ATM用語辞典

ATM(asynchronous transfer mode)

高速のコネクション・オリエンティドな交換・多重技術。53バイトのセル(5バイトのヘッダ、48バイトのペイロード) により、音声・映像・データなどの異なったタイプのトラヒックを同時に伝送する。共通のクロックによらず複数の情報ストリームが独立的に伝送されるという意味で「非同期」である。
ATMは論理的は3 つのプレーンからなる。ユーザプレーンはIP、SMDS(Switched M-
ultimegabit Data Service) などのユーザプロトコルとATM間のインタフェースを定義する。マネジメントプレーンはATMのプロトコルスタックの階層を定義する。コントロールプレーンはシグナリングとバーチャルサーキット(VC)の設定・開放を定義する。

AAL(ATM adaptation layer)

送信側で高位のプロトコルからのトラヒックをATMセルのペイロード部に格納できるサイズ・フォーマットに翻訳し、受信側で元のフォームに戻すためのプロトコル。4つの標準がある。それぞれのAALは2つのサブレイヤからなる。セル分割組立サブレイヤ(SAR:the segmentation and reassembly sublayer)とコンバージェンスサブレイヤ(CS:the convergence sublayer)である。各AALは伝送遅延とセル損失に関する特性により、特定のトラヒック・クラスに対応している。AALの機能はATM交換機よりはむしろ端末側の機能である。

AAL1はCBR(constant bit rat)に対応し、デジタル化された音声や映像などを扱う。セル損失にも遅延にも敏感なアプリケーションに利用され、従来の専用線をエミュレートする。順序番号制御のために1バイトのヘッダ情報を余分に必要とするため、ペイロード部は47バイトになる。
AAL2は伝送時間に敏感なVBR(variable bit rate )に対応し、パケット化された音声などのトラヒックに使われる。アプリケーションが要求するタイミングに適応させるため、ペイロードが一杯になる前にセルが伝送されることを許容する。AAL2の仕様はまだATMフォーラムで完成していない。
AAL3/4はバースティなコネスション型の通信(エラーメッセージ等)や可変速度のコネクションレス型通信(LAN間のファイル転送等)を対象とする。遅延には寛容だがセル損失には敏感なため、セルロスは最小にすることを保証する。各セルのエラーチェックを行う精密なエラーチェックの仕組みを持っており、そのために48バイトのペイロードのうち4バイトを使用する。またATMセルの多重化も可能である。
AAL5はバースティなLANデータをAAL3/4より、少ないオーバーヘッドで扱う。SEAL(the simple and efficient adaptation layer) ともいう。ヘッダーは5バイトであり、多重化はサポートしない。

ATMアドレス

20バイト長で、大規模なネットワークに対応できる。アドレッシングは電話と同様、階層型である。エリアコード・交換コードのようなプレフィックスを使う。ATM交換機はアドレス情報をエンドステーションと共有し、エンドステーションアドレスをルーティングテーブルに保持する。
ATMの送信元・送信先アドレスはそれぞれのセルには持っていない。交換機がバーチャルパス・バーチャルチャネルを設定するときに使用する。これはLANのプロトコルであるTCP/IPやIPXが送信先のアドレスを各パケットに格納するのと対照的である。

ATM API

いくつかのベンダーが独自のAPIを開発しているが、標準のAPIはまだない。ATMフォーラムはアプリケーション開発者がATMのQOSとトラヒック管理機能を利用できるAPIを検討している。フォーラムの一部のメンバーはATMが使用出来ないときその他のネットワークインタフェースもサポートする単一のAPIを推薦している。

ATM CSU/DSU(channel/data service unit)

ルーターによって作成されるDXI(data exchange interface) のフレームのようにATM互換の情報をセルに分割し、送信先で組み立てる装置。
ATMフォーラム
ATM標準を開発し、定義している主要機関。主要メンバーは委員会に出席し、仕様について投票する。傍聴メンバーは委員会には参加できないが、技術・マーケティングのドキュメントを入手できる。ユーザメンバーはエンドユーザ円卓会議に参加できるだけである。91年にアダプティブ、シスコ、ノーザンテレコム、スプリントにより設立され、現在は606社のマニュファクチャラー、キャリア、エンドユーザ、その他の機関からなっている。

ATMレイヤ

処理・ルーティング機能のほとんどを実行するATMプロトコルスタックのレイヤ。機能としては、ATMヘッダの組立、セル多重化・逆多重化、セル受信・ヘッダ確認、VPI/VCIによるセルのルーティング、ペイロードタイプの認識、QOS(quality of
service)の特定、フローコントロールと優先制御、がある。

ABR(available bit rate)

サービスクラスの一つ。ATMネットワークはそのトラヒックのビットレート要求に対してbest effortを行う。ABRは伝送しているエンドステーションに到達しなかったデータの保証について責任を負わせる。ネットワークは送達の保証をしない。

BISDN(broadband integrated service digital network)

マルチメディアに適した通信技術。伝送のスキームとしてはSTM(synchronous tran-sfer mode)とATMがある。

BICI(broadband inter-carrier interface)

PNNIに似たキャリア間のインタフェース。PNNIほどの詳細な規定はない。それはキャリアは競争相手であるキャリアとルーティング情報や詳細なネットワークマップを共有したくないからである。現在はPVCしかサポートしていないが、ATMフォーラムでSVCを検討中である。

セル(cell)

ATMセルは53バイトからなり、5バイトがヘッダ48バイトはデータペイロードである。図2参照。

CDV(cell delay variation)

セルとセルの間の遅延の許容できるゆらぎの基準。回線エミュレーションを行う時、ネットワークはCDVによりセルの到着が速すぎたり、遅すぎたりしていないか判断する。

CLP(cell-loss priority)

セルヘッダの中のプライオリティ・ビット。オンになっているとそのセルは必要があれば破棄して良いことを示す。

セル多重化

ATMレイヤの機能。異なるVPI/VCIのセルをまとめて一つのストリームで目的の交換機に伝送し、送信先交換機で逆多重化され正しいエンドポイントにルーティングされる。

ClassicalIP/ARP over ATM

IFTF(internet engineering task force) のRFC(requests for comment)1483と1577で規定されているTCP/IPとそのアドレス解決プロトコル(ARP:adress resolution protocol)のATMへの適用方法。IPパケットとARP要求を直接PDU(protocol data units) に格納し、ATMセルにコンバートする。クラシカルIPは伝統的なEthernet、Token ring などのMACレイヤプロトコルは認識しない。

CPCS(common part convergence sublayer)

トラヒックタイプによらず共通なAALのコンバージェンスサブレイヤの一部。
ふうそう制御(congestion contorol)
交換機やエンドステーションが過負荷になったりセル損失が起こらないよう、トラヒックをコントロールする仕組み。ATMはいくつかの簡単な機構を持っている。例えばセルヘッダのGFCやCLPフィールド、PTIの中のEFCI(explicit forward congest-ion indicator)ビットがある。しかし異なるタイプのトラヒックを扱う大規模なATMネットワークではより精密な仕組みが必要である。
ATMフォーラムは最近レートベーストラヒック管理の方式を採用することを決定した。これはふくそうが発生したとき、交換機やエンドステーションに減速することを求めるものである。クレジットベース方式も検討されたが、それは交換機のバッファリングにより負担がかかるものであった。
ふくそうが発生すると多くのATM交換機はCLPに従ってセルを廃棄する。従って音声や映像はセルロスにたいして敏感なため、QOSパラメータを満足することを困難にする。データトラヒックはセル損失や遅延に寛容だが、高位のプロトコルからのパケットの情報を含んだセルが破棄されると、パケット全体を再送せねばならなくなる。IPパケットが1500バイト、FDDIパケットが4500バイトであることを考えると、一つのセル損失が大きな再送とより一層のふくそうを引き起こす可能性がある。

CAC(connection admission control:コネクション許可制御)

バーチャルサーキットの設定は2つのメカニズムで制御される。オーバーブッキングとフルブッキングである。オーバーブッキングは一つのコネクションに許可されたトラヒック容量の拡張を許す仕組みである。これは他の活きているコネクションが利用可能な資源の全てを使用していないことが条件になる。フルブッキングは最大限の資源が割当られてしまうと、ネットワークアクセスを制限する。受け入れられるパラメーターを指定したコネクションだけが新たに設定される。

コネクションレス通信

個々のチャネルを予め設定されたバーチャルサーキットではなく、グーバルアドレスで認識するセル交換・パケット多重の方式。FDDIやトークンリングのような媒体共有型のLANで使われる。

コネクション・オリエンティド通信

バーチャルチャネル識別子によって個々のVCを認識するセル交換・パケット多重の方式。ATMはコネクション・オリエンティド型のテクノロジーである。

CBR(constant bit rate)

デジタル化された映像や音声は連続的なビット列の流れとして表現されなければならない。CBRは保証されたスループット・レートとサービスレベルを要求する。
CS(convergence sublayer)
送信側で情報がセルに分割される前にCS−PDU(convergence sublayer protocol
data unit)という共通のフォーマットにし、受信側で再組立されたCS−PDUを元のフォームに戻す、AALの副層。送信先の交換機ではセルはSARで再組立されCS−PDUの形でCSに渡され、CSはトラヒックの元のフォームにコンバートする。

CS−PDU(convergence sublayer protocol data unit)

ATMのCSの仕様に適合したPDUに含まれる情報。セルに分割される準備ができている。

CRC(cyclic redundancy check)

データの実際の内容に基づいて、正確な伝送を保証するための数学的アルゴリズム。

DXI(data exchange interface)

ルーターやCSU/DSUなどのATMのセル分割組立機能を持った装置との間でCS−PDUをやり取りするためのフォーマットを定義したインタフェース。

E1

2Mb/s のヨーロッパのデジタル伝送サービスの標準。

E3

16本のE1に相当する34Mb/s のヨーロッパのデジタル伝送サービスの標準。

GFC(generic flow control field)

ATMヘッダの中の4つのプライオリティビット。デフォルトはオール0。これはこのセルが管理されていないこと、従ってバーチャルサーキットの競合が生じた時、他のセルに対して優先権を持たない。いづれかのビットをオンにすることは目的とするエンドステーションに交換機がなんらかのふくそう制御をインプリメントできることを伝えることになる。エンドステーションは優先制御ができることを確認するため、交換機にこのビットをエコーバックする。例えば、交換機とエンドステーションは音声を映像に優先させたり、音声と映像の両方をその他の情報より優先させることを示すためにGFCフィールドを使用する。

HEC(header error control field)

TC副層がセルヘッダーのエラーチェックに使う1バイトの情報。エラーが発見されるとセルは破棄され、ルーティングを実行するATM層には渡されない。
IISP(interim interswitch signaling protocol)
かつてはPNNIのフェーズ0として知られていた、限られた・一時的なルーティングの仕様。異なるベンダーの交換機間でPVCの設定を可能にする。PNNIフェーズ1では自動的にルーティング情報を分配するが、IISPはスタティックなルーティングテーブルを使う。ルーティングはホップバイホップで行われる。

LANエミュレーション

旧来のLAN MACレイヤプロトコル(Ethernet、トークンリング)や全ての上位プロトコル・アプリケーションが、ATMネットワークにトランスペアレントにアクセスするための方式。LANエミュレーションはEthernetやトークンリングのドライバーやアダプターをそのまま使え、Ethernetやトークンリングのエンドステーションに何の変更も必要としない。

LNNI(lan emulation network-to-network interface)

あるベンダーのLANエミュレーションが、他のベンダーのそれと連動するためのインタフェース。マルチベンダーATMネットワークを構築するのに必須のものであり、現在ATMフォーラムで開発中である。

L−UNI(lan emulation user network interface)

既存のLANアプリケーションやプロトコルとATMの接続を定義するインタフェース。ATMフォーラムで開発中。レイヤ2のLANパケットをAAL5PDUに適用し、それがセルに分割される。
L−UNIはLANからATMへのアドレッシングにクライアントサーバー方式を使っている。LANエミュレーションのクライアント(LEC)は各ATM機器にある。LANエミュレーションサーバー(LES)とブロードキャスト・アンノウン・サーバー(BUS)はATMネットワークの何処かに存在する。既存のLANエンドステーションがATMネットワークを通じて他の既存エンドステーションへメッセージを送信するときにはLECはATMアドレスとルーティング情報をLESとBUSから要求する。これが送信先のMACレイヤLANアドレスとバックボーンを通過するために必要なATMアドレスを対応づける。

リーキーバケット・アルゴリズム(leaky bucket algorithm)

送信側のトラヒック・シェーピング・パラメーターによって受信したデータストリームのチェックをするフロー制御の方式。交換機が受信したセルはバケット( メモリー・バッファ) に格納される。バケットは一杯になることは許されても、オーバーフローはできない。バケットはセルが送信先へ流れだすことを許す、という意味でリーキーである。流れだした後には、さらにセルを受信できる。バケットのオーバーフローを起こす入力セルは非適合( 割当帯域の超過) と見なされ、破棄される。
マルチプロトコル・エンカプセレーション・オーバーATM(multiprotocol encapsulat-ion over atm)
ATM対応の装置やアプリケーションで標準のプロトコル識別子をLANデータに付加することにより、IPやIPXのような上位プロトコルをATM上でルーティングできるようにすること。

NNI(network-to-network interface)

ATMフォーラムのUNIの中で定義されているATMネットワークノード(交換機)間のインタフェース。

OAM(operations,administration,and maintenance)

特別なATMセルで実行される種々のネットワーク管理機能。運用機能としてエラーやパフォーマンス管理、管理機能としてアドレッシング・データ収集・利用状況モニタリング、メンテナンス機能として分析・診断・ネットワーク故障の修理がある。OAMセルは分割・組立には関与しない。

OC−n(optical carrier-n)

SONET(synchronous optical network) ハイアラーキーの基本単位。OCは一つの光信号を表し、nは51.84Mb/s の何倍かを示す。従って、OC−1は51Mb/s 、OC−3は155Mb/s 、OC−12は622Mb/s ということになる。

ペイロード(payroad)

ATMセルのヘッダーを除いた情報部分。基本的には48バイトだが、データタイプとAALによって変動する。

PTIフィールド(payroad type indicater field)

ATMセルヘッダーの中の3 ビット。第1ビットはペイロードへのデータの格納がどのAALによって行われているかを示す。第2ビットはEFCI(explicit forward conge-stion indication: 明示的前方輻輳通知) であり、セルの背後にある輻輳をアプリケーションに知らせ、遅延の可能性を警告する。第3ビットはセルがOAM情報を含んでいるかどうかを示す。

PCR(peak cell rate)

バーチャルサーキット上を伝送されるセルの最大速度。秒あたりのセル数で指定され、あるセルの最初のビットと次のセルの最初のビットの伝送間隔で決定される。

PVC(permanent virtual circuit)

ネットワークマネージャーによって決められる固定的なエンドポイント間のバーチャルリンク。ひとつのパーチャルパスで複数のPVCをサポートできる。
PHY(physical layer)
ATMトラヒックと物理媒体の間のインタフェースを定義するATMプロトコルスタックの最下位層。ふたつの副層からなる。PMD(physical mediam-dependent sublayer)とTC(transmission convergence sublayer) である。

PLCP(physical layer convergence protocol)

TC副層で定義されるプロトコル。T1、T3、OC−nなどの伝送媒体対応のデータストリームにセルをどのようにフォーマッティングするか定義している。

PMD(physical medium-dependent sublayer)

物理媒体上でATMトラヒックが伝送される実際の速度を定義する。ATMフォーラムは3つのSONETインタフェースをUNIとして承認した。STS−1 51.84Mb/s 、STS−3c 155.52Mb/s 、STS−12c 622.08Mb/s である。他にも、DS−1(T1) 1.544Mb/s 、E1 2.048Mb/s 、E3 34.368Mb/s 、DS−3(T3) 44.73Mb/s を認定している。フォーラムはLAN環境のためにも多くの仕様を採用した。FDDIエンコーディングを使用する100Mb/s インタフェース、カテゴリー5のUTP(非シールドより対線)を使用する155Mb/s インタフェース、カテゴリ−3のUTPを使用する51Mb/s インタフェースである。

PNNI(private network-to-network interface)

同一のネットワーク上で異なるベンダーのATM交換機を使うためのルーティング情報プロトコル。PNNIは自動的、動的にルーティング情報をヂストリビュートし、交換機に他の交換機へのパスの決定を可能にする。

PDU(protocol data unit)

分割されセルのペイロードに格納されるために適切なフォーマットにされた、パケッ
トやフレームのような独立した情報のまとまり。

QOS(quality of service classes)

ATMフォーラムのUNI3.0でアウトラインが示された5つの広いカテゴリー。インリメントの詳細や正確な特性は将来決定される。
クラス1は標準的なデジタル伝送で提供されるサービスに匹敵するパフォーマンス要求と指定を行っている。クラス2はパケット化された映像と音声に必要なサービスレベルを特定している。クラス3はATM以外のコネクションオリエンティッド通信、とりわけフレームリレーとのインターオペラビリティのための要求を定義している。クラス4はIPIPX、SMDSなどのコネクションレス・プロトコルとのインターオペラビリティ要求を特定している。クラス5はベストエフォット伝送である。特定のサービスクラスを必要としないアプリケーションを想定している。

SAR(segmentation and reassembly sublayer)

PDUを適切な長さに分割し、ATMセルのペイロードに合うようにフォーマットする。送信先のエンドステーションではSARはセルからペイロードを引き出し、PDUに組み立てる。PDUは上位のプロトコルスタックのアプリケーションで使われる。
SAR−PDU(segmentation and reassembly protocol data unit)
SARを通過しATMセルに格納された情報。ATM物理層のTC副層へ実際の伝送のために送られる。

SSCS(service-specific convergence sublayer)

トラヒックのタイプに依存するCS副層の一部。フレームリレー対応(FR−SSCS)やスウィッチト・マルチメガビット・データサービス対応(SMDS)のものがある。

シグナリング(signaling)

CCITT Q.93Bに基づく、ATMのPOINT-TO-POINT、POINT-TO-MULTIPOINT 、MULTIPOINT-TO-MULTIPOINTコネクションを確立するために使用される標準プロセス。

SEAL(simple and efficient adaptation layer)

AAL5に同じ。

SCR(sustainable cell rate)

セル損失の危険なく、バースティトラヒックが与えられたバーチャルサーキットで得ることが出来る最大のスループット。

SVC(switched virtual circuit)

ATMネットワークに設定される、エンドポイントが固定的でないバーチャルリンク。SVCではユーザは呼(call)を初期化する時にエンドポイントを定義する。PVCではエンドポイントは予めネットワークマネージャーによって決められている。一つのバーチャルパス(VP)は複数のSVCをサポートできる。

SDH(synchronous digital hierarchy)

SONETの国際版。SDHは155.52Mb/s を基本に、SONETは51.84Mb/s を基本に組み立てられている。
SONET(synchronous optical network)
光インタフェース上でデジタル情報を伝送するための国際標準。synchronous はSONETの信号の全てのコンポーネントが単一のクロックによっていることを意味する。

STM(synchronous transfer mode)

単一のクロックで同期をとって、異なるデータストリームのグループを伝送するB−ISDNの通信方式。全てのデータは同量の帯域を割り当てられる。STMはキャリアがT1/E1専用線でタイムスロットやチャネルを割り当てる際の標準方式である。
ATM用語2 STM−n(synchronous transfer module)
SDHの基本単位。155.52Mb/s ごとの増分で定義される。nは基本速度の何倍かを表す。最も一般的なnの値は1、2、4である。

STS−n(synchronous transfer signal)

SONETの基本単位で、51.84Mb/s の倍数で表される。nの一般的な値は1、3、12である。STSは光信号より、むしろ電気信号を使用する。

T1

1.544Mb/s の基本データ速度のデジタル伝送サービス。

T3

T1の28本分にあたる44.736Mb/s の基本データ速度のデジタル伝送サービス。

トラヒック・シェーピング(traffic shaping)

送信者にATMネットワークに入る情報のスループットやプライオリティの指定を可能にし、サービスレベルがそれに合っているかどうか確認するため通信状況をモニターすることを可能にする機能。

TC(transmission convergence sublayer)

ATM物理層の一部。PMDによって定義される物理媒体上で、セルを伝送するための準備をするプロトコル。物理媒体によってTCの機能はことなる。

UPC(usage parameter control)

すべてのネットワーク資源が使われたとき、過剰なトラヒックがネットワークに入ることを禁止することにより輻輳を防ぐ方式。UPCはトラヒックパラメーターを超えたセルのCLPビットを、それらが破棄されるように変える。

UNI(user network interface)

ATMユーザー( エンドステーション) とATMネットワーク( 交換機) とのコネクションを定義するためATMフォーラムによって採択されたプロトコル。UNI3.0は93年に制定された。セル構造、アドレッシング、シグナリング、アダプテーションレイヤ、トラヒック管理(輻輳制御)を含むATMトラヒック特性の全体を特定している。

VBR(variable bit rate)

ビットの集合( 流れではなく) としてデジタルに表現される情報はvariable bit rateの特徴がある。ほとんどのデータアプリケーションはVBRトラヒックを扱う。これは遅延やスループットの変動に寛容である。
バーチャル・チャネル(virtual channel)
いくつかのバーチャルパスで使われる、ATMネットワークの2つのエンドポイント間で定義されたルート。

VCI(virtual channel identifier)

ATMネットワークのバーチャルチャネルを識別するめのユニークな番号。ATMセルヘッダーの16ビットのフィールドで定義される。

VC(virtual circuit)

ふたつのエンドポイント間で、ひとつのバーチャルコネクションを設定するために使われるバーチャルパスまたはバーチャルチャネルの一部。

VP(virtual path)

バーチャル・チャネルの集合。複数のバーチャルサーキットをサポートできる。

VPI(virtual path identifier)

ATMセルヘッダーの8ビットのフィールド。セルがルーティングされるバーチャルパスを示す。VPIだけを使って設定されるバーチャルコネクションをVPC(バーチャルパスコネクション)という。