間違いだらけのネットワーク作り(369)2005/02/12
「IP電話導入4つのポリシー:ボックスレスで行こう」

2月10日、NTT DATA Annual Network Seminarの第11回を開催しました。 つまり、11年目ということです。 ユーザ企業の方約200名が参加。 うち約100名はリピーターです。 毎年、変化があるので連続して参加してくれる方が多いのでしょう。 私の講演のイントロは日本対北朝鮮のサッカーの話。 こんな感じです。

「後半に間に合うように帰宅し、家族5人でテレビ観戦しました。 最後、大黒がロスタイムにゴールを決めたときには5人そろってヤッター!と思わず叫んでいました。  サッカーというのはスピードがあり、変化が激しい。 今のネットワークの世界と同じですね。 このスピードについて行くコツをお教えしましょう。 (間合い) ぜんぶ理解しようとしないことです。 半分で充分です。 その技術で何が出来るのか、メリットは何か、デメリットは何か、これだけ理解していればいいのです。  技術の仕組みを理解するなど、システム部門の方はともかく総務の方にとっては無駄なことです。」

今日はエンドユーザの方のために記事を書きます。 10日のセミナーに参加いただけなかった方も、今週と来週の記事を読んでいただければポイントをご理解いただけると思います。
おそらく、箱をたくさん売りたいIP電話ベンダーとは言っていることが180度違うのでびっくりするでしょう。 

一番大切なポイントをここに書いておきます。 自社でIP電話サーバやゲートウェイという箱を買う必要がなく1台1万円台のIP電話機を使う、設備投資がきわめて少ない「IPセントレックス」と、サーバやゲートウェイや、数万円のIP電話機や2万円のソフトフォンを使う、設備投資の大きい「自営IPセントレックス」の経済比較をする場合は、ちゃんとIPセントレックスを奨める私のようなSIerと、自営を奨めるIP電話ベンダーのそれぞれから見積もりを取ってください。

IP電話ベンダーからIPセントレックスと自営IPセントレックス両方の見積もりを取って比較しても意味がありません。 箱を売りたいベンダーが自営を安く見せるからです。 IPセントレックスはホームページなどに公開されている標準料金より、かなり安い料金で利用できます。 標準料金での比較は意味がないのです。 IP電話ベンダーは標準価格でしか比較しません。

問い合わせやIPセントレックスの見積もり依頼は下記にお願いします。 エンドユーザーの方に限ります。

NTTデータ法人ビジネス事業本部NW企画ビジネスユニット:電話050−5513−0456
メールinfo-nw@kits.nttdata.co.jp
 

「IP電話導入4つのポリシー:ボックスレスで行こう」

スライドが8枚あり、それを見ていただくだけでもご理解いただけると思いますが、ここに要旨をまとめておきます。 番号はスライドの順番を表します。

@減少を続ける音声通話時間
電話の利用は平成11年度の年間約61億時間から、15年度約51億時間と減少を続けています。 携帯の通話は微増ですが、これは台数が増えているからです。 携帯が飽和する2、3年後には減少に転じます。 

携帯電話1台あたりの通話時間は年間約23時間で、横ばいです。 これは今後も変わらないでしょう。 携帯は通話のためでなく、メールのために使われているのです。 したがって、台数が飽和すれば通話時間は横ばいか微減に転じます。
 

Aオフィスの生産性は電話を使わないことで向上した
電話の変わりにメールで情報伝達したり、Webで情報共有することでオフィスの生産性は飛躍的に高まりました。 1日数10通のメールを送受信する人は多いでしょうが、1日何10回も電話を受けたり、かけたりする人はまれでしょう。 
 

B減少を続ける音声通信に高価な設備投資をするのはポリシーとして疑問
減少を続ける音声通信のために高価な設備投資をして、生産性向上を図ろうとか、ワークスタイルを変えようといった、金額換算し難い目的をかかげて高価な設備投資をするのはポリシーとして疑問です。 音声通信を使わないことで生産性は向上して来たのですから。  設備コストを削減するという実利を目的にすることが重要です。 私が手がけさせていただいた東京ガス様はIP電話の導入決定から、現在にいたるまで終始一貫「経済効果のないことはしない」というポリシーを貫かれています。 IPセントレックスに2万数1000台の電話が登録され、1日数万コールご利用いただいています。 「実利優先」がIP電話導入ではもっとも大切ではないでしょうか。

CSkypeだけではない。 IP電話はまだまだ進化する
Skypeは特徴をスライドに書いておきました。 これから第二、第三のSkypeが現れるでしょう。 IP電話は進化を続けるのです。 変化が続いているときに、IP電話に高い設備投資をしたのでは、新しい技術やサービスに乗り換えたくても、「不良資産」を抱えているので乗り換えられなくなります。 IP電話は極力少ない設備投資で、身軽にするべきです。 そして短期間で投資を回収し、何時でも新しい技術やサービスに乗り換えられるようにするのです。

D「軽く、便利な」IPセントレックス
私が手がけるIPセントレックスはユーザ企業がサーバやゲートウェイといった箱を持つ必要がありません。 イントラネット経由で外線通話も出来ますから、電話回線も不要です。 設備投資が少ないのです。

E「重い」「自営」IPセントレックス
自社内に高価なIP電話サーバやゲートウェイが必要な自営IPセントレックスは箱が多いため、設備投資が大きくなります。 イントラネット経由での外線通話が出来ませんから、各オフィスの電話回線やISDN回線は残さねばなりません。 

F大規模IPセントレックス・プロジェクトを通じて分かったこと
スライドのとおり、イニシャルコストは自営に対して50%以上安くなります。 ランニングコストを加えても、5年間で36%、10年間で28%、IPセントレックスの方が「自営」IPセントレックスより安価になります。

GこれからのIP電話への取り組み方−4つのポリシー
これまで述べたことのまとめです。 生産性向上はコラボレーションやモバイルの必要な社員にはソフトフォンが効果的です。 しかし、それは無料のSkypeで充分なことが多いのです。 金額換算し難い生産性向上という目的は必要な機能を見極め、それを満たせるもっとも安価な手段を選ぶべきです。 あたり前のことなのですが、出来ていません。 1万円も、2万円もするソフトフォンを導入する前に無料のSkypeを使って、1万円、2万円のソフトフォンにその価値があるか評価すべきです。
 


 


 
 
 

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