間違いだらけのネットワーク作り(343) 2004/08/14
「無線LANを用いたIP電話の通話品質評価」

古い研究会メンバーで旅行会の常連のTさんが今年の旅行には参加しませんでした。 Tさんは3年ほど前にリタイアして出身地である松山で悠々自適の生活。  旅行会の案内メールにも返信がなかったので、体調でも悪いのかとハガキを出してみました。 返信あり。 パソコンの調子が悪くて、数ヶ月メールが使えなかったとのこと。 ノンキだなあと思うと同時にホッとしました。 遺跡の発掘調査や畑仕事、温泉(道後温泉までバイクで5分とのこと)と、けっこう多忙とのこと。 来年の旅行には必ず参加するとありましたが、そのためにはメールでなく、ハガキで連絡した方が良さそうです。 

先週掲載した俳句のうち、柳川で作った「蝉時雨巨木の影を船進む」ですが、「船進む巨木の陰や蝉時雨」と直します。 俳句という言葉遊びは電車に乗っている時でも、何かすわりの悪い句だなと思いつつ組換えを考えることが出来るお手軽で金のかからない遊びです。 
 

「無線LANを用いたIP電話の通話品質評価」

今週はSIPの第三者呼制御、地域IP網、などの会話をベンダーの方やユーザ企業の方と交わしたのですが、ここに書くには油っこすぎる内容でした。 そこで、あっさりし過ぎて面白くないのですが、7月28日にTTCが制定した「TS−1010 無線LANを用いたIP電話の通話品質評価における留意事項」を読んでみます。 

TS−1010はhttp://www.ttc.or.jp/j/document_list/free/18/TS-1010v1.pdfからダウンロードできます。 無料だけあって内容は少ないです。 実質3ページのドキュメント。 書いていることは次のとおりです。

○基本的な考え方 
この仕様書はアクセス系に無線LANを適用した場合のIP電話の通話品質評価の条件を明確にし、JJ−201.01で規定したIP電話の通話品質評価の留意事項を示すのが目的。

○標準系・限界系条件設定時の留意点
・評価対象空間はIP電話端末の受信入力レベルで定義する。 これにバックボーンの条件などを加味し、エンド・ツー・エンドでの条件を決めることが望ましい。
・無線区間のトラヒックとして、同時接続IP電話端末数、データ通信サービスも混在する場合にはデータ等の背景トラヒックも考慮する。

○通話品質評価時の留意点
・IP電話端末が移動可能な場合は許容される移動速度、端末のハンドオーバー、ローミングなど通話品質パラメータに影響を与える条件を教慮した環境での評価を行うことが望ましい。
・無線区間でセキュリティ対策を実施する場合、暗号化などによって通話品質パラメータに影響が考えられるため、それを加味した環境での評価が望ましい。

これだけのことです。

「望ましい」という言葉は嫌いですね。 あいまいで。 この表現は間口を広げているようですが、具体性がないので個別の案件ごとの審査に時間がかかるでしょうし、審査する側の恣意が入り安い。

当然ながら、先週書いたBack−to−Back方式では無線IP電話端末には内線番号しか付与せず、IP電話サービスはB−B接続装置までで終端しているので、この仕様書に書いてあることなど無関係に自由に使えます。  品質評価が必要なのはP−P方式で050番号を無線IP電話端末に付与する場合だけ。 

ユーザにとって見れば、B−Bだろうが、P−Pだろうが通話品質が悪いのは困ります。 総務省やTTCの制定する基準がどうあれ、重要なのは無線LAN上でのVoIPの品質を保つための設計手法の確立や適切な無線LAN製品の選択です。 世の中では既にB−B方式で無線LAN端末導入にチャレンジしたけど断念してしまった事例もあるようですが、設計ノウハウや無線LAN製品に関する情報がユーザ間で共有されることが無線SIP端末普及にとって大切なことだと思います。 
 

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