間違いだらけのネットワーク作り(335) 2004/06/19
記事評「IP携帯電話」(日経BYTE2004.July)

昨夜は研究会のコアメンバー6人で四谷三丁目のワインレストランに集まり、7月末の博多研究会旅行の相談。 食べ物中心でゆっくり出来るコース、ということで唐津・呼子(イカをはじめ魚がおいしいそうです)、柳川(うなぎ)と決まりました。 今から楽しみです。

遅ればせながら日経BP社から2月のNET&COMでの講演のアンケート結果が届きました。 スコア全体としてベンダーの講演よりかなり良かったことが分かりました。
私の講演については表のような結果です。 例年どおり合格点かなと思います。
 

NET&COM2004 Forum:大企業向けIP電話「IPセントレックス」−動かして分かった導入のポイントと今後の展望:受講者アンケート(単位:%)
 
とても良かった 良かった どちらでもない 悪かった 非常に悪かった 無回答
セミナーテーマ 50.5
44.1
3.6
0
0.9
0.9
講師の知識
55.9
        36.1
4.5
0.9
0.9
1.8
講師の説明・プレゼン力

53.2

34.2
7.2
1.8
1.8
3.4
理解度
充分理解できた
48.6
理解できた
48.6
どちらでもない
0
理解できなかった
1.8
全く理解できなかった
0
0.9
参考度
とても参考になった
44.1
参考になった
47.7
どちらでもない
0.9
参考にならなかった
5.4
全く参考にならなかった
0.9
0.9

アンケート用紙に書かれたコメントの一部をご紹介します。
「非常に内容の濃い内容でしたが、説明に具体性があってわかり易かったと思います。噂にはうかがっていましたが、本セミナーに参加できて光栄です。ありがとうございました。」

「SIPと連動できるアプリがなかなか作れず(見つけられず)苦戦しています。各キャリアやベンダーの制約がもっと早くなくなってオープンがもっと進むといいと思いました。自分の所属している会社でIPTEL導入中ですが、各フロアにUPSをつけたりと、なかなか頭のイタイ状態で、先が思いやられます。設計チームに松田さんのお話を聞かせたいです。」

「移行に苦労されたとのお話、大変参考になりました。弊社でも今苦労している部分なので、今後、工数削減をはかりたいと思います。ありがとうございました。」

「来年もその後のお話を伺いたい。」 「来年も楽しみにしています。」 「目からウロコでした。」 「大変説得力があった。」

*「本セミナーに参加できて光栄です」というのは最大級の賛辞ですね。 元気が出ます。
 

記事評「IP携帯電話」

毎月20日前後に日経BYTEが届きます。 今日届いた7月号には「IP携帯電話」のことが9ページにわたって書かれていました。 BYTEはパソコン系、ソフトウェア系のdeepな記事が多く、それらは読むことがないのですが、さすがに自分がやっている分野の記事なので楽に読めました。 勉強用としてよくまとまっています。

この記事でのIP携帯電話の定義は「無線通信技術として無線LANを、電話相手を呼び出す手順にはSIPを使う無線SIP端末」です。
IP携帯電話の4つの課題と対応策について詳しく書かれています。 ここにはポイントだけ紹介します。

課題1「消費電力が高い(待ち受け時間が短い)」
対応策:電力制御の仕組みを使う。 エリア内ではアクセスポイント(AP)が一定時間ごとにビーコンを投げて端末はスリープとアクティブを繰り返す。
エリア外では端末はスリープ状態を続けて一定時間ごとにアクセスポイントがあるか探す。

課題2「同時アクセスできる端末数が少ない」
対応策:あくまで一例。 アクセスポイント側で同じ宛先のパケットを一つにまとめて送信。(まとめるための遅延が心配?)  端末側で待ち時間を短くして早くデータを送信する。
 

課題3「音声品質が変動しやすい」
対応策:優先制御や帯域制御を組み込む。 APの処理能力を高める。 無線状況に応じて端末のゆらぎ吸収バッファを動的に最適化する。

課題4「ハンドオーバー時に通話が途切れる」
対応策:音声用VLANを設定して単一ネットワークにする。 スイッチの機能でネットワークアドレスの変化を吸収する。

この記事で取り上げられてない無線SIP端末やVoIPを意識した無線LANコントローラーにはさらに進んだ制御が出来る製品が既に実用化されています。 たとえば無線LANコントローラーはフレーム中のデータがRTPなのか、SIPメッセージなのかを識別し、RTPならさらにG.711かG.729なのかコーデックを識別。 G.711なら符号化の周期が20ミリ秒であれば、そのRTPに対して20ミリ周期で送信権を割り当てる、といったことまでしています。

このため無線の利用効率が高く、実験では802.11bで同時30端末くらいまで通話出来るそうです。 無線LANのVoIP対応は実用段階に達していると言えるでしょう。

この号にはもう一つIP携帯の記事があります。 バイトレポート「無線LAN利用のIP電話に050番号問題。 公衆利用はNG、オフィスや家庭はOK」です。
050の付与は無線SIP端末であれ、テレビであれ、自由だと思っていたのですが、制約されることがあるのですね。

昨年12月にライブドアが無線SIP端末を使ったサービスで050を使おうとして総務省の待ったがかかったそうです。 理由は無線区間を含んだ通信品質の評価基準がTTCで出来てないから」ということのようです。 ただ、無線LANが自営設備の場合は有線での審査がOKになっていれば無線で再審査はしない」(総務省)ので、構内での無線SIP端末の利用は可とのこと。 050は出来る限りゆるやかに運用して欲しいですね。 せっかくの日本独自のいい仕組みなのですから。
 
 

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