ATMフォーラムの最近のニュースと現実感 97/09/27

○ATMフォーラムのニュースレターである”53BYTES”1997年9月号ではMPOA(Multiprotocol Over ATM)の第一版と、VTOA(Voice&Telephony over ATM)to the DESKTOPの標準化が完了したことが報じられています。
ATMフォーラム53BYTES

○MPOAはIPなどのレイヤ3のパケットをVLAN間でルータ等の介在なしにATMネットワーク上でルーティングするものです。また、VTOA to the DESKTOPはISDN等による電話音声をデスクトップのATM端末で使えるようにするものです。

○スペックの詳細は私のような非専門家の理解の外ですが、「何が出来るのか」、「ユーザーにとってどんなメリットがあるのか」という観点で見るとなんとも現実感がないなあ、というのが感想です。

○そもそもLANの世界でATMはメジャーになれるのでしょうか?高速という点では100Mイーサネットがもはや珍しくなくなり、Gビット・イーサネットも実用が始まっています。マルチプロトコルやVLANもスイッチング系の製品で簡単に出来るようになりました。ATM−LANでなければならない理由は見つかりません。

○WANでのVTOAはメリットがよく理解できるのですが、構内で何故電話線とATM−LANの配線を一つにし、ATM端末と電話機を一体化せねばならないのか。PBXとLANが別々でも通信料がかかる訳でも、利用上の不便がある訳でもありません。仮に電話をLANに取り込むのであればATMのセルに乗せるより、IPに乗せた方がよほどシンプルになります。

○ATMはWANでは本命だと思うのですが、LANではどうなんでしょう?

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