間違いだらけのネットワーク作り(281) 2003/05/24
「IP電話の使い勝手/企業のIP電話の考え方」
 

2月に行われたNET&COM2003のフォーラムのアンケート調査結果が届きました。 私の講演は例年どおり好評だったようです。  受講者数は395人で有料セミナーとしては例外的な多さです。 「NET&COM、有料セミナーの人気セッションは基調講演並みの受講者数に」という表題で日経BP社の社内誌である、日経BPMonthlyに紹介されていました。

アンケートへの回答数は204人。 主要な項目のアンケート結果は次のとおりです。 単位%
 

とても良かった 良かった どちらでもない 悪かった 非常に悪かった 無回答
セミナーテーマ 56.4
36.8
3.9
0
0
2.9
講師の知識
55.9
36.8
4.4
0
0
2.9
講師の説明・プレゼン力
56.9
31.9
7.4
0.5
0
3.4
理解度
40.2
52.9
2.9
0.5
0
3.4
参考度
48.4
44.1
2.0
1.5
0
4.4

他のセッションの数字はここに紹介できませんが、手前味噌ながら抜群の数字です。 成績のいい通知表をもらった小学生の気分を1年ぶりに味わいました。 アンケートにはコメントを書いてくれた方も多いのですが、その一部を紹介します。

「久しぶりに感動した」 
「自社とテーマの内容を比較しながら聴講でき、とても参考になった」 
「3年目ですが年々おもしろい!」
「上手いプレゼンと思った」
「成果のプレゼンとして良く出来ている。 何が受けるか良く分かられている。 Service Integratorいい言葉。」
「来年も楽しみにしています」
「オープン性を重視したポリシーに同感が持てました」
「来年のテーマ期待しています」

ということで、今年もアンケート結果で元気の素をいただきました。 回答いただいた方に感謝します。 回答せずに帰った方の中にはアンチな方も結構いるのでしょうが、聴講いただいてありがとうございました。 
 

IP電話の使い勝手/企業のIP電話の目的

IPセントレックスの登場以来、IP−PBXやVOIPサーバの導入を見合わせる企業が増え、これらの販売は激減していると複数の人から聞きました。 しかし、最近VOIPサーバを導入した企業もあるようで、今週いただいたKさんからのメールはそんなVOIPサーバ・ユーザの声です。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
会員のKです。

最近わが社でも、IP電話機を導入しました。 A社のIP-Phoneです。
しかしどうも使い方が慣れないです。

IP-Phoneのパネルのメニューを操作して保留転送をするのですが、今までのレガシー電
話機のボタン操作に比べて、2手間ぐらい余計にかかります。

例えば、転送するのに、従来ならいきなり内線番号を回せば転送相手にかかるのですが、
このA社のIP-Phoneは、○○で次のページをめくり、○○ボタンを押して、
内線番号を押して、また○○を押さないと転送されないのです。
まあ、ご存知かもしれませんが・・・

松田さんが提案されているIP-PHONEはどうなんでしょうか?
私は今はユーザへ提案するなんて事はなくなりましたが、ユーザの立場になって、初め
て気が付くこともあります。

運用コストも大切ですが、使い勝手も、レガシー電話からの切替のポイントだなと思い
ました。

音質は結構いいです。 携帯以上、PHS未満といったところでしょうか?
GWを経由すると、エコーはありませんが、微妙に遅延を感じます。
G.711らしいので、良いのはもちろんですが、Qosまでは良く分かりません。

ついでの情報ですが、外線着信に関してです。
個別着信ではないので、一斉呼び出しをすればいいのですが、なんと、代表一台しかな
らないのです。三台ぐらい登録しておいて、話中なら次の電話機にラウンドロビンなんで
す。 随分下手な設定をしてます。一斉呼び出しも設定可能らしいのですが・・・
内線かと思って「Kです」と出ると、他社からだったということが何度かありました。

ナンバーディスプレーもできないので、せっかく外線の不完了呼の履歴が残っていても
、どこからの電話か、分かりません。

ベンダービイキの幹部が、大した検討もせず導入したようですが、使う側の身にもなってもら
いたいですよね。
 

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*Kさんとは別の会員の方からの情報だと、IP−Phoneを適切に選択し、最新のバージョンのソフトを使って ボタンの配置を変えるなどの工夫をすると転送の手間は軽減できるそうです。
 また、発信者番号通知や着信音の内外線の鳴り分けも設定をちゃんとすれば解決できるとのこと。
製品の問題というより、Kさんのところで使ったSIerの技術力の問題が大きいようですね。
*私がIPセントレックスのためにユニデンさんに作ってもらったIP-Phoneは転送とか、保留は従来の電話機と同様、
ワンタッチです。 転送ボタンを押して内線番号をダイヤルすればOKです。

*IP−Phoneは中途半端な大きさのディスプレイなどなく、出来るだけシンプルで使いやすいものが良い、
というのが私の考えです。 IP−Phoneについているディスプレイがあれば、机上にパソコンが不要になるなら
価値がありますが、そんなことはありえません。 だとすれば、IP−Phoneはなるべく使いやすく簡素な作りが
いいに決まっています。

*さて、話は変わります。 火曜日か水曜日の日経夕刊に銀行がIP電話を導入するという記事が出ていました。
夕刊でもあり、そう大きな記事でもなかったので見過ごした方も多いかも知れません。

いろんな考えで企業ネットワークは作られればいいのですが、2点ほど私とは考え方の違う点がありました。
一つは「通信コストを2割削減」ということです。 企業のネットワークコストに占める通話料とか回線料の比重は
下がっています。 比重が高いのはPBXや高価なルータの設備コストです。

企業のIP電話は通信料の削減だけでなく、設備コストの削減を重視すべきです。 その典型がPBXを原則
なくする東京ガス・モデルです。 設備コストを削減するのでネットワークコストが50%以上削減できるのです。

もう一つは4−5年かけて移行するという点。 私の企業ネットワークの設計ポリシーでもっとも重要視
しているのは「変化の激しい時代にはネットワークのライフサイクルは短くする」ということです。

どんなに規模の大きなネットワークでも、企画・設計はせいぜい半年、移行は1年程度。 早ければ3年、遅くても
4、5年で更改する、というポリシーです。 でないとユーザ企業が陳腐化のリスクを負うことになります。
移行に4−5年かけるのはリスクが高いのでは、と思いました。 
 
 

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