間違いだらけのネットワーク作り(196) 2001/09/22
「OSPF Equal Cost Path Routing」

10月20日の「間違いだらけのネットワーク作り200号記念」情報化研究会大会は順調に参加申し込みが増えています。 大阪、奈良、岐阜といった遠くから参加する方もいます。 充実したものにしなければ、と思いつつアイデアを練っています。

先週紹介しましたが、日経NETWORK10月号に私が書いた空前の書評が掲載されました。 空前絶後だと思ったのですが、編集の方によると「松田さんが道を作ってくれたので、またこんな書評も取り上げたい」とのこと。 なので、空前絶後でなく、空前になりました。 夏目漱石の書簡集、大崎善生著「聖(さとし)の青春」、トーマス・モーファー著「IPルーティング徹底解説」の3冊を取り上げています。 書評というより、夏目漱石、村山聖(98年に29歳で夭逝した天才将棋棋士)、トーマス・モーファー(ネットワーク技術者)という3人の生き方や仕事への取り組み方を紹介したものになっています。 ふつうの書評とちがい、読み物として完結するように書いたのでおひまな時に読んでください。 日経NETWORKからPDF形式でもらったのですが、「個人として利用する以外はNG」とのこと。  仲間に読んでもらうのは個人的利用だろう、という拡大解釈で会員専用ページにアップしておきます。

OSPF Equal Cost Path Routing

先週の記事で日経コミュニケーションの記事中のOSPFの記述に疑問を呈したところ、えこさん、CHさん、はじめ何人かの方がすばやく掲示板に答えを書いてくれました。 ありがとうございました。 ちょっとミクロかな、と思いますが主な書き込みを引用させていただきます。 「主な」の基準は「私が楽に理解できる」という主観的基準です。 難しいのはカンベンということで取り上げませんでした。

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OSPF equal cost path  Follow: 614 / Prev: 611 / No: 613 [返信][削除]

 投稿者:CH  01/09/15 Sat 23:06:43
>> パケット1個ずつ右へ左へと均等に振り分けられる製品、あるのでしょうか?
> 答え:Ciscoでもできるし、その他でもできるのがあります

  Round Robinの意味だと思っていいでしょうか? であれば同意です。

 さて。OSPFの等コストパスによる負荷分散を Round Robin でやると、音声
や映像ストリームのUDPでの品質が、到着順番が保証されなくて下がっちゃ
うから、使い物にならんでしょう。

  やっぱ、Destination と Source の MAC address, IP address をHUSH関数
に入れてどうのこうのやる、というパターンでの分散が普通かと思います。
(上り下り別にするというのもありますが)

 それから、OSPFの等コストパスにおいてトラフィック分散されるのは、ユ
ニキャストだけです。マルチキャストは単一ソースのツリーを形成しなきゃ
いけないから、一つの経路しか通りません(仕様上は推奨扱いだが、どこの
製品もこれに従っているはず)。複数から一つのルータに到達しても、
リバースパス検査で一つしか拾われません。よって、トラフィックエンジニ
アリング的なこと考えるんなら、ご留意ください。

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Re: OSPF equal cost path  Follow: 616 / Prev: 613 / No: 615 [返信][削除]

 投稿者:モスキート  01/09/16 Sun 01:36:05
 少し話を戻してしまうことになりますが、OSPFの等コストロードバランス
では、通常、特に機器設定に配慮しない限りは1パケット単位ではなく、Destination の MAC address,
IP address 単位となりますが、Eth上ではうまくOSPFの等コストロードバランスができていてもWANインターフ
ェースではうまくバランスしないケースに遭遇したことがあります。
 

 実際のルーターの動きを見ていると、驚かされることがよくあります。

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Re: OSPF equal cost path  Follow: 618 / Prev: 615 / No: 616 [返信][削除]

 投稿者:ブルボン  01/09/16 Sun 06:37:10
WANを通すと、パケット分散は、使い物になりません。Multilinkも同様です。
これは、パケットの到達順序が、入れ替わったりするので、ackを頻繁に使う通信だと、コケます。

よって、できますが、通信は保証されません。
Ethernet上でも、arpフラッシュのタイミングで、コケそうです。

Extreme同士の2本、4本接続でも、初期値のMAC単位分散を推奨しています。
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*OSPFの等コスト負荷分散はパケット単位でなく、宛先IPアドレス、MACアドレス単位がふつう。

*マルチキャストは分散できない。 

*WANを通すと使い物にならないことがある。

といったところが結論でしょうか。

私は設計の現場でOSPFの等コスト分散は使いません。 送信元と送信先の組み合わせによってコストを変え、
経路を変えることにより結果的に分散する、という使い方で充分だと思っています。

パケット単位で分散する、というのはルーティング・テーブル上で最適の経路にパケットを送出するという
ルーティングの原則からはずれている、と感じます。 はずれたことはしないのが無難。
 
 
 

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