秋の欲張り韓国2泊3日(2005年9月23日〜25日)・2日目

2005年9月24日(土)
 


 旅館となりのチョゲ寺からの木魚とお経の声で4時過ぎに目が覚める。
1時間くらいしか寝ていない。が、元気である。
平日のようにこれから出勤となると完全にうつ状態であるが旅行中は朝早くても全然気分が違う。
今日はソウルから高速バスで南へ2時間半、山あいの温泉場であるスアンポ温泉へ行く予定である。
一晩お世話になった現代荘旅館を出る。思い出深い???旅館であった。
チョゲ寺、引き続き朝の読経をやっており参拝客も結構きている。
私もここで旅の安全をお祈りし、しばらく時間をつぶす。
5時を過ぎないと地下鉄が動かないからだ。
まだ外は真っ暗、いつもは若い人たちでにぎわう鍾路も人はまばらである。
スアンポ温泉へ行くには東ソウルバスターミナルから高速バスに乗らなければならない。
チョンガク駅から地下鉄で30分ほどの所にある。
スアンポバスターミナル行きのバスは1時間に1本の割合で出ている。
窓口でチケットを頼むとすぐ次の便のが買えた。

スアンポはソウルから145キロも離れているが、運賃は9900W(約990円)の安さである。
今日は土曜日ということでバスターミナル内は朝早いのに結構な賑わいだ。
特にリュックを背負った中年の方が目立つ。早起きして郊外の山へ行くのだろうか。
まだ朝ごはんを食べていないのでお腹が空いてくる。
バスターミナル内の売店でキムパブ(韓国のりまき)や飲み物を買う。
スアンポバスターミナル行きのバスは6時40分発、時間通りに出発した。50%くらいの乗車率である。
車内にはラジオ放送がかかっている。韓国ならではだ。
さっき売店で買ったキムパブ(韓国)のりまき)を食べながら車窓を見る。
このキムパブはごま油がとてもよく効いていておいしい。1本2000W(約200円)だった。

※ごま油がよく効いたキムパブ。おいしかった。

バスはすぐに高速に乗り、ひたすら南へ走る。バスも電車も車窓をずっと眺めているのはとても好きである。
高速を降りるとバスは鄙びた小さなバスターミナルへ停まった。ここで数名が降りる。
周りは畑や小さなお店しかない、そんな街のバスターミナルであった。
その後、市街地をしばらく走り続け、約2時間ちょっとでスアンポバスターミナルへ着いた。
スアンポバスターミナルは山の中の小さなバスターミナルであった。
スアンポターミナルホテルの1階がバスターミナルになっているという、珍しいつくりだった。

※スアンポバスターミナル。ホテルの1階がバスターミナル。

バスターミナルの周りにはとりあえず何もない。山や川だけだ(^^;;
日本人が想像する山あいの温泉場の雰囲気と似ている。
ガイドブックの地図を見るとスアンポの地域内は徒歩で全部回れそうである。
まずは温泉に入りたい。昨日はあのお湯の出ない旅館で我慢したのであるから(^^;;
地図を見ると近くにスアンポハイスパという健康ランドがあってそこで温泉に入れるようだ。
バスターミナルから徒歩で5分くらい、すぐに見つかった。
しばらく歩くと田舎ならではの雰囲気の商店街が見えてくる。
リンゴの生産地らしく、八百屋ではリンゴが結構な割合を占めているようだった。
お目当てのスアンポハイスパ、5階建ての大きなビルだ。
中に入ると受付カウンターがあり、ここで料金を払う。5000W(500円)だ。
で、ロッカーに荷物を預けて温泉へ。
入浴場はとても広くて気持ちよい。
まだ朝早い時間のせいか、人も少なくのんびりできた。親子連れがちらほら来ているのみであった。
お湯は透明であるが肌がとてもすべすべしてきた。私は乾燥肌なのでありがたい。
お湯に浸かっていると、すぐ近くに水飲み場のような蛇口が設置してあり、源泉がチョロチョロと噴出しているのを見つけた。
飲用かなあと思って飲みに行くとハングルで「飲まないで下さい」の張り紙が。飲まないで良かった〜(^^;;
この温泉で1時間ちかくゆっくりと過ごした。とてもいい気分になった。
昨日は風呂に入れなかったのでなおさらだ。

※スアンポ温泉「ハイスパ」

温泉を充分に楽しんだ後は街歩きへ。知らない街を地図を頼りに歩くのがまた楽しい。
ここは温泉場であるにもかかわらず日本の様に観光化されていない。
ローカルな八百屋や雑貨店、食堂、観光ホテルなどが点在するだけである。
まわりはやはり緑がとても多い。
食堂ではキジのシャブシャブを食べさせる店が多いのに気づく。どの食堂も店の看板にキジのシャブシャブの文字や、キジの絵が描かれている。
うさぎ料理の店も多い。とても気になる。

※キジシャブシャブにウサギ料理の食堂。こんな食堂がたくさん。食べたい。

畑も多い。この時期は唐辛子の収穫時期のようだ。畑をいくつかまわって見たが、どこも赤い唐辛子がたくさん実っていた。
また、民家の軒先では一面に唐辛子を干している光景があちこちで見られた。韓国ならではの光景だ。
  
※唐辛子

あてもなくブラブラと歩いているととても大きなタンクが並んでいるのを見つけた。
タンクにはハングルで「温泉水貯蔵タンク」とあった。温泉場らしい光景だった。
そういえば、箱根とか、草津とか日本の温泉場もこのようなタンク見かけたかなあと考えてみたが記憶になかった。

※スアンポ温泉貯蔵タンク

お腹が空いてくる。
もう昼過ぎだ。さっきからあちこちで見かけるキジのシャブシャブの店に入ったが店の人に尋ねると1人前では無理のようだ。
諦めて別の食堂へ行く。ここでは山菜ビビンバを食べさせる店もあちこちにあり、気になったので一軒の食堂へ入った。
山菜ビビンバはたしか4000Wだった。
野菜たくさんのビビンバにおかずが5種類、そしてもやしスープが出てきた。
安い。
食堂のおばさんがよくかき混ぜてたべなさい、と言った。
コチュジャンも別に出てきたがこのコチュジャンがまた格別においしい。

※山菜ビビンバ

普段、私はあまり野菜を好まないのであるが(栄養のために食べるがさほど好きではない)韓国に来るとなぜか抵抗なくたくさん食べてしまう。
食後は再び街歩きに行く。スアンポは緑や川が多いので散歩も充分に楽しめる。
少し歩くと川に沿って「スアンポみやげ物市場」という青空市場を見つけた。
みやげ物といっても土地の野菜や漢方類など農産物を売る露店が多かった。
韓国ならではの葉物や大根を買いたかったがかさばってしまうので無理だ。
雰囲気は充分に楽しめた。

※スアンポみやげ物市場。農産物中心。

夕方までにソウルに戻らなければならない。
午後1時40分発の東ソウル行きの高速バスに乗る。
スアンポはとても小さな街なのでソウルからの日帰りでも充分に楽しめる場所だと感じた。
いままで何箇所か韓国の温泉を訪れたがここは山あいの温泉場という立地が気に入り、また来てみたくなった。
日本人がイメージする温泉場に近い場所だと思う。
帰りの高速バスは夕方前にソウルへ到着、私は東ソウルバスターミナル前の電気ビル、テクノマートへ立ち寄った。
今まで数時間であるが人があまりいない自然の中の温泉場にいてソウルへ戻ってくると、ソウルはなんと人が多いことか!と驚いてしまう。
夕方からは普段ホームページで大変お世話になっているトモラッピンさんご夫妻の前々からのお誘いでakiさんとともにインサドンで食事をする事になっている。
シンイル食堂という昔懐かしい雰囲気いっぱいの食堂で、インサドンの細い路地の奥にある。
久しぶりにお会いするトモラッピンさんご夫妻、akiさん、ともに大変元気そうで安心する。
  
※左:シンイル食堂のカンジャンケジャン(カニの醤油漬け)定食。右:清進洞の民俗酒場のマッコルリと卵料理。

カンジャンケジャン(カニの醤油漬け)をはじめ韓国ならではの料理とお酒をおしゃべりとともに充分に楽しんだ。
カンジャンケジャンは一人旅では量が多過ぎて食べる機会がない。とてもありがたかった。
この料理はお酒ととてもよく合うのでビールや焼酎など結構飲んでしまった(^^;;
いつもこんな楽しい生活ができればいいのだが。
2次会は清進洞の民俗酒場へ。こんな店も一人旅では入りづらい。ここでは卵料理や韓国どぶろくのマッコルリを楽しんだ。
雰囲気がとても良いお店だった。
残念ながらもう夜中の2時過ぎ、明日の予定もあるという事でここでトモラッピンさんご夫妻とお別れする。
この後はakiさんのリクエストでテンジャンチゲを食べに行く。この夜中にやっている店といえばやはりチェーン店で24時間営業のキムパブ天国が一番だ。なにしろメニューが多くて安い。
このお店は韓国内どこへいっても見かける。
私たちが行ったのは宿のすぐ近くの店、時間を気にしなくてもよい。
akiさんは3500Wのテンジャンチゲを、私は2000Wのウドンを注文した。

ここでも楽しいおしゃべりが続き、時間はなんと夜中の3時。
この辺で今日はお開きにした。
私は今日はすぐ近くのソウル観光ホテルを予約、夕方チェックインしてある。
韓国でホテルに泊まるのは久しぶりだ。たまには贅沢もいいなあと思った。
部屋は思ったよりも広く、風呂、洗面所ともにとてもきれいだ。
ホテルの部屋でだらだらとテレビを見ているともう明け方の4時になってしまった(^^;;
荷物の整理をし、風呂に入り昨日同様に少しだけ寝る。というか少ししか寝る時間がない(^^;;
こうして楽しい2日目が終わった。




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