間違いだらけのネットワーク作り(377)2005/04/09
記事評「無線LAN携帯端末でのトラブル」(ITPRO)

9日土曜日は京都研究会です。 ですので、この記事を書いている現在は実は金曜日の夜です。  京都研究会の現場で記事をUPすることも出来るのですが、それだと聞きたい話に集中できないのでこうして前日書いているのです。 京都研究会は毎年春に開催しており、今年6年目ですが今回の参加者が36名で最多となりました。  会場の制約があるので36名までで締め切りましたが、実際の申し込みは40名を超えていました。

これまで皆勤賞だったYさんが今年は来ないな、とか、長老のOさんが今年は参加してくれるな、という具合に名簿をながめています。 つまり、顔を知っている常連がほとんどなのです。  36名中、初めての方は7名です。 8割が常連というのはある意味すごいですね。 しかも、半数をこえる18人が東京からの参加です。 中には東京での研究会には来ないのに京都だけは来る、という人もいます。 皆さん、京都の春と、ふだん会わない研究会仲間に会うのを楽しみにしているのでしょう。  

記事評「無線LAN携帯端末でのトラブル」(ITPRO)

3月28日に日経コミュニケーションの記者がN900iLのトラブルに関する記事をITPROに掲載しました。  なんだかマッチポンプそのままな取り上げ方ですね。 

無線LAN対応FOMA「N900iL」につまづいた企業のエンドユーザーが激白

しかし、生のエンドユーザの声というのは迫力があるのは確かです。 少なくとも、4月4日から始まった緊急連載「モバイルセントレックスの理想と現実」 という記事より、電話のことが分かっているなと思わせる内容です。 

この記事を読んで分かることは、エンドユーザは「モバイルセントレックス(’IP電話’でも同じ)を導入するために、ワークスタイルを変えたりはしない(=電話の使い方を変えない)」ということです。 これが「緊急連載」のユーザ(といってもモバイルセントレックスを売りたいインテグレータ)との決定的な違いです。

インテグレータは「ビジネススタイルさえ変われば、今までのPBXでできた機能の70から80%はいらなくなる」とコメントしています。 グループ代表も止め、ピックアップや転送も使わないなら確かにそれですむかも知れません。 しかし、エンドユーザが納得するとは思えません。 

ちなみにこのインテグレータの提供するSIPサーバでは着信転送が出来ないと聞いています。 「ある携帯端末に着信したら、設定した電話へ転送する」という「固定転送」は900iLに着信する前にSIPサーバで転送するので事が簡単です。 固定転送が出来ることを「転送ができる」と言っているとしたらエンドユーザは怒ります。

エンドユーザが思っている転送は、「代表にかかってきた電話を山田さんが900iLで受けた。 それを武田さんに転送する。」という着信転送です。 SIPサーバで900iLに対応した着信転送を実装するのは大変なのです。 結果、着信転送ができないSIPサーバやIPセントレックスサービスがいくつもある、というのが現状です。

転送問題も含めて、現状問題があることはこの記事からもよく分かります。 新しい仕組みへのチャレンジなのだから、問題があるのは当たり前です。 重要なのは端末やサービスの提供者がオープンなスタンスで、ユーザやインテグレータに情報を開示することではないでしょうか。 そうすることでユーザは改善されつつあることを知って安心できますし、インテグレータは様々なノウハウを共有することで改善をスピードアップ出来るはずです。
 
 

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