間違いだらけのネットワーク作り(163) 2001/01/27
「IP−VPNの実像に迫るC−底値をさぐる」

今週もさまざまな情報が頭の中を通過して行きました。 L2VPN、衛星ネットワーク(+の議論、−の議論)、L3VPN、ストリーミング・サーバの帯域制御の効き具合、VoIP試験システム、X.25を使ったホスト接続のトラブル(レガシーもまだまだ生きているのです)・・・。 これは勉強になったなあ、と満足できるものはないのですが、面白さではIP−VPNの底値さぐりが一番でした。 キャリアの不毛な価格競争。 私としては不毛な争いに巻き込まれること無く、うまく利用したいのですが、そのためには相場、とりわけ底値を知ることが重要です。
実際の価格を出すことは不可ですが、底値さぐりの過程で面白かったことをメモします。
 

IP−VPNの実像に迫るC−底値をさぐる

今週はIP−VPNでの「底値推定」を複数のキャリア、L2VPN、L3VPN両方で行いました。   IP−VPNの底値がどの程度か見えた感じがします。 ずいぶんと安くなるもんですね。  感心します。   しかし、料金の話をしてもツマリマセン。    副産物として面白いと思ったことをいくつかご紹介します。

一番面白かったのは各キャリアの底値の推定のために情報収集する過程で、研究会の方から頂いたメールです。   ルータのATMに関する性能についてわずか数行ですが書かれていました。  IP−VPNといってもアクセス回線は高速になるとATM。   ルータがATM上でどんな機能・性能を持っているかでIP−VPNで設計するネットワークの良し悪しが大きく左右されることになります。

面白いと思ったのは、IP−VPNが話題先行でもてはやらされても、結局アクセス回線という首根っこがATMで抑えられているんだな、ということを今更ながら気づかされたこと。   IP−VPNの特性、ATMの制約の中で企業のネットワークを構築するのに適したルータはどんな観点で選択すればいいのか、これは面白い検討テーマだと思います。

二つめに面白かったのはキャリアによってはIP−VPNに対してけっこう「弱気」だということを発見したこと。  まあ、これは「さもありなん」ですが。  やるならやるで、間違っていても突き進んでいる方が、強気になったり弱気になったりするより見ていて分かりやすいのに、と思いました。

三つめに面白かったのはNTT以外のキャリアがVPNを売ると、そのキャリアの売上増よりNTTの売上増の方が大きいということ。  NTTに支払うアクセス回線の方が、キャリアのバックボーンより高いからです。   NTTってやっぱりいいですね。  NTTだった(DATA)私としてはウラヤマシク思います。

技術的に追究していくと面白いのは一番目の話題だけです。 すでに皆さんもさまざまな評価をしていると思います。 掲示板等への情報発信を期待します。

底値の話はもう終わりです。 ここで記事を終わってもいいのですが、今週の掲示板でここに取り上げる価値があると思う書き込みをご紹介します。

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VoIPの試験機  No: 257 [返信][削除]
 
 投稿者:田舎より  01/01/26 Fri 21:06:34
最近、IP-VPN系・マイライン系が多い中場にあってるか分かりませんが、投稿させて頂きます。

PBX-A---(T1)---VoIP-gateway---IP網---VoIP-gateway---(T1)---PBX-Bという環境で、VoIP-gateway(ルータ)間の環境を構築しようとしています。 交換機業者さんとの責任分解点について悩んでいます。 というのは、ルータ間で共通線透過機能を使って、PBX-A、PBX-B間のシグナリング(CCS)を素通しにしています。(PBXの機能を活かすため)

導入時の引き渡しポイントとして、双方のルータのT1インタフェースに試験機をつないで、音声通話やレベル測定の試験が出来れば良いのですが、(ルータのT1間はOKよ、と言いたいのですが)一般的なT1を持っている試験機はCASにしか対応しておらず、ルータ間は共通線以外は圧縮をかけるために、CASを通すことが出来ません。 こういった場合、どうやってルータのT1間までは問題ないことを示せばよいのでしょうか?

最悪、CCSが話せるルータや小型のPBXを持ち込まないといけないのかなぁ、、と思っているのですが、、。 CCSの使える試験機や、切り分け方法についてご意見や情報をお願いいたします。
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*まず「VoIPでの責任分解点」の考え方についてコメントします。 PBX間がもともとTDMなりで接続されていた内線網をVoIPに更改することを提案したのがVoIP側であれば、VoIP導入前と同等の通話品質をEND2ENDで保証するのは交換機業者さん側ではありえず、VoIP側の責任です。

*音声の環境がVoIP導入が原因で変わるのであり、交換機側の原因で変わるのではないのですから当然です。  VoIP−GW間で問題ないから、VoIP側の責任ではありません、といっても意味がありません。  もし、問題が発生したら、エンドユーザは「TDMの時は何とも無かったのにVoIPを入れて悪くなったのだから、VoIPはキャンセルする。 元通りに戻してくれ。」と言うでしょう。  VoIPを抜いて元にもどせば問題が消える、ということはVoIP側の責任以外になりません。  くどいですが、「責任分解点」がどこ、という問題ではなく、問題のなかったネットワーク環境を変えたのは誰か、が問題です。

*問題があれば交換機業者さんの協力を得ながらVoIP側が責任を持って、END2ENDの切り分けと調整をするしかありません。 これはVoIPに限らず、VoFRでもVoATMでも同じです。

*GW間はOKでも、電話機・交換機を含むEND2ENDではNGということはけっこう起こります。 これは皆さんも経験されていると思います。 そんな時に「GW間は問題ないからVoIP側の責任じゃありません。」といってもしょうがないのです。

*ただ、GW間がOKであることを確認した上で交換機と接続する、というのは必要なステップです。 そもそもGW間がNGではEND2ENDでOKになり得ませんから。

*私には質問への直接的な答え=具体的な試験機や試験方法については答えられません。 どなたかアドバイスできる方、情報提供してあげてください。 書き込みをした方が既にEND2ENDでの問題を起こして書いているとしたら大変ですが、そうでないことを祈ります。
 
 

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