間違いだらけのネットワーク作り(145) 2000/09/16
「VoIP接続時間」

シドニー・オリンピックが始まりました。 93年にオーストラリアへ旅行した時、すでにオリンピックのマークが入った土産物が売られていました。 当時、長男が小学3年生で、オリンピックが開催される2000年には高1になるんだな、自分はその頃どうしているだろう、と想像したことを覚えています。 なんだかアッという間にその時が来てしまいました。 まあ、とにかく今日は柔道女子48キロ級決勝の柔ちゃんを応援します。 彼女を見ているとホントになんとかしてやりたくなりますね。 とてつもないプレッシャーがあるだろうに、あの笑顔。

さて、IP−VPNの話題は掲示板でも関心が高いようです。 今週はNTTコミュニケーションズのスーパーVPNについての質問も出ています。 そこで10月14日(土)に「L2−VPNとL3-VPN」というテーマで土曜研究会を開催することにしました。 L2−VPNの講師はCWCの八巻さんです。 L3−VPNの講師は調整中。 八巻さんの話ではしょっちゅうL3−VPNとコンペしているとのこと。 けっこう成績いいようですよ。 掲示板では書けない、一歩踏み込んだ話を期待します。 

第8回情報化研究会土曜研究会
1.対象  情報化研究会会員
2.日時  平成12年10月14日(土) 14時〜
3.場所  NTT葵荘 港区赤坂1−5−11
       tel03−3583−7655
4.プログラム
14時〜15時30分 「L2−VPNの現況と今後の展望」  CWC 八巻さん
15時30〜17時  「L3−VPNの現況と今後の展望」   講師調整中
17時〜17時30分 「最近のネットワークの話題」 モデレータ 松田
17時30分〜19時 懇親パーティ
5.会費
・講演のみ 3000円
・講演+パーティ 6000円
6.申し込み
メールで松田まで。

VoIP接続時間

掲示板でわかばマークさんと暇人さん、まちがいだらけのYさんの間でVoIPの接続時間のやりとりがありました。 まとまりのある内容だったので編集+引用させていただきます。
 

質問 投稿者:わかばマーク  00/09/07 Thu 09:34:15

VoIPの製品を実験していますが、接続時間が15秒もかかり、これは使いものにならないのかな、とあきれています。(製品固有の問題かも知れません) 接続時間にはいろいろ要素がありますが、短縮するための工夫がありましたら教えてください。
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回答1 投稿者:暇人  00/09/08 Fri 23:37:20

 まず、電話番号解決にはどの様な方法を使っているのでしょうか?    スタティック? H.323ゲートキーパ?

 ゲートキーパを使っているのであれば接続時間はそれなりにかかるでしょう。

スタティックの場合、VoipGW−VoipGW間のセッション確立には さほど時間はかからないと思います。  ほとんどの時間が、VoipGW−PBX間電話番号のやりとりの時間でしょう。  VoipGWの番号待ちタイマを短くすることで、短縮が計れます。  PBX側で番号を全て蓄積し、まとめてVoipGWに送出できるなら、 VoipGWの番号待ちタイマを劇的に短くできます。  或いは、内線番号の桁数が統一されているならば、送出番号の桁数を見るようにすることでタイムロスなくセッション確立できます。

ちなみに、Cisco経験での話です、接続時間は6〜7sってところでしょうか?  当然、PBXの仕様とかによって変わります。
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回答2 投稿者:まちがいだらけのYさん  00/09/16 Sat 01:22:20

このあたりの内容になると、電話系端末(PBX等)の機種や設定内容を特定 しないと、ピンボケ気味の回答になってしまうのが難点です。

どのような製品を使う場合でも、下記3点が重要
1 PBXの番号展開方法と番号送受方法、この関連のタイマー
2 VoIP−GWの番号計画、タイマー関連設定のパラメータ
3 H.323の呼制御パケットの優先制御

私のやった中では、あまりシビアに調整しなくても、CiscoのVoIPでは、IOS12.0(7)Tを利用して専用回線を使う場合、ダイヤル後約4〜5秒でRBTが出ます。 もう少しまじめにやれば、あと1秒は短く出来ますが、この程度であれば おそらくほとんどの場合、文句は出ないと思います。

○起動方式は、PBX等の端末側で制限が無い限り、Wink Start PB信号です。

○タイマー設定は、PBX側の状態を確認のうえ、PBX、Ciscoの双方とも、接続時間に関わる特別な調整は不要と判断できれば、調整はしません。 上記ケースでは調整不要でした。 ただし、Winkパルス幅はCisco側でPBXにあわせて設定してあります(この設定がPBX、Ciscoの双方で異なれば、そもそも接続出来ません)

○呼制御パケットの優先は、Ciscoで言われている、ごく一般的な設定(アクセスリストで呼制御パケットをポート番号で引っかけて、CBWFQで優先)で行っています。

○GKは回線(WAN)側回線速度の最も高速なサイトに設定しています。

○その他、PBX側、Cisco側ともいろいろなパラメータを変更できますが、Cisco側でのタイマー関連データの変更は、設定パラメータは変更できても、実際には動作が全く変わらないものもありますので、変更が無意味なものあり、注意が必要です。

Ciscoで効果があるのもは、プレポーズタイミング、桁間タイマー、番号の展開方法の工夫でしょう(私は、原則として既設の番号計画を変えることや、無駄な番号をダイヤルさせることは好きではありません)。

PBX側では、Ciscoの設定とあわせて考える必要があり、片方を変えても効果はあまり出ません(場合によってはマイナスの効果を生むことがあります)。 やはり、番号展開方法、展開時のパラメータの検討、ダイヤル数字の送受信方法の検討(全数字蓄積にすべきか逐次受信逐次送出にすべきかなど)、プレポーズタイミング、桁間タイマーの調整、トランク起動やダイヤル送受信に関わるタイマー(Wink関連であればWinkパルスの送出待ちタイマーなど)の調整などです。

PBX側については、各メーカー、機種によって、設定値や方式を変更できないものがありますし、局線への接続を含めた既設の動作条件を変えないといけない場合がありますので、変更は現状を十分把握したうえ行うべきでしょう。

もし、PBX側の設定環境を十分に把握または理解できない場合は、Cisco側のタイマー関連パラメータをむやみにいじらないことをお勧めします(いじっても実際の動作は全く変化がないものは影響ありませんが)。
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*Yさんの回答はきわめて実戦的ですね。 参考になった方が多かったのではないでしょうか?
*VoIP−GWのメーカーが異なっても、着眼点は同じです。
*TDM+PBX+SS7で内線網を構築しているユーザでは接続時間はごく短時間です。 接続時間の遅延はエンドユーザにすぐ分かりますので、VoIPに移行するには注意が必要です。

                                   
 

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