間違いだらけのネットワーク作り(197) 2001/09/29
「VoIPでの片通話」

10月20日(土)の情報化研究会大会まで、あと3週間になりました。 すでに多くの方から参加申し込みが来ています。 会員と非会員、半々くらいです。 会員でない方も気軽に来ていただければと思います。 

ホームページを見た方からVoIPの問い合わせが来ました。 広域EthernetでVoIPの実験をしたところ片通話が多く、その原因がわからないとのこと。 私自身は企業の方にVoIPを積極的には勧めていません。 理由はマイラインのためにVoIPの経済効果は出しにくくなっている、という単純なものです。 したがって、現在VoIPの仕事をたくさん手がけているという訳ではないのですが、広域Ethernet上というのが面白いので話題として取り上げさせてもらいます。 

なお、「広域Ethernet」という言い方をしているのは「広域LAN」がCWCさんのサービス名称だからです。 通信事業者を特定しない、Ethernetを使ったWANサービスという意味で「広域Ethernet」と表記しています。
 

VoIPでの片通話

「片通話」は方式の名称として使われる場合とトラブルの名称として使われる場合があります。 Googleで検索した結果からピックアップしたのが下記のメモです。
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片通話についての雑情報

@電話機での片通話方式
従来のハンズフリーフォンは、ハウリングを防ぐためにボイススイッチ方式(上下のトータルゲイン量を一定にする技術のため片通話となり、同時に会話はできない)を採用していた

Aインターネット電話の解説
片通話(半二重)の電話方式です。 一般の人にはしゃべりにくいようです(サウンドカードによっては全二重に設定できます)。

B携帯電話での片通話
電話は繋がっているのに一方通行で会話が出来ない障害の名称。 エリアの問題や端末の故障で起きる場合が多いが一時的な通信障害である場合が多いのでかけなおすと直ったりもする。

Cフュージョンでの片通話
フュージョン・コミュニケーションズの市外通話サービスにおいて、片通話および通話時の雑音が発生している問題について、同社は原因がネットワーク上で使用している音声処理装置の通話経路制御プログラムの一部不具合と、ノイズ処理機構制御プログラムの一部不具合が重なった複合的な障害であることを明らかにした。

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*@とAは方式としての名称。 トランシーバーと同じで、片方の人が話している時は相手は話せない方式です。 安物のVoIP製品には今でも片通話方式のものがあるかも知れません。 GWがどちらが話しているかを認識して、話者が替わるたびに音声伝送の方向を切り替えるのです。 

*切り替えが出来なくなったらトラブルとしての「片通話」になります。 Bがそれに該当するかも知れません。 携帯のことは詳しく知りませんが、携帯電話は帯域を節約するため上下で1本の通話路を片通話方式で共有しているのではないでしょうか。 Cフュージョンの片通話は片通話方式が切り替わらなくなったのか、片通話方式ではなく全二重方式なのに片通話になったのか分かりません。 ただ、ネットワークの問題ではなく、GWの問題だったようです。

問い合わせのあった実験構成と結果は次のとおりです。
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実験構成
                     --------
                    | 上位局 |  
                     --------         
                      ||        || 100M全二重
                      ||        ||
            --------      --------
           |   B 局 |   |  A局 |    
            --------      --------
             |  10M全二重 ||   100M全二重 ...
             |     ...           ||    ...
         -----         -----       
         拠点C       拠点D

上位局、A、B局は通信業者のL2SW設置局
A局、B局配下に数拠点を接続

拠点D−A局間の回線利用率は最大でも50%
拠点Cの帯域利用率はきわめて低い。
その他の拠点の利用率も低い。

VoIP実験内容

拠点Cと拠点Dとの間でVoIPを導入
拠点はルータ+VoIP−GW
チャンネル数は4ch
ルータは音声優先を設定
 

実験結果
3−4割の確率で片通話が発生
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*原因はネットワーク側にあるのか、GWにあるのか?  VoIPで必要な帯域幅が不足するような状況では全くないのでネットワーク側に原因があるとは考え難いですね。 音声優先も何もしなくてもウマク行くんじゃないか、と思える環境です。 GWがあやしいですね。

*いまどきのGWなので片通話方式の設定で使われたりはしてないと思いますが、それも含めてGWの動きを細かく調べるしかないのでは、と思います。

*このGWは広く使われている装置で、広域Ethernetでの実績も多い製品です。 このページを読んだ方で原因に心当たりのある方は掲示板への情報提供をお願いします。
 
 
 
 

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