間違いだらけのネットワーク作り(114) 2000/02/05
「ネットワーク管理の予習A」

NET&COMでの講演「VoIP、VoFR、VoATMによるデータ・音声統合網の構築技法」を2月3日に行いました。 フォーラムの会場は100名収容の会場と200名のがあるのですが、私の講演は200名の会場でほぼ満席でした。 冒頭で情報化研究会の方に挙手していただくと20名ほどいらっしゃいました。 さらに会員ではないが、このホームページを見て来た人に手を上げてもらうと数10人いました。 会員の中には遠く京都や栃木から来てくださった方もいました。 聴講していただいた方々に御礼申し上げます。

淡々とした技術の話だけでなく、松田個人としてのOpinionを盛り込みます、と宣言して講演をはじめました。やはり技術論よりOpinionの印象の方が強いようでSさんから次のような感想メールを頂きました。

Sさんよりの感想メール
「本日、NET&COM Forum 受講させて頂きました。節々に参考になる点があり、満足はしておりますが、時間が短くて残念な気もします。終わった後に、ご挨拶をと思ったのですが、数名並ばれておりましたので、時間の都合で失礼させて頂きました。

本日に関しては、特に「通信コストだけ提案は最低」「付加価値の無いところは、いつまで経ってもコスト競争だけ」非常に重みのあるお言葉でした。 解ったようで、実際の行動はそうはいかないのが辛いところですが、少しでも価値ある何かを加えていくことは目指したいと思います。」

補足しますと、通信コストの削減を目的としたネットワークの構築なんて時代遅れ、というのが言った内容そのままです。 コンピュータ資源の再配置によるシステム革新や人件費削減のためのネットワーク構築の事例を紹介しました。 これらは新著でも書いていることです。

付加価値のある仕事をしましょうね、ということも提案しました。 画一的な提案でなく、ユーザのより満足する提案をしましょう、ということです。 クルマにベンツやクラウンやカローラがあるように、ネットワークにもベンツのように乗り心地と信頼性の高いATMもあれば、そこそこの乗り心地のカローラにあたるVoIPもある。 画一的に「私はIPしかやりません、ルータはA社に限ります。」などというワンパターンでは付加価値は出せませんよ、と申し上げました。

また、お客様のRFP(Request for Proposal)どおりに提案するのではダメ、お客様の気づかない、より良いネットワークを提案しないと付加価値があるとは言えない、ということを実例で説明しました。 これらのメッセージがどれだけ理解されたかは聞いている人によって違うでしょう。 Sさんはキャリアなので、キャリアらしい感想です。 SIや機器ベンダーはまた違った感想を持ったのではないでしょうか。 強い反発を持った方もいらっしゃると思います。 どのような反応にせよ、無味乾燥な教科書的講演よりは「刺激」になったと思います。

手前味噌が続きますが、新著への感想メールがまた来ましたので紹介します。 少し誉められすぎのような気もしますが、役に立っているということがウレシイです。
Kさんからの新著の感想メール
「企業内データ・・・の本読ませていただきました。まさに実務に即しており、大変参考になりました。 既存の本が個々の技術を懇切丁寧に説明していて、全体が見えてこないのに比較すると、ネットワークを実際に構築するのに必要な考え方がまとまっていて大変読みやすく、理解しやすい内容でした。 このような視点でぜひ多くの著書を出版してください。」

やっと今週の本論、2月26日の土曜研究会「MRTGによる簡単ネットワーク管理/ポリシー・ベース・ネットワーキング」のための予習です。 研究会は現在37名が出席予定です。 会員の方は会員ページに出席者名簿があるので確認ください。

ネットワーク管理の予習A「SNMPの概観」

1.SNMP  Simple Network Management Protocol 1990年RFC化、1992年SNMPv2、1997年SNMPv3

2.ネットワーク管理要素−マネージャとエージェント

マネージャ:いわゆるネットワーク管理システム上のアプリケーション。
エージェントに対し管理項目の値を要求(GET、GETNEXT)し結果を受け取る、
管理項目の値を設定(SET)する、エージェントから受け取った値を処理する、
エージェントから自発的に発行されるメッセージを受け取り処理する。

エージェント:管理対象であるルータ等のノード上のプロセス。
マネージャから要求された値を管理情報ベース(MIB)から読み取り応答する、
管理項目の値の設定要求に対しMIBにアクセスし設定する、
ノード内の異常や状態を自発的にマネージャに通知する

管理対象:ホスト=サーバ、PC、ネットワークプリンタなど、 ネットワーク機器=ルータ、スイッチ、ハブ、交換機など

3.MIB  Management Information Base

管理対象についての情報を定義した仮想的なデータベース

オブジェクト:データベース内の管理項目

MIBU:インターネットの標準MIB  RFC1213

拡張MIB:ベンダーが自社機器を管理するために定義する独自MIB

MIBの構造:tree(木)構造  オブジェクトを指定するためにドット表記が使われる .iso.org.dod.internetがインターネット部分木を表す  MIBUも拡張MIBもインターネット部分木の下にある

MIBU:.iso.org.dod.internet.mgmt.mib-2

拡張MIB:.iso.org.dod.internet.private.enterprise

4.SNMP

ネットワーク管理のためのアプリケーション層プロトコル

事実上UDPを使用

オペレーションはGET、SET、GETNEXT、TRAPの4種類

コミュニティ名によるセキュリティ(マネージャはコミュニティの異なるエージェントにアクセスできない)

コミュニティとはマネージャとエージェントからなるグループ

GET、SET、GETNEXTはポーリング  マネージャからのコマンドに対しエージェントがレスポンスを返す

TRAPはエージェントが自発的に異常や状態をマネージャに通知する

GETはオブジェクトのネームを指定して値をの応答を得る

GETNEXTは指定したオブジェクトの次ぎのオブジェクトの値が返される(次ぎ、というのはtree上のある位置)
 
 
 
 
 
 

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