間違いだらけのネットワーク作り(488)2007/06/02
「コラボレーション」

 先週の大阪での講演に続き、今週は木曜日に明治記念館で講演しました。 ここは庭のきれいなところで、初夏の芝生や植木の緑がみごとでした。  IIJの鈴木社長、BTのキムさん、そして私の順で話したのですが、感心したのは鈴木社長の講演です。  内容はともかく、スピーカーとしての境地が自分とはまったく違うと感じました。  75分の講演なのですが、スライドはなし。  予定終了時間の20分以上前に話をとつぜん終わって、質問タイム。  私など、1時間の講演ならスライドを30枚用意しよう、今回は2時間だから50枚にしよう、時間いっぱい話そう、などと考えるのですが、そんなの気にするようではまだまだ駆け出しなのですね。 

 しかし、私はいつもどおり、スライドは50枚用意し、2時間立ちっぱなしで講演しました。 皆さん、面白そうに聞いていました。 「さよなら、シスコ」はもう出来たので、次は「さよなら、マイクロソフト」をやりましょう、などと叫ぶのだから、楽しいでしょう。  休憩時間にはさっそく商談が出来そうな企業の方が名刺交換に来てくれ、講演会の翌日に訪問して打ち合わせをしました。 私は昔からレスポンスの速さを売りにしており、Web2.0な人たちと比較してもスピード感では負ける気がしません。  

 ITproのコラム、「さよなら、マイクロソフト」を始めようは、予想どおり反響が大きかったです。 フィードバック欄にコメントをたくさん頂きましたが、わが意を得たりというのは次のコメントです。

[2007/05/29]
私はソフトウエアに関して全くの素人ですが、この記事に感動しました、私はMSが世界で一番嫌いな会社です、しかしそこの製品を毎日使用しなければならない心の矛盾に少し風穴が開いたような気持ちになりました。
(60代,その他,コンサルタント )

 そうです。 ネットワーク機器や通信サービスにしろ、ワープロや表計算といったデスクトップアプリケーションにしろ、ユーザーは自分でいいモノを選択できる、という主体性が持てないと満足できないのです。 私が講演や本やこのページで繰り返し言ったり、書いたりしているように、ユーザーが製品やサービスを選択できることが、「オープン」の意味です。 ネットワーク自体は充分オープンになりました。 しかし、PCのソフトはマイクロソフト独占が続いています。  選択できないことにユーザーの多くはストレスを感じているのです。  Windows大好き、などというユーザーはマゾでしょう。 奴隷であることに快感を感じる人もいるでしょうが、それは例外だと思います。  例外の方が数が多い? それは奴隷である自分に気づいてないだけだと思います。

 さらに面白いと思ったのは、このコラムのページにMSのユニファイド・コミュニケーションの広告が掲載されていることです。 ユニファイドなんて、ベンダーがユーザーを囲い込むためのものであって、オープン指向の「コンバインド・コミュニケーション」をコラムで提案しているのですが、面白いことしますね。 

 今回、「さよなら、マイクロソフト」というテーマで掲載してくれるだろうか、と少し心配しました。 しかし、心配は杞憂に終りました。 マスコミは多様なOpinionや客観的な事実を報道するのが使命ですが、「広告主」という存在を気にせずにそれをまっとうするのはなかなか勇気のいることだと思います。 逆に、自分に都合の悪いOpinionや事実の報道に対してクレームをつけるベンダーやキャリアがもしいたとしたら、それはろくでもない企業ですね。


 

「コラボレーション」

 昨日は夕刻から渋谷のホテルで、あるIT企業の設立20周年記念パーティがあり、なごやかで楽しいふんいきを楽しませてもらいました。 最後までいたかったのですが、GWに書いた原稿の校正が締め切りギリギリになっていたため、9時前に自宅に着くように帰りました。 ぎりぎりになったのは私のせいではなく、原稿は期限よりかなり早く送ったのですが、編集が忙して手をつけるのが遅かったようです。 特に図の作成が遅れていました。  遅れると仕事は雑になるもので、図のエラーが多くてちょっとムッとしました。 

 夜9時半頃、2校(2回目の校正)のPDFの一部が届き、10時半頃残りが届きました。 本文はほとんど直しがないのですが、図は2校でもエラーが取れず3校までしました。 2校の図が届いたのが11時45分くらい。 それを修正して最終の校正原稿を送ったのは12時半を過ぎていました。  このやりとりで活躍したのが2ヶ月ほど前に買ったプリンタです。 わずか2万円なのに、プリンタ、スキャナー、OCR、コピー、DVD印刷などの機能があります。 しかも、操作用のディスプレイとボタンが使い易く、マニュアルなしで簡単に使えます。

 届いたPDFをプリントし、手書きで校正し、スキャナーでPDFにしてメールで返す、ということを3回繰り返しました。 FAXより速く送れて、デジタルなので画質も劣化しません。 たった2万円のプリンタのおかげで編集部とのコラボレーションが効率的に出来ました。 大げさな仕掛けがなくても、コラボレーションは出来るのですね。 深夜までやりとりすると、離れた場所で仕事をしていても一体感が出てきます。 最後の校正を送ったあとで、電話をしました。  「後は責任校正でお願いします。 お手間をかけます。」  やはり、お世話になっているという気持ちを伝えるには電話がいいですね。 電話はこの1本だけ。 

 今朝とどいた完成PDFは午前3時半に送信されていました。 この原稿はNetworkWorld誌8月号の原稿です。 NetworkWorldは2002年の創刊号以来、1、2年に1回寄稿しています。 今回は創刊5周年ということで、昨年に続いて1年ぶりに原稿を書きました。 25ページの大作です。 テーマと目次だけ紹介しましょう。

「さよなら、マイクロソフト」を目指す時代へ
「企業ユーザーの視点で考えるNGNとインターネット」

プロローグ オープンな設計によるサービスインテグレーションの時代へ
Part1 企業ネットワークはどう進化していくのか?
Part2 NGNは何を意味するのか?その仕組みは?
Part3 インターネットが開く「さよなら、マイクロソフト」への道
Part4 「コンバインド・コミュニケーション」のすすめ
エピローグ ワクワクすることに挑戦しよう

 6月中旬の発売です。 インターロップの会場(NetworkWorld誌の発行元、IDG社のブース)でも販売するそうなので、皆さん、是非、読んでください。 きっとワクワクすると思います。

 これから当分、「さよなら、マイクロソフト」というのを流行語にすべく、どんどんコンバインド・コミュニケーションの提案活動やPR活動をやっていくつもりです。
 

ホームページへ