間違いだらけのネットワーク作り(458)2006/10/28
「N902iLvsE02SA」

開発・構築プロジェクトやコンサルティング・プロジェクトが気づいてみると4つ並行して走っており、さらに新規案件の提案がいくつか山場を迎えて「実りの秋」になっています。 開発・構築と新規提案の両方をやることは大事なことで、どちらか一方だけだと楽しさが半減します。 次々出てくる泥臭い問題を解決しながら進める開発・構築と、新しいアイデアを考えることが主眼の新規提案では頭の使い方が違うからです。 

10月30日(月)に間違いだらけonITproの新しい記事が掲載されます。 テーマは「トラブル対策は『想像力』が決め手」です。 久しぶりにトラブル話を書きました。 けっこう、面白いと思いますので、是非、お読みください。 トラブルと言えば、今週はNTT西日本のIP電話で大トラブルがありました。 ちょうど1ヶ月前のNTT東日本のトラブルとよく似たパターンの障害でした。 残念なことですね。 今日(28日)のNHK7時のニュースでは「人気のIP電話はなぜトラブルに弱いか」という特集が放送されます。 IP電話はすっかり信用を失ったようです。 一般の人が一連のトラブルをどうとらえているか、番組を見てみようと思います。

先週お知らせした第27回情報化研究会大会「NGN時代のITプロフェッショナル」は掲載してすぐ、土曜日から申込みが入っています。 ITproの記事でもお知らせを入れてあるので、例年よりかなり参加者が増えるのではと期待しています。

「N902iLvsE02SA」

2年前に出荷されたN900iLで始まったモバイルセントレックスはさしたる盛り上がりを見せませんでしたが、7月に販売開始されたKDDIのE02SAに続き今月ドコモのN902iLが発表されて、少し動きが出てきそうです。

N902iL報道発表

E02SA報道発表

vsと表題に入れたものの、E02SAは使ったことがなく、N902iLはまだ出荷もされていないのでどちらが良い、悪いとは言えません。 ただ、ドコモとKDDIのビジネスモデルの違いが販売競争にどう現れるか、興味があります。 ユーザーから見たときのオープン性がどちらが高いか、という観点での違いです。

ドコモの900iLはSIPとはいいつつ独自仕様が多く、それを有償でパートナーに開示するというやり方でした。 パートナー自体を絞るということはせず、多くの企業に開示されました。 いわば、技術的にはクローズ、パートナー戦略はオープンです。  対してKDDIはプロトコルは標準SIPに近いが、パートナーは限定する、というやり方です。 おまけにパートナーのIP電話や無線LANに関する技術力をKDDIが査定するとのこと。 技術的にはオープンだが、パートナー戦略はクローズということになります。 選択の主はユーザーではなく、KDDIです。

ユーザーが携帯電話サービス、固定電話サービス、回線といったサービスやSIPサーバ、無線LANケータイ端末などの機器を自由に選択してモバイルセントレックスを構築し、運用開始後もより有利なサービスや端末が出れば、いつでも併用やリプレースが出来る、というユーザーにとってオープンな環境を作ろうとしたとき、ドコモとKDDIではどちらが適しているでしょうか。

たとえば、NECはPBX市場で大きなシェアを持っていますがKDDIのE02SAのパートナーになってないため、NECユーザーはE02SAが使えません。 これはユーザーにとって不利なことです。 技術がクローズ+パートナーはオープン、と技術はオープン+パートナーはクローズを比較すると、パートナーがオープンであることの方がユーザーには有利だと思います。 ユーザー企業の機器選択、携帯や固定電話サービスの選択の余地をなくし、頭の先から尻尾まで自社で塗りつぶすやり方は、奴隷を好むユーザーならともかく、主体性を保ちたい大企業には通用しないと思います。 
 
 

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