間違いだらけのネットワーク作り(123) 2000/04/08
「MPLS in USA」

先週末に「聖(さとし)の青春」(大崎著、講談社、1700円)という、本を買ったのですが、久しぶりにインパクトのある本で一気に読んでしまいました。 一昨年夏夭折した天才将棋棋士村山聖を書いた本です。 幼少の時、腎ネフローゼという難病にかかり、それと闘いながら将棋名人になる夢だけにかけて一流棋士にかけ上がり、29歳、夢半ばでガンに斃れたのです。 こう書くと深刻そうですが、個性的な童顔、ユーモラスな言動、5流棋士だけど師匠としては1流の森信雄との交流、などほっとするところもあります。 こんな鮮烈な生き方が今でもあるのですね。

きのうの金曜日はそれとは対極的な椎名誠のバカ話本を久しぶりに買いました。 何の生産性もないツマラナイ遊びと旅を続け、非芸術的な文章を書き続ける。(椎名ファンの方、怒らないでくださいね。 ホメているつもりなんですから。) これもなかなか出来ないことで感心するし、ホッとします。

さあ、来週は京都・土曜研究会。 村上聖的真剣さと椎名的遊び心と両方を楽しみたいですね。 現時点で28人参加。 私の予想の倍です。 また、今週月曜から金曜までの5日間で、情報化研究会へ入会された方が12人います。 ふだんの倍以上の数です。 原因は分かりませんが、仲間が増えることはうれしい限りです。

今回の土曜研究会ではNTTコミュニケーションズ京都の塚田さんやNTT西日本の竹本さんにお世話になっています。 会場はNTT京都支店の会議室ですが、入館方法等の案内はセキュリティ保持のため参加者だけにメールでお知らせします。 また、当日名簿でチェックしますが、申し込んだのに案内のメールが来ない方は名簿に登録されてないということですので連絡ください。
 

MPLS in USA

先週の記事の中でMPLSが米国では流行ってないということを書きました。 それについて会員Sさんから次のようなコメントを貰いましたので紹介します。 
 

以下、引用。
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To: 松田様

F社のSです。お世話になっております。
いつも読ませていただいております。

一点だけコメントを。

MPLS

・使われてない。
・通信業者ではLevel3が2001年の第一四半期から使う。
*MPLSを使った次世代IPネットに気合を入れているのは日本だけなんですね。
==============
そんなことは無いと思いますよ。世界で一番MPLSに積極的なのはUUnetです。
第3四半期にOC192cのMPLSを入れるとアナウンスしてます。JuniperのM40ですが。
http://www.us.uu.net/about/press/2000/3-28-2000.html

以上ご参考まで。

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このようにコメントを寄せていただいて情報がより充実していくのは有難いことです。 UUNETが世界で一番MPLSに力を入れている、ということは知りませんでした。 でも、YankeeグループのコメントのようにMPLSが米国でも普及していると言える状況でないのは確かなようです。

さっそくUUNETのページを見てみました。 以下がポイントです。

"Ashburn, Va., March, 28, 2000-UUNET, an MCI WorldCom company (NASDAQ:WCOM), today  announced plans to upgrade its U.S. network to full, line-rate OC-192c, or 10 gigabits per second, speeds. The company today is activating OC-192c circuits with Multi Protocol Label   Switching (MPLS) technology between three of the commpany's major hubs located in Chicago,  New York, and Washington D.C.   This major upgrade marks the first known deployment of OC-192c  with MPLS in a true production environment."

"The company will continue to implement MPLS technology on these links to allow for  sophisticated traffic engineering capabilities on a single integrated platform. MPLS addresses  performance optimization of operational networks and allows UUNET to deliver high quality  service to its customers."

"For its OC-192c deployment, UUNET is using Juniper Network's new M160 routers, the first  product to offer wire-rate OC-192c/STM-64 support cards, handling an aggregate bandwidth of  160 Gigabits per second (Gbps). The routers were tested in an initial beta environment and were  selected and certified after UUNET's rigorous standards for scalability and reliability were  satisfied."

ルータはJuniperのM40ではなく、OC−192用はM160のようですね。 UUNETのねらいはバックボーンの高速化とMPLSによるパフォーマンスの最適化・ユーザへの高品質サービスの提供、と要約できます。 

UUNETのホームページをMPLSで検索すると8つほどの記事がヒットしましたが、面白いのはVOIPで検索してもヒットする記事が無いことです。 VOIPをサービスとして提供していないんでしょうか? また、UUNETのMPLSはバックボーンだけでの利用なのでしょうか? PRISMのようなIP−VPNサービスに使われているのでしょうか? Sさんに追加情報を頂ければと思います。 

MPLSはエンタープライズのネットワーク用というよりキャリアやISP向けの技術です。 でも、今週の入会した方のなかにはMPLS+VOIP(両者に必然の関係は全くありませんが)の大規模ネットワークを検証中だという方がいました。 やはり日本は米国よりMPLSやVOIPに熱くなっているように感じます。 

その他今週の情報として面白かったのは、うわさの域を出ませんが大規模VOIPのネックになっているのがSS7対応機能の不具合、というもの。 まあ、新しい技術・製品にトライしているのですから、いろんなトラブルがあると思います。 でも、MPLSやVOIPといった手段に夢中になるまえに本来の目的は何か、ということに立ち返って手段を選択する、ということが必要なのではないでしょうか? そんな複雑で手間のかかるVOIPなら、いっそデータと音声は別の網にするのが正解かもしれませんし、SS7を使っているTDMベースの電話網ならしっかりしたVoATMの方が移行が楽に決まっています。

次のような質問メールも頂きました。 私には答えられる情報がありませんので、情報を持っておられる方メールください。
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私は只今通信関連の業務に携わろうとしているのですが、調査しなければならないキーワードを4つ「SIP,MGCP,H323,H248」渡されました。 ということで、手始めにHPによる検索により上記のキーワードを探していたところ、貴殿のHPに到達した次第です。 上記4つのキーワードはプロトコル(勧告?)の名称のようですが、この分野に関しての知識はまだ浅いので、イメージが湧いてきません。 そこで、上記の4つのキーワードについて詳しく記述されている書籍 or HP等(又は貴殿による説明でも構いません)がありましたら、
教えて頂けないでしょうか。
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*「貴殿による説明でも構いません」とは、ちょっとズウズウしくて笑ってしまいますね。 私には詳しく説明できません。

以上でとりとめない記事を終わります。 
 
 

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