間違いだらけのネットワーク作り(432)2006/04/29
記事評「ヒット製品の今と将来(900iL)」日経コミュニケーション2006.5.1

今週月曜日にITPROに掲載された「間違いだらけのプレゼンス」はITPRO Watcherのランキングでは2位になっていました。

 

内容だけでなく、掲載位置がよくないとアクセス数は伸びないものです。 今回は位置にもめぐまれました。 しかし、筆者としては場所が悪くても読んでもらえるインパクトのある内容にせねばと思っています。 それはほとんどテーマで決まってしまうのですが、インパクトのあるテーマを見つけるのはなかなか大変です。

これは私にとってだけでなく、専門誌にとっても同様に難しくなっているのではないでしょうか。 これだ、という特集記事のテーマを眼にすることが少なくなりました。

記事評「ヒット製品の今と将来(900iL)」日経コミュニケーション2006.5.1

これだ、というテーマではないのですが、「ヒット製品」と「900iL」という取り合わせが面白くてちらっと読みました。 眼に飛び込んだのは「900iLの累計出荷台数が5万台」というところ。 出荷台数が活字になったのは初めてではないでしょうか。

意外に売れているのですね。 しかし、2004年11月の出荷開始から1年半で5万台の製品を「ヒット製品」というのは違和感があります。 松下電器1社が導入するPHSの台数とあまり変わらない台数です。 

これは900iLに限ったことではなく、WiFiベースの携帯IP電話端末でヒット製品と呼べるものはないのではないでしょうか。 WiFi端末への3大クレームは音質、発熱、通話の不安定性です。 この記事では900iLの後継端末も、KDDIが夏に投入するデュアルモード端末も、通話以外のアプリケーションに活路を見出すとのこと。 

しかし、それで需要が伸びるかというと疑問です。 電話としての基本がちゃんとした上で、AP連携も出来るなら伸びるでしょうが基本的問題を解決しないとPHSに勝てないでしょう。 先日、電話機メーカーの人から聞いた話では構内PHS用のPHS端末への需要は堅調で、生産量は減ってないそうです。 構内PHSユーザのリプレース需要が多いためです。

そもそもデュアルモード携帯はPHSサービスがなくなった後の構内PHS需要を取り込むことが大きな目的の一つだったはずです。 その点では成功していないのは明白です。 先ほどの3大クレームだけでなく、VoIP対応の無線LANスイッチ等がむやみに高価で、端末とからめた各種の設定が難しいのも障害になっています。

対してPHSはアンテナとPBX間の配線が通常の電話用構内回線ですますことができ、LANが不要なのでコスト的に有利です。 電波測定や設定も容易です。

新しいデュアルモード携帯端末にはPHSに勝てるだけの基礎的力をつけた上で、AP連携を謳って欲しいものです。
 

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