間違いだらけのネットワーク作り(113) 2000/01/29
「ネットワーク管理の予習@」

出版社から、私の新著「企業内データ・統合網の構築技法」が八重洲ブックセンターのコンピュータ書・工学書等の売り場(3F)でベスト9に入ったという連絡がありました。会員の方、会員ではないがこのページを読んでいる方から読後の感想も送られています。そのうちのいくつかを紹介します。

非会員Kさん(電気機器メーカー勤務)
「ホームページをいつも拝見しています。さて、新著「企業内データ・音声統合網の構築技法」を拝読しました。大変参考になるノウハウが随所に紹介されていて参考になります。」
会員Mさん(ネットワーク計測機器メーカー勤務)
「2月26日の研究会出席しますので登録お願いします。P.S.私も松田さんの新しい本買いました。まだ全部読んでませんが音声データについてわかりやすくてとても役立ってます。」
会員Tさん(ドコモ勤務)
「執筆された本は、おととい八重洲ブックセンターで購入させていただきました。音声網の今後のありかたについても、今の課題ですので、まさに、わたくしにとっては「旬」の話題ばかりです。」
会員Iさん(NTT勤務)
「「企業内データ・音声統合網の構築技法」ですが、早速、中身を拝見させていただきました。パケット音声では、意外にいい加減に扱われているエコー対策というか、 エコーキャンセラーの出来ばえ、レベルダイヤ設計についてちゃんと書いていただいているのは好感がもてます。」
会員Sさん(ネットワーク関連会社勤務)
「P.S. ミレニアムブック、もちろん読ませて頂きました。というか、いまのところ毎日、何度も読みます。面白くて仕方がない、という感じです。」

出版されて2週間で予想以上にいい反応をいただきました。本を購入いただいた方に御礼申し上げます。
 

2月26日の土曜研究会「MRTGによる簡単ネットワーク管理/ポリシー・ベース・ネットワーキング」は先週土曜日から1週間で36名の方から申し込みを受け付けました。これも予想以上の皆さんの関心の高さに驚いています。「学ぶ」ことに関心が高いのか、「楽しむ」ことに関心が高いのか?たぶん、両方だと思っています。申し込みいただいた36名のうち、8割以上がリピートです。楽しくなければリピートされるはずがありません。会員300名の中で東京近郊の方しか出席いただけないのが残念です。そのうち地方在住の会員の方と地元での土曜研究会を企画したいと思います。

さて、やっと本題です。2月26日の研究会に向けてネットワーク管理とポリシー・ベース・ネットワーキング(以下、PBN)の予習を今週から4回にわたって掲載したいと思います。正直な話、ネットワーク管理は私の詳しくない分野です。PBNはこれからの技術ですから、もちろん知りません。MRTGのことは当日勉強させてもらうことにして、ネットワーク管理の基本的な考え方や用語は予習しておこう、PBNもその目的や基本用語くらいは知っておこう、ということです。

ネットワーク管理の予習@「ネットワーク管理の目的」

ネットワーク管理はOSIでは次の5つに分類されています。
(1)障害管理−安定したシステム稼動が目的。トラブルに適切に対処し、影響を局所化。
(2)性能管理−システムの拡張を適切に行うのが目的。ユーザに約束したレスポンスやスループットを守る。
(3)構成管理−ネットワークの正確な構成と状態の把握。ネットワーク要素の適切な変更。
(4)機密管理−セキュリティの管理。
(5)課金管理−課金。

このうち課金は普通の企業では不要ですから、1〜4がネットワーク管理と考えてよいでしょう。研究会に申し込まれた会員の方が次のようなコメントを書いていました。
”普段は、500万円〜1500万円くらいのネットワーク・トラフィックの収集ツールやネットワーク性能のシミュレーション・ツールを販売しておりますが、フリーのMRTGで、どこまでの事が出来るのか、興味を持っています。”

500万円〜1500万円もするツールとタダのツールでは機能に格段の差があるでしょう。ただ、ツールはユーザが使いこなせなければ何の価値もありません。ユーザが使いこなせて、usefulで、安い、というのがネットワーク管理システムの理想ではないでしょうか?MRTGも、本格的なネットワーク管理システムも使っている方が何人か出席するので、この辺の議論に期待しています。ユーザのレベルとニーズによってふさわしいネットワーク管理ツールが決まるのでしょう。

上記の機能の中でも特に重要なのは障害管理と性能管理ではないでしょうか。ユーザへのサービスを保証する機能だからです。それぞれのポイントは次ぎのとおりです。
(1)障害管理のポイント
・ネットワークの信頼性確保−ネットワーク機器の二重化、通信回線の二重化
・迅速なトラブルシューティング
−正確な事象の把握(エンドユーザのヒアリング、管理装置・アナライザ、ping/traceroute等)
−診断(変動要因の追求=トラブル発生前と後、障害原因の特定)
−回復処置(仮説にもとづく仮対処とその評価、ユーザへの通知、恒久対策の必要性検証、障害の記録)

(2)性能管理のポイント
−キーワード
  トラヒック量、遅延時間、転送性能、処理形態、プロトコル、伝送路負荷
−手法
  定期的なレスポンス/スループット測定、管理装置・アナライザ、シミュレーションツール

これらのポイントの中でMRTGがどこまでカバーできるか、研究会で勉強したいと思います。
次週はネットワーク管理の予習Aで、MRTGのベースであるSNMPを概観したいと思います。
 
 
 
 

ホームページへ