間違いだらけのネットワーク作り(286) 2003/06/28
「企業向けIP電話の多様性」

昨日、日本で初めてIPセントレックスが0AB−J番号で稼動する事業所を下見に行きました。 既にIP−Phoneの設置は終わっています。 梅雨のさなかなのですが、よく晴れて真夏のような日差しでした。 最寄の駅を降りて、緑濃い街路樹のある広い歩道を5分ほど歩くと、5階建ての白いビルがありました。 最終的な確認試験を行っている交換機室とIP−Phoneの設置してあるオフィスを見学。 やはり現場を見ると、ここまで来たんだなという若干の感慨があります。
 

「企業IP電話の通信の多様性」

IPセントレックスの設計チームにはPBXの専門家が数名います。 この人たちは別にして、私などは電話の世界に深く入るのは初めてです。 ここまでやって来た感想は電話の通信のバリエーションはコンピュータ通信と比べものにならないくらい多い、ということです。

家庭用のIP電話サービスはともかく、企業向けのIPセントレックスとなると転送のパターンだけでも大変な数になります。 コンピュータシステムのテストでは正常系、異常系という分類がありますが、電話の試験では「準正常系」というのがあります。 これも初めて聞いた言葉です。

電話の通信が多様になる本質的な理由はなんだろう、と考えるとちょっと疲れ気味の頭では簡単にまとまりません。 ひとつには人間同士の会話を仲介するものだから、そもそも相手が多い。 もうひとつは電話番号をダイヤルしても、目的とする人が出るとは限らないこと。 だから転送や保留が必要になる。

「IP電話の本質は電話のネットワークがなくなって、コンピュータ・ネットワークに溶け込んでしまうことだ」と私は思っていました。 訂正。 ネットワークレイヤまでは溶け込んでも、上のレイヤは厳然とした電話ネットワークとして残り続けます。 その世界をいかにユーザの満足するものに出来るかが、企業向けIP電話のポイントだと思います。
 
 

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