間違いだらけのネットワーク作り(394)2005/08/06
「FMCの意味」

先週の週末は研究会のメンバーと松山へ行きました。 他のメンバーは朝から松山入りし、観光。 私は夕方着きました。 そのまま、一人で道後温泉本館へ。 ここは漱石がかよったことで知られる建物で、完成したのは明治28年。 漱石が松山中学の英語教師として赴任する前年です。 一番ぜいたくな三階の個室をとって入浴。 といっても個室に風呂があるわけではなく、個室は着替えと休憩の部屋です。 浴室は1階の霊の湯(たまのゆ)です。 個室は80分1500円。 ぜいたくと言ってもこの程度です。 ゆかた、タオルを貸してくれ、風呂上りに湯茶とお菓子のサービスがあります。 冷房設備のない、明治そのままの建物です。

ちなみに、個室のほかに霊の湯二階席、神の湯二階席、1階があります。 霊の湯、神の湯ともゆかた、タオル、茶菓がついていますが、霊の湯の方が料金が高くなっています。 どちらも着替えるのは畳の大部屋です。 安い神の湯の方が部屋も、浴室も広々していてお奨めです。 何故、霊の湯が高いかはなぞです。 1階はゆかたもなく、ふつうの銭湯のようにいきなり浴室に入るスタイルです。

個室がいいのは湯上りにゴロンと横になれること。 残念なのはビールをはじめ、お酒がおいてないこと。 1本100円のコーラを飲みました。

夜は他のメンバーと合流して、宿で宴会。 ホテルと違って自分達の部屋で二次会が出来、そのまま寝てしまえるのがいいところです。 1年分たまった話を夜中までしました。 翌日は松山研究会恒例の句会を松山城二の丸の茶室で開きました。 正確には茶室に付属する座敷です。 茶室そのものは狭いので句会は出来ません。 田中紫春さんという女性が先生です。 私は5、6句作りましたが、そのうち三句を紹介します。

 

「FMCの意味」

BT(British Telecom)がFMC(Fixed&Mobile Convergence)サービス、BT Fusionの提供を6月に開始して2ヶ月が経ちました。 当初は400ユーザでスタートし、9月から本格展開する計画です。 基本的なコンセプトは”BT Fusion−best of both worlds,all the convenience and features of a mobile phone with fixed line costs and quality"つまり、携帯電話の便利さと機能のすべてを固定電話の料金と品質で、です。

在宅時には携帯電話端末はBluetoothでプロードバンド回線に接続して固定網で電話をかけます。 料金は固定電話の料金です。 外出時には携帯電話網(GSM)を通じて携帯電話として使います。 無線として当初はBluetoothを使いますが、将来的にはWiFiに移行し、ホットスポットから使えるようにする計画です。 携帯電話サービスはVodofoneから網を借りてMVNO(仮想移動体サービス事業者:Mobile Virtual Operators)として提供。 携帯端末(モトローラv560:折りたたみ式、大型カラー液晶、カメラ付き)も、屋内の無線アダプタも無料で提供。 思い切ったことをしますね。 屋内から外へ出るとき、逆に外から屋内に入るときの無線とGSM間のハンドオーバーも実現しているとのこと。 要は携帯端末がBluetoothとGSMのデュアルモードなのですね。 ハンドオーバーできるところが900iLより進んでいます。 SIPサーバなんて買わなくていいところもメリットでしょう。

通信事業者にとってのFMCの意味は、固定通信事業者が携帯事業者から音声トラフィックをうばうことです。 屋内からの発信が固定電話になるからです。 BTは携帯のカバレッジの低い屋内を無線でカバーすることでユーザの利便性が向上させられると言っていますが、要はトラヒックが欲しいのです。 ユーザにとってのFMCの意味は固定、携帯合わせた通話料の節減と、利便性の向上があります。 セントレックスの機能を持たせれば、企業もメリットが大きいでしょう。 

で、日本ではどうなるのでしょうか。 固定と携帯のトラヒックの奪い合いになるとNTTのように固定と携帯の会社が分かれていると不利ですね。 固定と携帯を1社でやっていれば、トラヒックがどちらに流れようが一つの会社の売上ですから気にする必要はありません。 サービスの開発もしやすい。 数年前にKDDIは固定電話事業の分離を考えたことがありましたが、止めました。 FMCの時代を考えてのことだったのでしょうか。 だとしたら卓見です。 後から追いかけるソフトバンクも1社体制ですばやくFMCをやってくるでしょう。

BTは次のステップで企業向けのサービスを考えています。 色んな面白いサービスが考えられるでしょうね。 PBX機能の吸収は当然として、もっと付加価値の高いアプリケーションが出てくるでしょう。 FMCの進展はIPセントレックスの進展につながると思うのですが、どうなるでしょう。 FMCはユーザの利便性や経済性を考えると広がるべきサービスだと思うのですが、そこで使われる電話番号はどうなるのだろうという興味があります。 固定電話用番号では使えないのは明白ですが、090や080なのか、050なのか。 総務省はWiFi用に新しい0X0番号の検討をしているという噂もあります。 ユーザの利便性や通信事業者のすばやい動きを阻害しないルールにして欲しいものです。

いずれにしても、今言われている「モバイルセントレックス」というものは、ごく一時的な形態であり、FMCの進展によって消えていくのではないでしょうか。 企業は今のモバイルセントレックスのために大きな設備投資などすべきではありません。  FMCはこれからの企業ネットワークを検討する上で一つの軸になるでしょう。
 

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