初めての中国〜上海2泊3日の旅(2007年2月3日〜2月5日)
    

                          

                                          

 初めての中国、行くと決心するのにとても時間がかかってしまったようだ。
これまでに中華圏の国・地域は台湾、香港、マカオを訪れていたのだが中国だけはなぜかなかなか行く気が起きず延び延びになっていた。
中国が特段嫌いだったわけではない。
地元には横浜中華街はあるし、中華料理は大好きである。
学生の頃はKBS(ラジオ韓国)とともに北京放送の日本語放送もよく聴いていた。
毎年、年末になると大きな月めくりカレンダーが北京放送局から航空便で送られてきてそのカレンダーの写真を見てはいつか自分も中国に行きたいと思っていた。
大学の時には第二外国語で中国語の読解と会話の2つの授業をとっていた。
当時は中国語が不人気だったのか、一クラスわずか数人程度とゼミナール以上に少数精鋭授業だった。
社会人になってからは韓国一辺倒で中国語はおろそかになり今ではもう初級レベルに落ちてしまったが(^^;)
 こんな感じで、意外と中国に接する場面は多かった。
今回の上海行きのきっかけとなったのは韓国ドラマ「フルハウス」の第一話、上海ロケのシーンだった。
どうも今まで自分の中でイメージしていた中国とは違うようだし、お気に入りのドラマのロケ地となれば行きたくなってしまう。
JALのマイルも結構たまってきたし......こうして初の中国行きを昨年末に計画したのであった。
初めて行く国、楽しみ半分、不安も半分である。

2月3日(土)
成田を9時45分に出発するJAL791便に乗るべく、明け方5時過ぎに家を出る。
まだ外は真っ暗で澄んだ空気がとても寒く感じる。
成田まではYCATからリムジンバスで行ったがとにかくずっと寝ていた(^^;)
成田空港はとても混雑したイメージしかないのだが、今日は大変空いている。
チェックイン、出国審査場もガラガラ、すぐに終わってしまいあっけなかった。
JAL791便は時間通りに出発した。
上海まで3時間25分の短い空の旅である。
機内は6割程度しか席が埋まっていない。
シートポケットを見ると中国出入国書類、税関申告書類、健康状態を記すカードの3種類が入っていた。
中国入国のためにはこの3種類の書類を書かなければならない。
初めての書式なので注意深く記入をする。

※出入国関連書類の記入はけっこう気を遣う(^^;)

三浦半島を東から西へ横断し、水平飛行になると飲み物サービスに続いて機内食が出てきた。
これが楽しみなのだ。
いつもの韓国線と違って機内食はかなり充実、量も味もとても楽しめた。
よく利用する韓国線ももうちょっと充実させて欲しいなあ(^^;)

※紙コップはみそ汁、右の白い四角いのはご飯、なんと、紙に包まれて出てきた。左上の小さなシュークリームはおいしかった。

上海・浦東空港には時間通りに着いた。
が、入国審査場が長蛇の列、ここでかなりの時間を無駄にしてしまった。
浦東空港、とても広くてきれいだし気持ちよい空港だ。
ここから宿泊予定のホテルがある市内中心部に出なければならない。
私はリニアモーターカーで市内に出た。

リニアモーターカーは日本ではまだリニア実験線の段階、次世代の乗り物という認識だが上海ではすでに実用化されている。
空港内にある「上海磁浮列車」の看板の通りに歩いていくと乗り場はすぐに見つけられた。
リニアモーターカーに乗るのは今回の旅の目的の一つだ。
空港から市内までは約30キロ、バスだと1時間かかるそうだがリニアに乗れば時速430キロ、7分20秒で着いてしまう。(市内中心部・地下鉄2号線龍陽路駅まで)
運賃は片道50元(約750円)、安くはない。
改札前に荷物をエックス線に通す検査がある。
車内は広く、かなり空いていて快適そのものだった。
乗客は外国人の割合がとても多い。
リニアは時間通りに出発、ぐんぐんと加速を続け、4分後くらいには時速430キロまで出ていた。
体感的には新幹線に乗っているのとあまり変わりはない。
若干、体が前から押される感じはあるかなあ。
が、目が430キロの速さに慣れてしまうと、減速して200キロ程度で走っている時の車窓を見てもこれは時速50〜60キロ位の速さじゃないかと錯覚してしまう。
  
※車内は空いていた。                 ※時速430キロ。揺れも少なく乗り心地はよい。

無事にリニアは地下鉄2号線との乗換駅である、龍陽路駅に着いた。
あっという間のリニア体験だった。
ここで地下鉄2号線に乗り換えなければならない。
初地下鉄、である。
リニアの駅はとてもきれいで空いていたのだが地下鉄乗り場へ移動するとまあすごい人の数。
一気に庶民的な雰囲気に変わる。
地下鉄の切符売り場は長蛇の列が出来ていた。
いちいち小銭を用意し、並んで切符を買うのはとても時間がかかりそうなので近くのコンビニでチャージ式の交通カードを買う。
これなら便利だ。
運賃は距離によって違うが3〜5元(約45円〜75円程度)と安い。
宿泊予定のホテル、「中電大酒店」はここから4つ目の東昌路駅で降りる。
空港からリニアで7分20秒、そこから地下鉄で約数分、東昌路駅下車後徒歩10分。
中電大酒店はそんなアクセスの良さが決め手となった。
地下鉄の車内を見回してみる。
日本や韓国と同じようにここでもみんな携帯電話でメールをやっている。
通話をしている人もいる。
そばで日本の歌が聞こえたと思ったら携帯の着うたであった。
こちらでも携帯事情は進んでいるようだ。
いっぽうで、車内でポイポイとゴミを捨てる人が多い(^^;)
東昌路駅に降り立つ。
初めての上海の街である。
道はとても広々とし、高層ビルばかりだ。
ちょっと先には韓国ドラマ「フルハウス」の第一話に映っている、東方明珠塔も見えている。
なんだがワクワクしてくる。
お気に入りのドラマで見た風景が目の前に現れる時の心地よいこの感じはクセになる(^^;)
早いところホテルへ荷物を置いて街歩きをしたい。
ホテルへ行く途中の歩道はとにかく人だらけだ。
バイクも歩道を我が物顔で走り抜ける。

※おなじみ自転車集団。スクーターも。

タンをはいている人があちこちたくさんいてお世辞にもきれいな道とはいえない。
ゴミだらけだし。
所どころにスローガンのような幕が飾られている。
屋台も少しだが出ている。
焼芋の屋台や大根もちのようなのを焼いている屋台、ちょっとつまんでみたくなる。
りっぱな百貨店があったので名前を見ると八百伴とある。
あのヤオハンだ。中国では健在だったようだ(笑)
交差点では交通整理の係員がマナーを守らない歩行者や車に対して大声で怒鳴っている。
公共の場なのにここではみんな思い思いに動いているからしょうがない(^^;)
泊まる予定の中電大酒店はすぐに見つかった。
部屋は7階、ゆったりした広い部屋でテラスもあり、景色も良かった。
テラスに出るとあちこちでクラクションの音が聞こえる。
ちょっと休みたかったが部屋から見える景色を見てしまうともう我慢できず、すぐに荷物を置いて外へ出る。
ちょっとお腹が空いてきたので南京東路という繁華街へご飯を食べに行く。
香港のネイザンロードのような派手で賑やかな繁華街だ。

※香港のネイザンロードみたいだ。

歩行者天国になっていて道はかなり広いのだが人で埋め尽くされている。
本当にどこへいっても人だらけだ(^^;)
その歩行者天国を小さなミニ列車が行ったりきたりしている。
歩きつかれたらこれに乗るのもよさそうだ。

※歩行者天国をこんな小さな列車が走る。

メインの通りから外れて一本裏通りに入ると庶民的な食堂が並んだ通りを見つけた。
どの店も韓国の食堂同様に外にメニュー看板を出している。
最初だから無難にマーボー豆腐にするか。
カレー牛肉麺も魅力的だ。
肉まん専門の小さなお店もあり、本場の肉まんをつまんでみたいとも思う(^^;)
1軒の小さな食堂に入る。
初めての国の食堂はちょっと緊張する。
このお店のマーボー豆腐は10元(約150円)だ。安い。
店の人に我要麻婆豆腐というとすぐに通じた。
中国語は四声をはっきり区別して発音すればヘタでもなんとか通じる。
注文を待っている間、店内に青島ビールが並んでいるのを見つける。
すぐに青島ビールも注文〜(笑)
出てきたマーボー豆腐は2人前分くらいの量があった。
私好みのどっしりした脂こい味、生姜がとてもよくきいている。
これをつまみにビールを飲んでいたがやっぱりご飯も食べたくなって追加注文した。
ビールは大ビンだったし、マーボー豆腐もおいしくて量が多かった。
これで全部で日本円になおすと300円ちょっとだ。

※これで約300円ちょっと。安いでしょう?

安かったが店内はきれいとは言いがたかったし、箸は使い古した割り箸のような感じ、皿もあちこち欠けていた(^^;)
まあまあ、場所が変わればそんなもんだろう。
店内を出てちょっとさっきから気になっていた肉まんのお店に行く。
このお店、店頭で肉まんを蒸かして売っているだけのちいさなお店だが肉まんが1つ1元(約15円)なので気になっていたのだ。
1個買ってみる。
フカフカで生地はおいしい。
中身は八角のきいたタレがまざったひき肉が入っていた。
中国らしい味でおいしい。
肉まん1個1元というのは魅力的だ。
お腹はだいぶ満足した。
  
※小さな肉まんやさん。八角のきいたひき肉のあんが入っていておいしい。

南京東路にはさまざまなお店が立ち並んでいて歩いているだけで充分に楽しめる。
1軒の百貨店の食料品売り場へ行く。
まあ、ここの店内も身動きできないほどの人だ。
ざっと見たところ、単純な物価は韓国の半分くらいか。
上海特産と書かれた落雁のようなお菓子、あるいはまわりにゴマやピーナツがついたおこしのような菓子が人気のようだ。
帰りにはこれを買って帰ろうと思う。
店内から出るのも一苦労、人ごみをかきわけて何とか外に出る(^^;)
このあと、暗くなりライトアップされるのを待ってから外灘、東方明珠塔、東方濱江ホテルなどを見に行く。
外灘は川沿いに前世紀の欧風建築のビルが立ち並んでいて歩くだけでとても楽しめる。
 
※外灘のライトアップ。

韓国ドラマ「フルハウス」ではジウンがここで一人で自分の写真を撮っているシーンが出てくる。
夜になるとこのあたりの建物はライトアップされて独特の雰囲気を出す。
川沿いの壁にもたれかかっていつまでも景色を楽しみたい、そんな場所だ。
東方明珠塔は上海のテレビ塔で、アジアで一番高いそうだ。
  
※外灘から見た夜と昼間の東方明珠塔
ここも「フルハウス」で知り、行ってみたい場所だったのだ。
261メートルと350メートルの2ヶ所に展望台がある。
入場チケットはすぐに買えたがエレベータ乗るまで10分ほど待った。
以前は大変な混みかただったという。
展望台内の雰囲気は東京タワーやマリンタワーのそれと変わらない。
ここから見る外灘のライトアップ夜景は格別だ。



この塔のそばにあるのが東方濱江ホテル、「フルハウス」でジウンとヨンジェが泊まったあの豪華ホテルだ。

※東方濱江ホテル前。右が東方明珠塔。このシーンは見覚えあるでしょう?フルハウスでジウンがタクシー料金が足りなくなって自分の腕時計を運転手にわたし、逃げるようにこのホテルへ入っていきましたね(笑)

ジウンがフロントでたどたどしい英語を使い、チェックインをしていたシーンを思い出す。
外灘と東方明珠塔の間に黄浦江という川があり、川の下のトンネルを観光用ゴンドラが結んでいる。
  
※これが観光用ゴンドラ。これで浦東側の東方明珠塔と外灘を行き来する。

1日目はこんな感じで終了。
帰りにコンビニで緑茶とスナック菓子を買ってホテルに戻る。
緑茶は甘かった。そう、台湾で一度懲りていたのにまたやってしまったようだ(^^;)
無糖のを買えばよかったのに低糖の緑茶を買ってしまったのだった。

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