間違いだらけのネットワーク作り(361) 2004/12/18
「情報化研究会20周年記念大会模様」

今日は予定どおり、お台場の日本未来科学館で情報化研究会20周年記念大会をしました。 51名が参加。 遠くは京都、大阪、名古屋、仙台から参加いただいた方もおり、打ち上げにも20人を超える人が参加。  楽しく勉強させて貰いました。  実は1週間前にカゼを引き私自身は7割の体調で、声もかすれ声が直りきってなかったのですが、なんとか1時間の自分の講演はやり終えました。 

「情報化研究会20周年記念大会模様」

開会は1時15分。 CSK代表取締役副会長の有賀さん、国立国際医療センター・医療システム研究開発部長の秋山さん、私の順に1時間づつ話をしました。 有賀さんの話はソフトウェア開発のエンジニアリング化という内容で、昨年の講演と基本的には同じですが、その後のCSKさんにおける取り組み状況や成果が紹介されました。 

私のテーマは「企業ネットワークの目指す先」なのですが、来年のNET&COMで話す内容のイントロダクション的内容で、核心の話はしなかったので、皆さんには物足りない内容だったかも知れません。 しかし、IP電話の総括という意味では「IP電話のブームは終わった」ということは実感を持っていただけたと思います。 ただ、ブームが終わったというのはIP電話の導入がなくなるということではなく、IP化の流れは不可避的に進むのですが、IP電話を導入することがニュースになったり、IP電話を導入すること自体が目的であるかのような企業の動きは止まったということです。 

今回の研究会でもっとも内容が濃く、面白かったのは秋山さんの講演でした。 断片的ではありますが、面白いキーセンテンスやエピソードを紹介しましょう。

@「日本がオブジェクト指向で失敗したのは、その本来の意味が「目的指向」なのに、技術指向に走ってしまったためだ。」
「目的指向」はネットワークであれ、システムであれ、一番大事なことですが、忘れられがちです。 私はネットワークの設計ポシシーを規定する上で、目的の明確化というのを一番にあげていますが、これがハッキリしてないと作り話のような目的になったり手段と目的が取り違えられたりします。

A「リアルタイムでなければ医療過誤を防ぐシステムは出来ない。 投薬のオーダーは4割が変更されるが、それは投薬の直前であることが多い。 医者がオーダーを変えたら、リアルタイムで薬の調合や投薬をする看護士に伝わらないと意味がない。 リアルタイムとはオーダーが2秒以内に処理されることであり、待ち行列に入るまでが2秒という意味ではない。」

B「アプリケーションを意識したネットワーク設計、ネットワークを意識したアプリケーション設計が重要。 つまり、ネットワークとアプリケーションの両方が分からないといいシステムは出来ない。」

C「WAN上でLANのアプリケーションを動かせる環境が必要。 プロトコルとしては帯域を消費しないプロトコルが重要。 帯域を消費する典型はOracleのSQLnet。 消費しないプロトコルはIIOP。 SQLnetはセッションを維持するためデータがない時も空パケットを飛ばし続ける。 IIOPはセッションを切断してもスケルトンとスタブが残るため、再度セッションを張ると同じポートで通信が再開できる。」

*打ち上げの席でも秋山さんから色々な話を聞きましたが、 やはり、superな方です。
 

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