間違いだらけのネットワーク作り(534)2008/04/26
「ドコモのケータイ・オープン化」

 新しい本「間 違いだらけのネットワーク作り」を読んだ人が早くも感想を寄せてくれました。 

技術士のWさんからのメール
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 前週のメルマガで,「間違いだらけのネットワーク作り」を出版されることを知りま
して,すぐに発注し,アマゾンから配達されてから早速読み始めました.読み出し
は,入り易くどんどん読めると思いましたが,中身が濃くて,ふーん,うーんと呻り
ながらで,随分時間が掛かりました.中には実際にお話を伺ったことなどが入ってお
り,そうしたことも改めて面白く読まして頂き,大いに勉強しました.
(中略)
 書かれていることは,「非」常識ではなく,「超常識」ですね.私は,この「超常
識」という言葉が大好きで,新しいシステムを作る時に,この「超常識」のアイディ
アが浮ぶ迄,それまでの常識やSIヤーさんが提案する定石を追究したり,試行錯誤
の経験をしました.

このご本は,多くの人達の共感を得て,更に多くの「松田」ファンが増えると思いま
す.
(後略)
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*ちょっと褒めすぎの感はありますが、本当にこう思ってくれる方が一人でもいることは嬉しい限りです。


ブログネットワークエンジニアに成るを書いているume3 (本名は知りません。 2年ほど前にGoogleで私の名前を検索して、このブログを発見しました)
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 松田さん

はりきってレビューさせていただきました。
http://blog.livedoor.jp/ume3_/archives/51988233.html#comments

本書の続きは、ITProのWebコラムでチェックさせていただこうと思います。

本書で一番インパクトがあったのが、
「ネットワーク人」という言葉でした。
オーダーメイドしたスーツのようなぴったり感が
この○○人にはあります。

私もネットワーク人と名乗れる人でありたいです。
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*「ネットワーク人」とは私が「まえがきに代えて」で書いた言葉です。  ume3のような熱い人にこの本はぴったりだと思います。 先週書いたように 「しらけた人」はこの本を買わないでしょう。

 月曜日(21日)にITproに掲載されたコラム、「ワイヤレス・ブ ロードバンドは四次元ポケット−テレコミュニケーションからリッチコミュニケーションへ」のランキング、フィードバックはこんな結果でした。  「テレコミュニケーションの終焉」というのはキャリアの人にはカチンときたかも知れません。 しかし、終焉しているのだから仕方がありません。  距離と 時間に応じて課金できる幸せな時代は終わりました。  その流れに逆行しているのはNGNのイーサネット・サービスです。 アクセス回線、MA網と県内網 間の回線、県内網と県間網間の回線をそれぞれ契約せねばならないため、距離が長いほど料金は高くなります。  そもそも、MA=単位料金区域というのが電 話料金を距離と時間に応じて課金するためのものなので、「次世代」にまったくそぐわないと思います。 

      



「ドコモのケータイ・オープン化」
 
 
先週、ドコモは新しいコーポレート・ブランドを発表しました。 そのコンセプトを見ると精神論的なものばかりで、新しいロゴもそれを見ても解説 に書いてあるようなイメージは沸いて来ません。  ドコモ2.0と同じくらい訳が分からないと思いました。  しかし、21日にドコモがリリースした「FOMA 端末用オペレータパックの開発について」には感心しました。 一言で言えば、ドコモは端末のオープン化を進める、ということです。  



 ドコモが現在使っている端末のOSにはLinuxとSymbianがあり、前者はNEC、パナソニックコミュニケーションズ、後者はSHARP、ノキア などが使っています。  端末のアプリケーションをOSの上で作るのは大変なので、それを容易にするミドルウェアがあります。 ドコモではLinux用が MOAP−L、Symbian用がMOAP−Sです。 これらの上で端末メーカーはドコモ向けのアプリケーションを開発しているのです。 携帯業者ごとに 使っているOSやミドルウェアが違うため、端末メーカーはそれぞれのために膨大な費用を投じて似たようなアプリケーションを開発する必要があります。

 こんなムダなことをやっても、高いソフトウェア開発費を毎月の携帯電話料金で回収することが出来たのですが、端末のハード料金と毎月の携帯電話料金を分 離する新しい料金プランが昨年から始まって、利用者に端末の高さがばれてしまいました。  もう、ソフトウェア開発費を簡単に端末料金に転嫁することは出 来ません。  そこでアプリケーション開発の負担を軽減するため、ケータイ事業者が異なっても同じOSやミドルウェアを使えるようにする動きが強まってい ます。  LinuxではLiMoと、LiPSという2つの共通化団体があるのですが、LiMoへの1本化が進んでいます。 

 ドコモは今回のリリースでLiMoに準拠したオペレータパックを開発することを発表しました。  これで端末メーカーはLiMoのOSとミドルウェア と、各携帯事業者が用意するオペレータパックを端末に搭載すれば、独自開発するアプリケーションはごく少なくすることが出来ます。 また、携帯事業者にす れば、国内・海外を問わずLiMo準拠の端末を広く調達でき、メーカーは国内外に広く売ることが容易になります。 携帯事業者ごとにクローズドな世界だっ た、ケータイのオープン化が進むということです。

 ケータイのOSとしてマイナーになりつつあるBrewを使っているauはオープン化の流れにどう対応して行くのかな、と興味があります。
 ということで、ケータイの世界はワイヤレス・ブロードバンドと、端末のオープン化でとても面白い展開になっています。 5月14日の講演「テ レコミュニケーションからリッチコミュニケーションへ−ワイヤレ ス・ブロードバ ンド/NGN時代の企業ネットワークで はワイヤレス・ブロードバンドだけでなく、auが使っているBrewも含め、数年後にケータイ端末のオープン化がどうなり、企業ユーザはその恩恵をどうす れば受けることが出来るか、私の考えを述べたいと思います。 とても面白いと思うので、是非、聴きに来てください。

 NGNは今のところ、面白いという段階にはないですね。 いつでも、どこでも、のユビキタスがないNGNは本来のNGNではありません。 モバイル、ワ イヤレスが加わってこそ、NGNの真価が発揮できると思います。 そんな話もします。

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