間違いだらけのネットワーク作り(566)2008/12/06
「バーチャル・アプライアンス」

 我が家にも玄関のドアから、居間、廊下のカベなど4か所にクリスマス・ツリーが飾られ、居間と玄関にはポインセチアが置かれて、すっかりクリスマス・ ムードになっています。  なんだか、ホッとなごむ感じで、このシーズンは梅雨明け直後の夏とならんで好きな季節です。  世の中は大不況に入ってしまい 来年はどうなるだろうという心配はあるのですが、素朴なクリスマス・ツリーを飾って、この1年を無事にすごせたことを喜ぶのもいいものです。  

「バーチャル・アプライアンス」

 
久し振りに記事評を書こうと日経NETWORK12月号を手に取りました。  一番読み応えがありそうなのは特集1の「進化する攻撃手法最新事 情」というセキュリティの記事で、15ページもあります。  この記事が面白いと思ったのは攻撃を「標的別」に分類して解説していることです。  標的と は「インターネットの信頼の原則」、「サーバーやパソコンのアプリケーションの脆弱性」、「新しいサービスや機能」の3つです。  セキュリティというの は何かワクワクしたり、ヘエーと感心するような新しい技術や製品の話と違って面白くないものですが、読みやすく書かれていました。  3つの標的の中では 「インターネットの信頼の原則」で解説されていたDNSキャッシュ・ポイズニングが、スッキリ感があって良かったです。  この問題が話題になったとき、 ネットの記事や新聞に載りましたが、分かりやすい解説がなく「おおげさに報道されているけど、どんな仕組みなんだろう」という疑問が残ったままでした。  この記事でスッキリしました。

 とはいうものの、このセキュリティの記事に一番感心したかというとそうではなく、12月号で一番いいと思ったのはわずか2ページの「バーチャル・アプラ イアンス」の解説です。  何に感心したか、アプライアンスの定義が見事なのです。  「アプライアンスは、特定の目的を実現できるセットアップ済みのシ ステムのことです」  こういう、スキッとした定義はその技術や製品を深く理解していて、しかも言葉のセンスがないと出来ません。  

 アプライアンスとは何か、自分が聞かれたらどう答えるかと自問してみました。  「Webやメールなど、特定のアプリケーションを専用のハードウェアに インストールしたもの。  汎用OSの上で使う製品はインストールや設定が複雑なのに対し、ごく簡単な設定で使えるのが特徴」  こんなところでしょう か。  この定義はバーチャルには適用できないし、上の定義と比べて冗長ですね。  バーチャル・アプライアンスとはVMwareやXenなどの仮想化ソ フトの上で稼働するアプライアンスだそうです。 バーチャル・アプライアンスのいいところは仮想化ソフトが動くなら、ハードウェアを自由に選べることと、 仮想化ソフト上で別のシステムとハードを共用できるため、効率的になることです。 

 仮想化は昨年あたりからブームになっており、ネットワークの世界にも広がりつつあります。  サーバの仮想化、ネットワークの仮想化、はてはバーチャ ル・データセンターなる概念も登場しています。  私は仮想化の目的は3つあると思っています。  経済性の向上(効率の向上と同じ意味)、信頼性の向 上、柔軟性の向上です。   仮想化を活かして、企業ネットワークでこの3つの目的をいかに実現するか、というのはこれからの大事なテーマです。
 

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