間違いだらけのネットワーク作り(449)2006/08/26
記事評「IP時代のファクシミリ通信」

木曜から土曜日まで恒例の家族旅行に出かけ、土曜の夜中に帰宅したためページの更新が遅れました。 今回は例年より日数が短かったのですが、いつものように好天に恵まれ、充実した3日間でした。 初日は十和田湖と奥入瀬渓流、二日目は岩木山と白神山地(ほんのさわりだけ)、3日目は鰺ヶ沢海岸、太宰治の生家斜陽館のある金木などを訪ねました。

全般に良かったのですが、特に十和田湖畔のホテルはいろんな点で申し分なく、くつろぎ、楽しめました。 そこで作った駄句。 「十和田湖のきらめく朝や山青し」
1日目はホテルの庭でバトミントンのダブルス(息子3人と私が二手に分かれて)、2日目は岩木山に登り、夜はホテルで卓球。 おかげで3日目には両足がパンパンになって痛みました。

あとは今週末に帰省して、夏のイベントはすべて終りです。

8月28日(月)に間違いだらけのネットワーク作りonITPROの新しい記事、「NGNを面白がる」が掲載されます。 面白いと思いますので、お読みください。

記事評「IP時代のファクシミリ通信」(日経NETWORK9月号)

この記事がすばらしいのは、FAXについてこれだけ詳しく解説したドキュメントはなかなかない、という点です。 FAXという存在が古く、地味なのでテキストで詳しく触れられることがないのでしょうが、まだ利用されているのは事実です。 ただし、私の持論はITPROに書いたとおり、「名刺からFAX番号をなくそう」、つまりFAXを使うのは止めましょうです。 私の名刺には3年前からFAX番号を記載していません。 

この記事のいいところ、その2はFAXがIP網では完全には使えないことの証明になっていることです。  この記事にはIP網でのFAXの方式として、みなし音声方式、T.38方式、メール方式(T.37)を解説しています。 T.38、T.37は使い物になりません。  T.38は送信側、受信側ともFAXがT.38ゲートウェイでIP網に接続されていることが前提です。 そんなものでは使えないのです。 理由は簡単、FAXは不特定多数の企業、個人間で使われるものであり、IP網に接続されているFAXとレガシー電話網に接続されているFAXが通信できなければなりません。 IP網に接続されているFAXがT.38ゲートウェイを使っていることも現時点ではほとんどないでしょう。 仮に使っていても、相手がレガシーでは意味がありません。 レガシー網とIP電話網間はキャリアのゲートウェイで接続されていますが、それはT.38などサポートしていません。 IP網に接続されていたり、レガシー電話もに接続されていたりする不特定多数間のFAXはT.38など使えないのです。

FAXをメールとして送るT.37も、送受信側がともにT.37を持っていて、どちらもIP網に接続されていれば使えますが、そんなこと企業内に閉じたネットワークでもない限りありえません。 T.37も使えないのです。

FAXがIP網に接続されていようが、レガシー電話網に接続されていようが、不特定多数間で通信できるのは「みなし音声方式」だけです。 しかし、このHPで繰り返し書き、この日経NETWORKの記事にもあるように、みなし音声方式では100%の保証は出来ないのです。

FAXはIPネットワーク時代には適さない通信手段です。 すべてのFAXが一斉にIP網に移行し、一斉にT.38なり、T.37をサポートすればIP時代のFAXということになりますが、そんなことはありえません。 使わないのが一番です。 FAXの国内生産台数は95年には年間500万台以上、2005年には複合機も含めわずか20数万台です。 FAXは現に使われなくなっているのです。 わずかになっているFAXのトラフィックをなんとか通そうとすると、無理が生じます。 わずかなものはゼロにするのが効率的です。

自分でFAXを送信することが1ヶ月に何回ありますか? それを考えるとFAXがないと困るものか、なくせるものか判断がつくと思います。
 

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