間違いだらけのネットワーク作り(213) 2002/01/26
「回線交換への回帰? IP−VPNの補完?」

2月7日のNET&COM講演、はやばやと満席になりました。 200名を超える方が申し込まれたことになります。 情報化研究会の会員の方やこのページを見ておられる方がかなりいらっしゃると思います。 多くの方に参加していただけるのは話がいがあるというもので、感謝します。 それにしてもこのセッション、日経BP社にずいぶん貢献していると思います。 これからも日経コミュニケーションの悪口を多少書くくらいは許してもらいましょう。
 

「回線交換への回帰? IP−VPNの補完?」

その日経コミュニケーション1月21日号をパラパラと見ていて、何だろうこれは?と思う広告記事が眼にとまりました。 NTTコミュニケーションズの高速ディジタル交換サービス”H系サービス”です。 ISDNのH系チャネル、つまり384KのH0、1.5MのH1という回線交換サービスをIP−VPNのバックアップやオーバフロー用に使いなさい、というもの。

その意味は?
○高速アクセス回線のバックアップ

○IP−VPNの不完全さをカバー
2本のアクセス回線を使っても、網からユーザ向けの負荷分散ができないため、二重化のためにアクセス回線を2本使うのは不経済。 ならば、アクセスは1本で、バックアップはISDNを使おう。 もっとも、回線交換のバックアップはEND2ENDになるので、センタとIP−VPN網間の二重化にはセンタと通信する拠点数分の回線が必要です。 大規模ネットワークでは高くなりすぎて使えないでしょうね。

そのキッカケは?
○たぶんコストと信頼性にうるさい金融機関からの要求?

NTTはこれまでH系はユーザにすすめておらず、1.5Mの専用線をバックアップするにはBチャネルを24本束ねて使うことを推奨していました。 私もATM網のアクセス回線バックアップ用に全都道府県で使っています。 何でこんな不自由しなきゃいけないんだ、と思いながら24Bを束ねられる高いTAを使い、束ねるがゆえにバックアップに時間がかかる。

それが一転してH系を積極的に売り始めたところが面白いですね。 大きなトレンドとしてキャリア網がIP化、イーサネット化へと向かっている中で回線交換へ回帰するのでしょうか? IP−VPNの不完全さを回線交換で補完するのが目的だとしたら、IP−VPNを完全なものにするのが本筋だと思います。

しかし、利用価値のあるものはこだわらずに使うべき。 IP−VPNは使いませんが、24Bで使っているのを全部H1に変更することを検討してお客様に提案したいと思います。 バックアップが速くなるというメリットがありますから。 しかし、NTTコミュニケーションズは全国で受けて立てるのでしょうか?

広域イーサネットのアクセス回線のバックアップとしても使えますね。 プロトコル・フリーな回線交換は広域イーサネットのバックアップにこそふさわしい。

ということで、ネットワーク設計の選択肢が増えた、という意味でH系サービス、歓迎です。 皆さん、どんどん使いましょう。
 
 
 

ホームページへ