間違いだらけのネットワーク作り(370)2005/02/19
「企業ネットワーク設計での3つの逆転:Skype会議の感想」

今日は10時から12時まで、情報化研究会onSkype「Skypeの可能性と疑問」を開催しました。  東京、名古屋、新潟、京都、大阪、などからキャリアやメーカー、あるいはユーザー企業と立場の違う方々が21名参加しました。  チャット会議をこんな多人数でやるのは初めてだったのでうまく行くかと心配しましたが、活発なやりとりがあり退屈しませんでした。 へえー、こんな見方もあるのか、と勉強になることもありました。 Skypeではチャットのログが簡単に記録でき、それを参加者全員にファイル転送することも出来ます。

今回は500行あまりの量になりました。  その要約は来週のこの記事で紹介したいと思います。  チャット会議の中身も成果ではありますが、何よりの成果はSkypeに関心の高い、つまりはネットワークへの関心が高く勉強熱心な方を20人知ることが出来、お互いのメールドレスやSkype名を知ることが出来たことです。 私のコンタクトリスト(Skypeのプレゼンスリスト)にはこれらの方が登録されましたから何時でも情報交換することが出来るし、小さな会議を音声で持つことも出来ます。 これがコラボレーションというものではないでしょうか。 Skype研究にも加速度がつくことは間違いありません。

さて、チャット会議でも周知したのですが、今年の京都研究会は4月9日(土)午後1時から5時で行います。 京都組の方々に会場の選定をお願いしています。 テーマは「企業ネットワーク設計の心得」と「Skype考」で予定しています。  前者は私が講師をしますが、後者は複数の候補者に打診して3月上旬には決めたいと思っています。 京都研究会は今年で連続6年開催になります。 毎年しだれ桜が満開の時期に開催し、夜の宴会と翌日の花見を楽しんでいます。 多くの会員の方の参加を期待します。
 

「企業ネットワーク設計での3つの逆転:Skype会議の感想」

さて、今週はNET&COM2005講演「逆転の発想が企業ネットワークを変える」の後半のポイントを紹介します。  30枚ほどのスライドから2枚に絞りこみました。

3つの逆転とは

3つの逆転とは「専用線の消滅」、「0AB−J番号の消滅」、「ブランドの消滅」の3つです。  これまで、企業ネットワークといえば専用線を使うもの、というのが常識でした。 トラフィックが多ければ固定料金の専用線が割安なだけでなく、セキュリティも高い。 しかし、そんな常識は成り立たなくなりました。  月額固定料金で5600円のBフレッツファミリータイプで、常時50Mとか、80Mの帯域が確保できるのに、何故、1Mの広域イーサネットを5万円で使う必要があるのか。 セキュリティはBフレッツであってもIPSEC等で確保出来る。 80M出る5600円のBフレッツと、1Mしかでない5万円の広域イーサネットとどちらがエライかと言えば、Bフレッツがエライに決まっています。
 

金融機関は広域イーサネットを二重化し、A面とB面のキャリアを変えて「キャリアダイバーシティだ」といったネットワークを構築しています。 もったいない話です。 A面広域イーサネット、B面Bフレッツで充分です。 もっと踏み込めば、メイン回線はBフレッツ、バックアップは勘定系が動くだけの64KをIP−VPNで引いておく、というので充分です。 帯域が広い回線をメインにし、細い回線をバックアップにするのは常識です。 とすれば、1Mや10Mの広域イーサネットは50M、80M出るBフレッツに対してメイン回線にはなりえないのです。

広域イーサネットとBフレッツの間で負荷分散することも、一方は通常時使用せず完全にバックアップとして使うことも簡単です。 メインをBフレッツなどのブロードバンド回線、バックアップを専用線とすることで金融機関のネットワークコストは3割以上削減できると思います。

0AB−J番号はなくなります。 1万人を超える社員がいる大企業でも、代表番号に050を採用し始めました。  位置の固定や通信品質の制約がゆるやかなため、ネットワークコストが削減できるだけでなく、端末がどこに移動しても同じ番号で使えるという利便性があります。  たとえば、Bフレッツ回線では050番号は使えますが、0AB−J番号は使えません。 コストの差が出るのはこの1点でも明らかです。

ネットワーク機器のブランドは完全に消滅しました。(2枚目のスライド参照) 大企業におけるノンブランド製品の実績が、品質や性能がブランドに依存しないことを証明しました。 ネットワークがEthernetインタフェースだけで構築できるようになり、ネットワーク機器はシンプルで、新興のネットワーク機器メーカーでも品質・性能に優れたレイヤ3スイッチやブロードバンドルータを作れるようになりました。 ブランドにこだわり続けた大手金融機関でも、ノンブランド機器だけでネットワーク構築をするようになったのは10年前と比較すると大きな変革と言えます。



 
 
 

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