間違いだらけのネットワーク作り(611)2009/10/24
「クラウドとアン チ・クラウド」

 この土日は10月28日の間 違いだらけ600回突破記念講演&パーティで使うスライドを完成させようと思っているので、めずらしく朝からこのページを書いています。今週、 Windows7が発売されました。 2年前にVistaを買って以来、その重さ、使い勝手の悪さには辟易しています。 日本語の変換さえ、一瞬つまった ように止まることがあり、文章を書いていてもリズムが狂って不愉快なのです。 セブンはVistaより速くなるそうですが、バージョンアップに1万6千円 もかかるのは納得行かないですね。 欠陥品に近いのだから、無償でバージョンアップしてもいいくらいです。 この値段では上げる気になりません。

 10月26日(月)にITproの新しいコラム、「Gmail と競合しないのはなぜだろう?」が掲載されます。 今、企業がメールサービスに求めているものについて書いています。

「クラウドとアンチ・クラウ ド」
 今週のIT関連ニュースの中で、対照的だと思ったのがガートナーの2010年の 戦略的IT技術トップ10と、Ciscoの企業向けサー ビス統合型ルータの発表です。 ガートナーがトップに選んだのはクラウドです。  一方、Ciscoのサービス統合型ルータは名前のとおり、ルー タにサーバを組み込んで支店等のローカル側でネットワークサービスやアプリケーションを動かそうというものです。 クラウドとは逆の考え方ですね。  ア ンチ・クラウドです。

 支店などで使うエッジルータは性能の高いものでも、数万円程度になり、ルータ・ベンダーとしては大きな利益を得ることは出来なくなりました。 そこで、 サーバを積んで付加価値を高めようという戦略のようです。  サービスやアプリケーションをクラウド上に集中し、コンピュータ資源の有効活用、運用コスト 削減、セキュリティ向上、導入のスピードアップを目指すクラウドに対して、サービス機能を拠点に分散させるCiscoのサービス統合型ルータがユーザにも たらすメリットは何なのでしょう。 

 そう思ってサービスを見ると、WAN高速化,無線LAN管理,トラフィック分析,IPS(侵入防止システム)、ボイス・メール、通話録音といったものが 挙げられていました。 ネットワークサービスの範囲を出るものではなく、大したことないですね。  それにしても、ネットワークがこれだけ速くなると、ボ イス・メールや通話録音も各拠点に分散させるメリットがあるのか疑問です。 「ブランチは営業拠点,サービス拠点であり,顧客や取引先への最前線となるた め重要なポイント。戦略的な場所なので,そこのエクスペリエンスを向上させることは価値がある」というのがメリットらしいですが、WAN高速化や通話録音 でエクスペリエンスが向上するとは思えません。 具体的メリットが分かりにくいですね。 今まで別の箱だったものがまとまるから安くなるとでもいうのなら 分かりやすいのですが。

 もう一つの疑問はルータがサーバになるという方向です。  ルータがサーバになったからと言って、拠点のファイルサーバその他のサーバはなくせません。  だとすれば、ルータがサーバになるよりも、サーバがルータになった方がいいのではないでしょうか。  大は小を兼ねるといいますが、ルータがサーバにな るのは小が大を兼ねるようで不自然です。 もともと、ルータ自体がサーバの上で動き始めたのですから、サーバがルータになるのは自然だと思います。

 サービス統合型ルータが価格も含めてユーザからどう評価されるのか興味はあります。
 

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