間違いだらけのネットワーク作り(527)2008/03/08
「NGNの一番のメリット」

 春の京都研究会まで、あと1ヶ月になりました。 すでに10数人参加予定です。  情報化研究会の方は、会員ページに受付名簿があるので顔ぶれを見てく ださい。
昨年の研究会では出たばかりのイー・モバイルのカードを使っている人がいて、その速さに驚き、ワイヤレス・ルータを作るきっかけになりました。 今年はど んな新しい刺激に触れられるか楽しみです。 研究会の翌日の日曜日は花見をするのが恒例です。  二年続けて清水寺と高台寺を見たので、今年は違うところ にしようと思っています。

第9回京都研究会「商用 NGNを解剖する+非NGNな話」(4月5日京都リサーチパーク)

 3月18日、明治記念館での講演は10日後に迫りました。 早いものですね。  最近マスコミの人に聞いた話では、セミナーに「NGN」という名前を入 れると、人が集まらないそうです。 商用サービスの開始が目前にもかかわらず、開催を断念したセミナーもあるとのこと。 困ったものですね、このNGNに 対する関心の低さは。  私の講演はおかげさまで、「NGN」が入っていても大丈夫でした。  先週ここに書いたように、メインはワイヤレス・ブロードバ ンドだからかも知れません。

「NGN/ワイヤレス・ブロードバンドで進化する企業ネットワークの新展開」(3月 18日明治記念館)


「NGNの一番のメリット」

 日経NETWORK3月号に、「NGNはこう使う」という特集がありました。  この雑誌の記事は解説がていねいで、いいですね。  技術参考資料を読 んでポイントを押さえるのは時間がかかって仕方がないですが、この記事は勘所をうまくまとめています。 特に、簡単なことだけどへえーと思った点が2つあ ります。

 一つは「NGNではIPv6のインターネット接続サービスを使えない」ということです。  NGNも、インターネットもグローバルなIPv6アドレスを 使います。 NGNに接続するルータはNGNと、インターネットの両方からIPv6のネットワーク・プレフィックスを取得します。 LAN側からIPv6 パケットを受信したルータはそのパケットの宛先IPv6アドレスがNGN側なのか、インターネット側なのか判断する手段がありません。  インターネット 側のv6なのに、NGNに送信すると相手に届きません。  NGNとインターネットが接続されていれば、NGNに送信してもルーティングされて届きます が、NGNとインターネットはレイヤ3のレベルで切れているのでルーティングされません。

 送信がうまく行っても、相手から受信できないことがあります。 ルータ配下のパソコンもNGNと、インターネットの2つのv6アドレスを持ちます。   送信元アドレスとしてNGNのアドレスを使ってしまうと、インターネット側の送信先からの受信は出来ません。 こんな単純な問題が解決されないまま、 NGNの商用サービスが始まることに驚きました。

 二つめは企業向けのひかり電話がメニューとしてないこと。 3月末に提供されるひかり電話は同時接続チャネル数が2チャネルまでしかないため、オフィス 利用には向きません。 また、同じSIPでも従来のひかり電話とは微妙に違うため、IP−PBXにそのままつなぐことは出来ないとのこと。

 まあ、こんなことで、NGNは不完全ながら見切り発車するようです。
 情報化研究会のコアメンバーであるCSKホールディングスの有賀さんが、NGNに関するコラムを書いたと知らせてくれました。

NGN が「No Good Network」にならないためには

 NE&COM2007での私の講演内容が引用されています。  

 話は変わります。 昨日、ネットワーク業界に身をおく3人で会食したのですが、その話を聞きつつ思ったのは「NGNの一番のメリットはNTT東西が、 サービスを統一できること」ではないか、ということです。 これまでは同じようなフレッツサービスでも、東西で名称やサービス条件、料金が微妙に違ってい ました。 これがNGNでは名称も料金体系も仕組みも統一され、ユーザから見てとても分かりやすくなります。  これはユーザにとってけっこう大きなメ リットです。 ついでに、東京に本社があるユーザが西日本エリアのサービスを東京のNTT東で申し込めるようになると、なお便利ですね。 そもそも、 NTTが東西に分かれることはユーザから見るとデメリット以外なかったのですから、会社が分割されていてもサービスは「完全統合」してもらいたいもので す。


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