間違いだらけのネットワーク作り(337) 2004/07/03
「Supercom便り」

7月末の研究会旅行のプランも決まり、8月の家族との旅行も飛騨高山と決まり、夏の例年のイベントはどちらも決まりました。 それにしても、梅雨は終わったのかと思える好天が続いています。 この時期、会社の窓から外を眺めることが多くなります。 23階にオフィスはあるのですが、西を見ると隅田川の向こうにビル郡が烈日に白く輝いて見え、東は海が強い光を吸って深い群青色に見えます。 これらを見ると「夏だ−」と単純に感じ、何だか何でも出来るような力がわいてくるのです。

この文中で使った「烈日」という言葉は真夏を象徴する好きな言葉です。 2001年夏に天草へ行った時もやはり雲ひとつない好天で、「烈日や天草の海時止まる」という駄句を作りました。 今年は唐津や高山でどんな句が浮かぶか、これも楽しみの一つです。
 

「Supercom便り」

先週、シカゴでSupercomという展示会がありました。 私はとても行く余裕はないのですが、出展のために参加した人がその様子を伝えてくれました。 自分で行った方が情報量が多いに決まっているのですが、ポイントだけ教えてもらえるのは有り難いことです。 断片的ですが、紹介します。

○アメリカもMGCPは終り、SIPが主流に

アメリカではCATVユーザが多く、それを対象としたIP電話のプロトコルとしてMGCPが使われてきました。 そのため、アメリカではIP電話のプロトコルと言えば、SIPではなくMGCPだったのですが、流れは大きくSIPに変わったそうです。 理由はSIPの方がMGCPよりアプリケーション連携がしやすいから。 

アメリカはもともと電話を個々人で利用する文化がありボイスメールやユニファイド・メッセ−ジングのニーズが多く、逆にPBXの代表着信とかマルチラインのニーズが少ないですから日本よりSIPに適した環境と言えるでしょう。 MGCPとSIPが並存することになるわけですが、MGCPとSIPを変換するゲートウェイがいくつも展示されていたそうです。 さすがに動きが速いですね。

私にレポートしてくれた方はアメリカへ端末を売り込みに行ったのですが、SIPとMGCPの両方に対応すべきか、SIPオンリーか迷っていたがSIPだけに決めたそうです。

○レジデンシャルはビデオとIP電話とインターネットがセット

レジデンシャルは私には関係ない分野ですが、ビデオとIP電話とインターネットがセットだそうです。 ウチに売り込みが来ているNTTコミュニケーションズのCODENがまさしく3つのセットですね。 1本の回線でビデオ鑑賞も出来れば、テレビ電話やIP電話、インターネットも使える。 またもや、オフィスの環境の方がレジデンシャルに遅れてしまいますね。 

この逆転現象を解消して、企業ネットワークの方が家庭よりずっと進んだことが出来る、とならないのは不思議なことです。 コストはいっぱいかかっているのですから。 逆転現象を解消する提案をしたいものです。

○元気のいいベンダーは

ソフトスイッチではSyrantroに一番人が集まっていたそうです。 あの機能とキャリアでの採用の多さを見ると確かに人は集まるでしょう。 日本のキャリアはどうするんでしょうね。 今まで入れたソフトスイッチにこだわって、それを使い続けるのか乗り換えるのか。  私としてはSyrantroがリファレンスモデルになって、国産や他の外国ベンダーの製品が追いついてくるのがマーケットとしては健全で面白いと思います。 国産メーカーにはまちがってもSyrantroをかついで奴隷になるのはやめて欲しいです。
 

○携帯電話業者の最終兵器(自爆兵器?)

さて、聞いた話の中で一番面白かったこと。 この方は無線SIP端末の売り込みが主目的だったのですが、こんな衝撃的な質問をされたとのこと。
「携帯電話業者が通話を定額料金にしたらどうするんだ?」

日本ではパケット定額が始まっていますが、パケットだけなんてことじゃなく、通話も含めてあらゆるサービスを定額にしてしまう。 確かに、そうすれば社内にいようが外にいようがいくら使っても料金は変わらないのですから、モバイルセントレックスも何もいらない。 まあ、代表とか転送とかは使えませんが。

これは携帯電話業者の最終兵器かも知れません。 と同時に思ったのは定額制で価格競争を始めたら、「自爆兵器」になるかも知れないな、ということです。 でも、新規参入を狙うやんちゃな通信業者ならやるでしょうね。 

アメリカやヨーロッパでは日本のようにADSLや光を安売りする馬鹿な真似はよそう、と言われているそうです。 アクセス回線の料金は逆に高くしようとしているとのこと。 携帯でも同じようなことを言われなければいいですね。
 

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