間違いだらけのネットワーク作り(599)2009/08/01
「進化したFAXは 生き残れるか?」

 先週末に11人で行った丹後半島への研究会旅行はとても楽しかったです。  天橋立も 良かったですが、それ以上に伊根という漁港町が風情のある、いいところでした。    丹後半島の北部、若狭湾が半島に切れ込むようにして出来ている伊根湾は湾口に青島という小さな島がフタをするようにあり、波がおだやかで干満 の水深の差が少ない良港です。
 大正時代まではクジラがよく迷い来んだそうです。 湾にクジラが入ると青島と左右の両岸を網で結んで閉じ込め、百艘もの船が出てとら えたそうです。  クジラは捨てるところがない、と言われますが、伊根の町をうるおす貴重な獲物だったのです。  伊根湾の景観を際立たせているのが、舟 屋と呼ばれる独特の家屋です。  湾の周囲にぐるりと300軒ほどある舟屋は、1階部分が海に直結し、車庫ならぬ船庫になっています。  2階は居住ス ペースで、若い人が住んでいるとのこと。 舟屋の山側には細い道路があり、道の向かい側に母屋があります。 母屋には若者の親が住んでいるのです。 ここ に書いたことは、すべて白数(しらす)さんという73歳のおばあちゃんガイドが教えてくれました。
 湾の西岸にあるかもめ食堂で昼食を食べました。  ここしか食べるところがないのです。  平凡な建物だったので期待はしていなかったのですが、600 円の岩牡蠣が大きく、濃厚な味で感激しました。 目の前の海で採れたカキを、食堂の1階の船着き場で水揚げして、そのまま出してくれるのです。 舟屋とい い、かもめ食堂といい、人が海と一体になって生活しているのだな、と感じました。

       

 旅行から帰って来て、何人かの人からメールを貰いました。  Aさんからはこんなメールが来ました。

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松田様 稲田様 参加の皆様

こんにちは.旅行後,初出勤です.
岩牡蠣もオイルサーディンも黒豆アイスも天橋立も伊根も堪能しました.
旅行中,たくさんの神様に会いました.
始発から運転見合わせ中の呉線で困っているとタクシーに同乗させてくれた知らないお兄さん.
電車を降りた途端に大雨を止めて天橋立を観光をさせてくれた松田さん.
携帯電話のカメラは普通のカメラより青く映ると教えてくれた稲田さん.
どこでも愛されて伊根のおばあちゃんにも送迎してもらった高橋さん.
・・・書ききれません.
心も満足して帰ってきました.ありがとうございました.
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 「たくさんの神様」ですか。  私まで神様の一人にされました。  感謝する気持ちが強い人なの ですね。  私は強い晴れ男と思われているので、大雨を止めたことになったようです。 こんなメールを貰うとこちらまで幸せな気分になります。  旅行を 二度楽しむことが出来ました。 Aさん、ありがとう。
 
 7月24日にNECで行った講演は日経コミュニケーションの人が記事にしてくれました。  230人が参加。  私の講演は過半数の人が「大変満足」に チェックをしており、好評だったようです。 今週から詳細な説明を希望された個別企業の訪問を始めました。  忙しい夏になりそうです。

「“ネッ トワークの7月革命”で30〜40%のコスト削減が可能に」,NECの松田氏が講演

 

「進化したFAXは生き残れるか?」

 今週、FAXの歴史を研究しているテキサス大学のクーパースミス准教授が来社しました。  研究会のKさん から頼まれて、FAXについての質問に答えることになったのです。  FAX不要論者(名刺か らFAX番号をなくそう)の私だけが話したのでは話がかたよるので、NECアクセステクニカでFAXの開発をしている人、二人に同席してもらいま した。 このうちの一人は20年以上、FAX一筋だそうです。

 冒頭、私はクーパーさんに質問しました「FAXの歴史を研究する目的は何ですか?」。  FAXが普及し、 そしてメールやWeb、ケータイへの移行で衰退しつつある。  その現象や原因に関心があるのだそうです。  これからの事に何か役に立つのか、というの が私の知りたい目的なのですが、追求するのは止めました。  

 博士の話で面白かったのは、日本の家庭へのFAX普及率は60%、世界でこんなにFAXが普及しているのは 日本だけの特異現象だそうです。  アメリカは10%にも満たないとのこと。  たしかに、我が家にも使いもしないFAX電話兼用機があります。  つい 最近、新しいのに買い換えました。  安くて、コンパクトで、高機能になっているのに驚きました。 電話専用でも、FAX兼用でも値段が変わらないので、 兼用機にしたそうです。 

 昔、子供が幼稚園くらいのときは、たまに絵を書いて田舎のばあちゃんに送ったりしていました。  最近では 嫁さんが生協の注文を送るときくらいしか使ってないと思っていたのですが、生協もWeb注文になったので、もう使ってないとのこと。 じゃあ、FAXは何 のためにあるんだろうと、あらためて思いました。 

 FAXがなくても、パソコンとプリンターがあればプリンターはスキャナーでもあるので、手書き原稿や絵を メールで送るのは簡単です。  メール+スキャナーでFAXは不要なんじゃないか、と思います。 

 ところが、NECアクセステクニカの人がケータイと メールでつながる簡単FAX「スピークス」という8月から発売される新製品の説明を始めて、面白いな、と思いました。  単純なFAXではなく、 パソコン、ケータイのメールとFAXが通信できる、いわばメディア変換機能で、FAXは使えるがパソコンやケータイは苦手な老人や幼児と、若者や親とのコ ミュニケーションをサポートするのです。

 企業で使う場合、イントラネット上のIPアドレスの指定でスピークスから、スピークスへFAX出来るという 面白い機能もあります。  アナログFAXをみなし音声で無理やりIP網を通そうとしても、100%OKにはなりません。 しかし、IPアドレスを使う方 法はIPパケットで情報を送るので100%確実に送れるメリットがあります。 しかも、P2Pなのでサーバが不要です。

 パソコンから送ったメールを、FAXのようにスピークスで自動プリントすることも出来ます。  パソコンに メールを送っても見落としや、見遅れがありますが、送るとすぐ紙が出るスピークスなら、その心配がいりません。

 スピークスが有用なユーザがマジョリティだとは思いませんが、「これはうちの用途にピッタリだ」と思う企業 もあると思います。 スピークスの健闘を祈ります。
ちなみに、スピークスのパンフレットの表紙に書いてあったのですが、今年は日本でFAXが開発されてちょうど80年だそうです。  電話は109年です。   FAXは意外に古い技術なのですね。 

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   tuguhiro@mti.biglobe.ne.jp

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