間違いだらけのネットワーク作り(619)2009/12/26
「ゼロ年代の総括と10年代の展望A」

 
今週、出張で博多から電車に乗る機会がありました。 博多には度々来たことがありますが、博多からJR九州に乗ったのは初めてでした。  特急つばめに乗車したのですが、車両の豪華さに驚きました。 東海道新幹線より立派です。  電車の乗降口周辺のデッキのスペースをゆったり取ってあり、 内装が豪華です。  客室は飛行機のキャビンに似ており、荷物の収納も新幹線のような棚ではなく、ハッチ式です。  シートのデザインや座り心地もよく、 揺れが少ないので快適でした。  博多から鹿児島中央駅までつばめで約2時間半と知って、九州は意外に狭いものだと思いました。  こんな快適な電車でぐ るっと九州を一周したら楽しいだろうな、と想像しました。  もちろん、2、3箇所、温泉にでも泊まりながらです。



 月曜日にITproに掲載されたコラム、「空っ ぽ」のクラウドに意味はない」のアクセスランキングは次のとおりでした。

       

 
 
「ゼロ年代の総括と10年代の展望@」

 
今回は「10年代の展望」です。 

企業ネットワークの目的:コスト重視から、コンフォート(快適さ)重視へ=C&C
 
企業ネットワークの歴史はコンピュータのオンライン利用が始まって以来、約40年間、より速く、より安く、より高品質に、という実利を追 求する歴史でした。
しかし、「iPhoneはペットのようなもの」という言葉が象徴するように、ユーザは実利だけでなく、ネットワークや端末に使うことの心地よさや、楽し さ、を求めるようになっています。 快適なユーザ・インタフェースやきれいな映像・高品質な音声は、まとめて言えば「働く環境の向上」と言えるでしょう。   これまでの企業ネットワークが直接的に生産性を高める実利を追求したのに対し、10年代は間接的に生産性を高めるComfortが重視されるでしょ う。  Costだけでなく、Comfortも重視するC&Cです。
 また、すでに声高に叫ばれているエコも重要な目的です。

WAN:コアネットワークは光ファイバ、アクセス系はワイヤレスという構成が主流 に。 固定系のNGNは苦戦。
 10年代の後半には企業ネットワークの拠点の過半は光ファイバなしで、LTEなどのワイヤレスを固定通信に使うようになるでしょう。   複数のワイヤレスを併用することで、安定した高い稼働率を実現出来ます。
 フレッツ光ネクスト(NGN)は10年後にどの程度普及しているでしょう。  1000万から2000万の間ではないでしょうか。  10年前にサービ ス開始されたフレッツはインターネットの普及とブロードバンド化の波に乗ったヒット商品だったと思います。 そのフレッツでさえ、10年間で約1200万 加入です。  NGNがフレッツと同じくらい使われて、1000万。 すごい成功をおさめれば2000万。  現在のケータイ1億1000万と比べるとク ラウドサービスの対象としては魅力が乏しいですね。  WANではありませんが、クラウドはワイヤレスユーザ対象に発展するのではないでしょうか。

LAN:Ethernetは100G時代へ。 OpenFlowSwtichは 離陸するか?
 
現在標準化が進められている100G Ethernetは100Mや1Gがそうであったように数年のうちに一般化するでしょう。   OpenFlowSwitchは初期の製品が2010年末に出荷される見込みです。 多くのベンダーに支持されて使える製品が増えることが普及の条件です が、さて、どうなることでしょう。  
 
IP電話/ユニファイド・コミュニケーション:電話もUCもケータイ が主役。  アプリケーションとコミュニケーションの連携は自然に増える。
 
ケータイの世界はとっくにユニファイド・コミュニケーションになっています。 電話、メール、映像配信、Webブラウジング、等々がケー タイ端末だけで使えます。  ケータイの電話はまだIP化されていませんが、10年代にはIP化されます。  そうなれば接続性が向上して、さらにUC的 使い方が広がるでしょう。  
 
モバイル/ワイヤレス・ブロードバンド:LTE、iPhoneとAndroidの戦 いに注目
 先ず第一の注目は2010年12月にドコモが始め る、下り最大86MのLTEです。 そのブロードバンド性や低遅延性を活かした新しい使い方を可能にする製品やソリューションが登場するでしょう。   今、スマートフォンの世界で圧倒的な勢いを持つiPhone。 ソフトバンクは出荷台数を公表しませんが、100万の大台に乗っているのではないでしょう か。  対するAndroidはまだ万の単位のようです。  ここからAndroidがどう追いついて行くのか、そのためにユーザに対してiPhoneに はない何を訴求するのか注目です。 
 iPhone、Androidに限らず、10年代は端末の多様化が進み、一人のユーザが複数のモバイル端末を持つようになるでしょう。  既に米国では 電子書籍を読むための端末がAmazonやSonyから販売され、数100万台規模まで普及しています。  新聞も、書籍も10年後には8割以上の読者が モバイル端末で読むようになるのではないでしょうか。 紙を使う書籍はエコに逆行するだけでなく、高くて、重くて、場所を取ります。  軽く、見やすく、 文字の大きさが自由に替えられる電子書籍ビュアーは潜在ニーズが大きいと思います。
 こういう電子ペーパーとも言うべき流れは当然、オフィスにおいても進み、自分がアウトプットを作成するためのパソコンと、ドキュメントを参照するための 端末が分化するでしょう。

メール/グループウェア:効果的なコラボレーションを今度こそ実現
 
コミュニケーションに加えて、コラボレーションをいかに効果的に実現するかはゼロ年代から言われていることです。  しかし、成功してい る企業はないと言っていいのではないでしょうか。 凝りに凝ったシステムを入れた企業ほど、お金ばかりかかって使いこなせてないものです。  エンドユー ザから感謝されるコラボレーションの仕組みはどうあるべきか、10年代前半には答が出ると思います。

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