間違いだらけのネットワーク作り(459)2006/11/04
「エミュレーションとシミュレーション」

秋も深まり、冬が目前に迫りました。 ニュースでは恵比寿ガーデンプレイスなどで、もうクリスマスツリーの飾り付けが始まったそうです。  いっぱんには11月中旬から飾るのがふつうです。 昨年、銀座中央通には生きたもみの木を使ったツリーがずらりと並び、見事でした。 クリスマスが終わったら抜かれるのかと思っていたら、春になっても夏になってもそのまま残っていました。 しかし、イルミネーションのないもみの木は目立たないものです。 もうすぐ、年に一度の晴れ舞台で私たちの眼を楽しませてくれるでしょう。

10月30日(月)にITproに掲載された「トラブル対策は『想像力』が決め手」はランキングもアンケートもいい結果でした。 私のコラムは約4000字と長いのですが、皆さんちゃんと読んでくれているのが嬉しい限りです。 ITproのコラムにはときどきアンチなコメントがあります。 こういうコメントは面白いものです。 そんなにアンチなら無視しておけばいいのに、ひょっとしたらアンチな書き込みをする人ほど私の存在を認めているのかも知れません。

第27回情報化研究会大会「NGN時代のITプロフェッショナル」までまだ1ヶ月余りありますが、常連の人からも、初めての方からも参加申込みが来ています。 毎年、この冬の大会しか来ない方がいて、その申込みメールには「12月の情報化研究会大会に参加します。  また、この季節がやってきましたねぇ。 講演を楽しみにしています。」とありました。 1年ぶりの積もる話を打ち上げの席で聞きたいと思います。
 

「エミュレーションとシミュレーション」

NGNではPSTN/ISDNと同一のサービスとインタフェースをIPネットワーク上で提供するサービスをPSTN/ISDNエミュレーションといい、PSTN/ISDNとインタフェースは違うが見かけが同じサービスをIPネットワーク上で提供するサービスをシミュレーションと呼ぶそうです。 最近感じているのは、レガシー/NGNマイグレーションでは企業ネットワークにおいても、キャリア・ネットワークにおいてもエミュレーションが重要になりそうだなということです。 エミュレーションを実現する機器をゲートウェイと呼ぶのか、ターミナルアダプターと呼ぶかはどうでもいいのですが、エミュレーション用の機器はかなり長くなりそうなレガシー/NGNマイグレーション期間においてヒット商品になると思います。

NTTのNGNトライアルで提供されるインタラクティブ通信機能のうち、0AB−J IP電話はシミュレーションということになります。 電話機自体がIPインタフェースを持つか、TAでIP化してNGNネットワークに接続されます。 対してエミュレーションはユーザー宅内はレガシーなままで、ユーザーはNGNに代わったことを意識せず交換機がIMS等に置換されます。 おそらく集合型のTAあるいはゲートウェイとでも呼ぶべき装置が電話局に置かれるのでしょう。

光ファイバーをあらゆるところに引いて、IPベースの電話サービスを提供するのは理想形かも知れませんが、町の八百屋さんや魚屋さんのように電話とFAXが使えれば充分なユーザーがわざわざコストをかけて光化・IP化をする理由はありません。 企業内でも、例えば倉庫にぽつんと1台設置されているアナログ電話を光電話にする意味があるかというと、まったくありません。

同じことはNGNでなくても、SIPベースの企業IP電話網でも起こっています。 BRIやFXSというレガシーなインタフェースの端末をすべてIP端末にするより、TAやGWでIP/SIP化する方が安価で移行もしやすいので、これらの機器が大活躍しています。 今あるTAやGWでは使い勝手が悪かったり、高価だったりということもままあります。 メーカーがニーズを吸い上げて、これらの機器の多様化と低価格化が進むことを期待します。
 
 

ホームページへ