかないので、ドコモで同じことをやって音質がどうか、 というのはこれから確かめたいと思います。 案外いいかも知れません。

 いずれにしても、使われなくなっている電話で、ややこしい仕組みでちょっとしたメリットを追求するのは不合理だと思います。 SIPの使い方はややこし い電話の仕組みを作るためでなく、私が「iPad時代のSIPの価値」に書いた用途に意味があると思います。  12月4日の情報化研究会では、そんな新 しいSIPの使い方をデモを含めてご紹介します。  この夏に一部実現していましたが、かなりバージョンアップして面白い使い方ができるようになりまし た。 
 

*ここに書いてあ ることで質問、ご意見などありましたら下記メールへお知らせください。 
  tuguhiro@mti.biglobe.ne.jp


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