地下鉄で楽しむソウル・鳥耳島3日間(2006年11月4日〜11月6日)
  
 

11月5日(日)

 夜中に一度目が覚める。
外ですごい雷が鳴り、雷雨になっている。
こりゃあ、今日は雨の中の街歩きか...と諦めながら再び寝る。
夢うつつで太鼓の音を聞く。
午前4時半、お隣のチョゲ寺の朝の読経が始まったようだ。
お経が聞こえてきて完全に目が覚めたがそれにしてもまだひどい音を立てて雷が鳴っている。
雨もすごい。
この雷雨の中、重厚なお経が聞こえてきてなんともいい雰囲気だ。
幸いにも明るくなり始める頃には晴れてきた。
今朝はゆっくりとモーテルを出る。
外はとても寒い。
朝ごはんを食べに行く前にまたチョゲ寺へ寄る。朝から結構たくさんの参拝客が来ている。
   
※チョゲ寺入り口                         ※チョゲ寺境内から見たサモモーテル

写真を撮っていると一人の韓国人から声をかけられた。
写真を撮って欲しいとのこと。
チョゲ寺がよほど珍しいらしく、あちこち背景を変えては写真を撮ってくれと言ってくる。
韓国語に訛りがあるのでソウルに来ている観光客かと思って聞いてみるとその通りだった。
彼はウルサンから一人でソウル旅行に来たとのこと。
カメラに収められている奥さんの写真まで丁寧に見せてくれた。
私が日本人だというと驚いていた。
ウルサンの韓国人と話をしてしばらく時間をつぶす。
お腹が空いてきたので朝ごはんを食べに行く。
ミョンドンでお粥を食べようと決めていた。
味加本という粥の専門店だが店内は日本人でいっぱいだった(^^;)
興ざめだが仕方がない。
オキアミとタラバガニの粥を頼む。

※オキアミとタラバガニのお粥。この店は食器も趣があって良い。

小皿におかずが数品ついて1万Wと安くはないがお粥の量は多い。
優しい味でとても満足した。
地下鉄4号線のミョンドン駅より終点のオイド(鳥耳島)へ行く。
前から気になっていて一度行ってみたかったのだ。
ミョンドンからオイドまでは1時間半近くかかったが特に退屈はしない。
次々とあわられる車内物売り。
携帯型の電気かみそりや腰ベルト(腰痛用)、野菜スライサーなどいろいろ売りに来る。
野菜スライサー売りのおじさんはその場できゅうりをスライスしながら売っている。
実演販売だ。
地下鉄車内でこんな光景はとても面白い。
物売りが行ったかと思うと今度はハーモニカの悲しげな音楽を流しながら、ザルを持った人が寄付をお願いに来る。
こんな感じで1時間半はすぐに経ってしまうのだ(笑)
オイドは地上駅で終着駅、独特の雰囲気がある。
駅の正面出口はとても賑やかで栄えているのだが、線路向こうの反対側の出口は畑だけだ(^^;)
   
※オイド駅正面、タクシー乗り場。とても賑やかだ。 ※駅の向こう側。畑ばかりで何もない。この出入り口、使う人いるのかな。

駅構内に観光案内版があったので見てみると駅前から路線バスでオイドの海岸へ行けるようだ。
刺身店などたくさん集まったエリアらしい。
さっそく路線バスに乗りオイドの海岸へ行ってみる。
オイド駅前のバス停は交通システムなる装置が設置されていて自分が乗るバスが今どこにいるか表示されている。

※オイド駅前から出ているオイド海洋団地行きの路線バス。Tマネーカードは使えない。

これなら無駄に待たなくて済む。
15分ほど待つとオイド行きのバスが来た。
Tマネーカードを使ってみると...ダメだ。
電子音で「このカードは利用できないカードです」とアナウンスされる。
どうやらこのエリアの路線バスは別の交通カードがあるようだ。
現金を払う。850Wだった。
車内アナウンスはちゃんとあり、安心する。2つ先のバス停までアナウンスされる。
バスは20分ほど走ると終点のオイド海洋団地に着いた。
海岸のすぐそばでまわりは刺身店ばかりだ。
寒かったがしばらく街歩きを楽しむ。
海岸へ行くと.....砂浜の海岸というよりは干拓地のような海だ。
   
※オイドの海岸。

が、海沿いには貝や干物を売る小さな市が出ていて楽しめる。

※海沿いの小さな市場。貝とか干物など売っている。その場で調理してもらって食べることもでき、焼酎も売っていた。

本格的な水産市場も近くにあった。楽しい。
時間をかけて水産市場を見る。
刺身店以外には、カルグクス(ウドンのような麺)の専門店が多い。

※海岸付近にはこんな刺身専門店やカルグクス専門店が立ち並ぶ

バジラク カルグクスという看板が目立つ。
バジラクの意味が分からないので持ってきた電子辞書で調べるとアサリとのこと。
アサリのカルグクスが名物のようだ。
お腹が空いてきたので1軒のカルグクス店に入る。
バジラクカルグクスと海鮮カルグクスがあったので海鮮カルグクスを頼んだ。
しばらくするとアルミの大きなタライが運ばれてきた。
ちょっと不安になる(^^;)
何に使うんだろう......。
お目当てのカルグクスが来た。
最初、注文ミスをしたかと思った。
見た目、アサリのスープだ。
アサリばかり大量に盛られていて麺が見えないのだ。
「アサリのスープなんて頼んでいないし.....」
が、箸でアサリをどかすと、麺がちゃんとあった。
海鮮カルグクスのとおり、カニのぶつ切りや海老なども入っている。
これはすごいカルグクスだ。

※海鮮カルグクス。大量のアサリで麺が見えない

大きなタライはアサリの貝を捨てる入れ物だったのだ。
殻つきのアサリが大量に入っているので大きなタライが来たのだった。
貝の超濃厚なダシがスープに出ている。
自然な味でとても美味しい。
麺ももっちりしていて量がとても多い。ソウルで食べるカルグクスの2人前はある。
が、値段もそれなりにするのであった。8000Wである。
お腹が満足したところでもうしばらく周辺を歩き回る。
灯台のような展望台があるので登ってみた。
景色がよく海風が心地よい。
今日は日曜日、家族連れがたくさん来ている。
ゆっくりと海べりを歩いたり時間をかけて市場を見たりして過ごす。
帰りにオイド駅から2つ目の新吉温泉駅に寄ってみた。
実は地下鉄の路線図を見ていて温泉の名前の駅名なので気になっていたのだ。
だが、駅付近はまだ開発されていないエリア、温泉など見当たらない。
帰国してからネットできちんと調べたところ、昔、ここで温泉開発の計画があったのだが今は白紙状態になっているとのことが分かった。
しかし、こんな旅の楽しみ方もいいものだ。
ソウルでは鍾路のピマッコルやインサドンをちょっと散歩する。
ピマッコルもその歴史的な由来を知ってから歩くととても風情を感じる。
  
※ピマッコル。こんな風景を見られるだけで満足。

夜、体が冷えてきたのでタプコル公園近くのいつものチムジルバンへ。
ここで2時間ほどゴロゴロして過ごす。
至福の時間だ。
こんな感じで2日目の予定はおしまい。
夜はチムジルバン内の食堂で済ませたが私としたことが写真を撮り忘れた(^^;)

今回の旅行、新しい試みとしてこんな感じで「いつもよりはよくばらない」スタイルをとっています。
ただ地下鉄でオイドに行って街歩き&ごはんだけのスタイル。
私にとってはオイドで大量のアサリの入ったカルグクスが食べられたことと同じくらいに一般の韓国人の休日の過ごし方を現地で見られたことがとても収穫になりました。
韓国での滞在時間が短い時はこんな感じの地下鉄を利用した旅行を今後もしたいと思っています。

3日目の最終日もこんな感じですので読んでくださる方におかれましてはツマラナイ旅行記になるかもしれません。
ご了承ください(^^;)

 

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