間違いだらけのネットワーク作り(473)2007/02/17
「電話は放っておく」

 先週のNET&COMからはや1週間が過ぎました。  日経NETWORKの田村さんがまとめてくれた記事、「『NGNは今そこにあるもの』,NTTデータ松田氏がNGNと企業ネットの“ちょっと未来の姿”を語る」は三連休の中日に掲載された割には、よく読まれたようです。 NETWORK関連記事の週間ランキングに金曜日まで残っていました。 NET&COM関連の記事では唯一です。 それにしても、ケータイ関連の記事は注目度が高いですね。 もっとも記事のアクセスランキングは内容よりも、目立つ位置に掲載されることと掲載されている時間が長いことが大きな要素です。 クリックされた回数と内容の良さは比例しないということです。 読む前にクリックするのであって、読まないと分からない内容の良し悪しでクリック数が決まるわけではないのです。 ここがアクセスランキングの限界ですね。


 
 

「電話は放っておく」

 今週はNET&COM講演のトピックの一つ、「ユニファイド・コミュニケーションvsコンバインド・コミュニケーション」について紹介します。 その前段として電話とケータイに関する統計データについて触れておきます。

 ○固定・携帯等を合計した通信時間は日本全国1年間で、2000年約70億時間→2004年約47億時間に減少

 ○ビジネス用固定電話の1年間・全国の通話時間は2001年約9億6000万時間→2004年約4億8000万時間で3年間で半減
 
 ○ケータイ1端末・1日あたりの通話時間は2000年3分57秒→2004年3分16秒で微減傾向

 ○ケータイで1日にインターネットにアクセスする時間は1−3時間というユーザーが31%でもっとも多い

 ○ケータイでネットにアクセスして使っている時間のうちメールは5.5%、情報検索と動画・音楽などのコンテンツが51.5%

 つまり、音声通信は固定もケータイも使われなくなっている、特にビジネスでの通話は3年で半減と激減している、ケータイは電話機でもメール機でもなくパソコン代わりになっている、ということが分かります。 これからはケータイとパソコンを主体とした非音声コミュニケーションがどんどん増えて主流になるでしょう。 いわゆる据え置き型の「電話機」はますます使われなくなるでしょう。

 さて、これを前提にユニファイドとコンバインドの比較をしたのが下表です。 ユニファイドとはシングルベンダーでIP電話、メール、グループウェア、会議システムなどを統合して提供するもので、大手ベンダーがさかんに喧伝しているものです。 これは表に書いたとおり、一つ一つの機能が使い易いとは限りませんし、コストも高くなりがちです。 対して、コンバインドは用途によって使い易く、安価なツールやサービスをインテグレーション(サービス・インテグレーション)し、場合によっては自社開発して提供するものです。 ただし、ユーザー・インタフェースはイントラポータルのWeb画面で、エンドユーザーに使い易い形態で提供します。 コストが安価で使い勝手の良いコミュニケーション・サービスが可能になります。 講演では実例として積水化学さんの例を紹介しました。 積水化学さんではオープンソースでメールやグループウェアを自社開発し、Web会議等は市販品を組み合わせています。 パソコンはブラウザさえあればよく、面倒なインストールが不要です。 リテラシーの低いユーザーでも、ブラウザさえ使えればグループウェアであれ、Web会議であれ、簡単に使えます。

 注目は電話の扱いです。 上述のように電話のニーズはごく少なくなっているので対象外でいいじゃないか、というのが私の考え方です。 パソコンとケータイを対象に非音声のコミュニケーション・サービスを充実させるのです。 Web会議は音声だけで1対1で使えば電話を包含していると言えます。 もし、電話を取り込むのであれば固定型の電話機は極力使わず、ソフトフォンを使うのがコスト低減にも、付加価値を出すにも有効です。  
 


 
 
 
 

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