間違いだらけのネットワーク作り(454)2006/09/30
「IP電話のバックアップ」

9月25日(月)、ITPROWatcherに掲載された『営業』は何を売るのか?の評判はアクセスランキング、アンケートとも良かったようです。 アンチな人の書き込みもあり、面白いです。 この人は私が営業も開発も一環してやるプロマネだということを知らないようです。 営業だけしか出来ない、売ったらおしまい、後は開発側の責任、という営業はツマラナイですね。 自分が提案したものは、自分が開発の責任も負わないとやりがいがありません。 
 

先週のIP電話障害は話題を投げかけました。 次号あたりで通信専門誌が緊急特集でも組むのではないでしょうか。 いいネタを与えたものです。 最近思うのですが、ネットワークの専門誌も、コンピュータの専門誌もネガティブな煽り記事ばかり目立ちます。 自分たちの雑誌の基盤を、自分たちで壊していることに気づかないのでしょうか? ポジティブな業界を盛り上げる記事を書かないとますます雑誌がうすくなるのではないでしょうか。 客観性のない、おだて記事がいいと言うのではないですが、ネガティブな記事をセンセーショナルに書くのは止した方がいいということです。 ユーザーに対してもミスリードになります。 IP電話障害の書き方に注目しましょう。

「IP電話のバックアップ」

IP電話のブームはとっくに終わっているのですが、新しい案件は堅調です。  今週も以前セミナーに出席いただいた会社からRFP説明会の案内が来ました。 新築ビルへの移転を契機にIP電話を導入したいというものです。 案件を頂くのはありがたいのですが、さて、どこでコンペティターと差別化しようか、というところが難しくなっています。 IP電話の提案内容に多様性が乏しくなり、どこも同じようなものになってしまったからです。 いきおい、RFPの要件が一通り満たされていれば、価格勝負というつまらないパターンになります。 

ただ、先週のIP電話障害で、外線用の電話回線として何を使うか、IP電話のバックアップをどうするか、というのが差別化のポイントとして浮上しました。 外線は従来どおり、ISDN主体にするか、NTTの光電話にするか、それともKDDIの光ダイレクトか。 ISDNはなくしてNGNしようとする時期に、それを主体にするRFPが未だにあります。 安全性重視ということでしょう。 IP電話主体にすると料金が安価になりますが、バックアップを提案しておかないと安心してもらえません。

IP電話では着信のバックアップが問題になります。 IP電話が使えなくなっても、発信は携帯を使えば困りません。 しかし、お客様向けの電話番号や代表番号への着信はどうやってバックアップすればいいのか? お客様に携帯へかけ直ししてもらう訳にもいきません。 NTT東の光電話にはこの着信をうまくバックアップする手段が提供されています。 正確な名称は覚えていませんが、「一斉転送機能」だったかと思います。 光電話がダウンすると、そこに着信して来る電話をISDNなりのレガシー電話回線に転送するサービスです。 レガシーへの転送指示はユーザーが行います。 自動ではありません。 

この方法はISDNがサービスされている間のものであり、そう長く使えるものではありません。 ISDNではない、IPネットワーク上でのうまいバックアップ方法があればユーザーが安心なだけでなく、キャリアも助かるのですが、今はないですね。 キャリアがいい方法を組み込めば、IP電話やNGNへの移行も進むと思うのですが。

そこで、ふと思ったのがSkypeのようなP2P型IP電話でのバックアップです。 P2Pは電話をかけたい相手のIPアドレスさえ分かっていれば、IPネットワークが生きている限り、必ずつながります。 SIPサーバだの、中継サーバなど不要なのですから、インターネットがダウンしない限りつながると言っていいでしょう。 NGN時代にはIPv6となり、全IP電話端末にグローバルアドレスが付与されます。 よくかける電話のIPアドレスは電話機に覚えさせておけば、IP電話網が使えないときは直接相手の電話機へIPアドレスで発信してしまえばつながることになります。 まあ、単なる思い付きですが、そんなことも出来るなあ、ということです。 しかし、キャリアにとって恐いのはIP電話網が故障していなくても、ふだんからP2P通信を使われると通話料が取れなくなることです。

NGNでオールIP電話になり、端末がすべてグローバル・アドレスを持つと、Skypeどころではない、変なことを考え出す人が出てくるかもしれません。

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