間違いだらけのネットワーク作り(442)2006/07/08
「IMSはすごいのか?」

今週は木曜日に大阪へ行き、ネットワークに関するプレゼンをしました。 プレゼンといっても情報システム部の部長さん以下、30人くらいが出席され、実質は講演会でした。 1時間半講演、質疑が2、30分。 たくさんの方に聴いていただくと話しがいがあるというもので、気持ちよく話せました。

例年7月末の土日は研究会旅行と決めています。 今年は4年ぶりに京都にしました。 春の京都研究会で来ているのですが、夏の京都にはまた別の楽しみがあります。 定番は鴨川の川床で夕食をとって、祇園で二次会というコースです。 これ以外は万事未定で、適当に観光します。 前回は比叡山で昼寝をしました。 今年もノンビリしたいと思います。

 
「IMSはすごいのか?」
 

新社会システム総合研究所主催セミナー「ユーザー視点から見る企業の次世代ネットワーク構築」(7月18日明治記念館)」まで10日になりました。 NGN(NextGenerationNetwork)がテーマなので、あらためてNGN関係の資料に眼をとおし、スライドに反映しています。 NGN、IMS、FMCと次世代ネットワークというと3文字の単語ばかりで無味乾燥ですね。

中でもIMS(IP Multimedia Subsystem)はNGNの切り札のような言われ方をしていますが、そんなにすごいものなのでしょうか? NGNはIP化によって従来独立に設備を持っていた電話網、ケータイ網、インターネットを水平統合し、ネットワーク層やサービス制御層を共通化して通信業者の設備投資を大幅に節減することが第一の目的です。 二つ目の目的はIPの特徴を活かして、多様で高度なサービスを短期間・低コストで開発・提供可能にすることです。 NGNの目的は煎じ詰めればこの2つしかありません。

その中で、IMSはサービス制御層の共通化を図るもので、呼制御、ロケーション管理、ユーザプロファイル管理、認証・課金などの機能を持ちます。 通信事業者はIMSを使うことで音声、テキスト、静止画、動画を一つの呼に混在させたり、固定網・移動体網の融合が可能になります。 これを活かして多様なサービスを提供し、新たな収益源を確保したい、といのが通信業者の狙いです。

私の講演、「ユーザー視点から見る企業の次世代ネットワーク構築」では、企業ユーザーがNGNを使う理由、使わない理由の両面を考えてみたいと思います。 NGNの資料を読むと技術的な仕組みの解説ばかりが多く、面白くありません。 私の持論は「ユーザーは技術を文学的に理解すればよい」です。 文学的理解とは「その技術で何が出来、メリットは何で、デメリットは何か」ということを理解すれば良いということです。 ユーザーにとってIMSの詳細な仕組みなどブラックボックスでいいことです。 NGNのドキュメントは機器ベンダーの書いたものが多いのですが、ベンダーのIMSアーキテクチャや製品の優秀性などユーザーにとっては無意味です。

ということで、私の講演レジュメは上記HPに公開されているものから、下記のように変更しました。 IMSの中身などはブラックボックスとして扱い、ユーザーの立場でNGNを面白おかしく料理したいと思います。

「ユーザー視点から見る企業の次世代ネットワーク構築」

1.企業ネットワークの動向
2.主要3社(NTT、KDDI、ソフトバンク)のNGN戦略と特徴
3.ユーザーにとってNGNのメリットとは何か?
・NGNに’surprise’はあるか?−NGNに出来てレガシーに出来ないこと
・ネットワークはOSIモデルから○○○モデルに転換−180度変わった「通信」の概念とsurpriseの源泉
・ユーザーがNGNを使う理由、使わない理由
・望ましいキャリアとユーザーの役割分担−おせっかいサービスか、自由放任か
・ユーザーにとってのNGNの活かし方
4.ネットの向こうの通信サービス
・Google、Skype、Microsoftの野望
・電気通信番号とSkypeName、あるいはUserID
5.ネットワーク・リストラの考え方と設計手法−専用線とブランドの捨て方
・ネットワーク・リストラの設計ポリシー
・事例
6.IP電話のこれから
・電話のトレンドとIP電話の設計ポリシー
・IP電話の高度利用−ソフトフォン主体のメリット
・FMCを先取りする−自営FMCのススメ
 

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