全羅南道(木浦&珍島)とフルハウスロケ地をめぐる旅(2006年8月13日〜8月17日)・4日目
                
                     

 8月16日(水)


 今日は今回の旅の目的のひとつ、韓国ドラマ「フルハウス」のロケ地へ行く予定である。
明け方4時半すぎ、夢うつつで隣のチョゲ寺から聞こえてくるお経を聞いている(^^;)
もう朝か〜、といったん起きる。

※チョゲ寺の鐘つき堂?。これまでは現代荘旅館が手前にあったのでこの風景は見られなかった。

部屋の窓を開けるとすでに明るくなり始めており太鼓の音と共に早朝のお経がはっきりと聞こえる。
朝早いのにチョゲ寺の境内には信心深い参拝客がお参りをしている姿が確認できる。
この雰囲気がとても好きである。
8時過ぎにモーテルを出る。とりあえずソウル駅のフードコートへ。
ここにくればひととおりの韓国料理を楽しめる。選択肢が非常に多いので。
「全州ビビンバ」を頼む。朝から具だくさんのビビンバ。

※ビビンバは混ぜれば混ぜるほどおいしくなる。

旅行中だからこそ朝からこのようにたくさん食べられるのだ。これから出勤となれば食欲はほとんどでない(^^;)
韓国ドラマ「フルハウス」は主演が歌手のピと女優のソンヘギョ。ちょっとコミカルなラブストーリーだ。
インチョン沖の矢島が舞台になっている。
その矢島、自力で行くとなるとちょっと手間がかかる。
私のように旅の行程、移動を楽しむのであれば話は別だ。
矢島までは今回は次のようなルートで行った。

ソウル駅前→(リムジンバス)インチョン国際空港→(タクシー)三木船着場→(船)信島→(島公営バス)矢島(スギ海水浴場入り口)→(徒歩)フルハウス

ソウル駅前からインチョン空港まで行くセントラルシティリムジンバスはまた値上げされていた(^^;)13000Wである。
まあ、乗り心地は良いのであるが。
インチョン空港は久しぶりに訪れた。このところ金浦空港ばかり利用していたので。
インチョン空港から三木船着場まではタクシーで20分程度だったか。
そこから1時間に1本の割合で出ている船で信島へ渡る。
行きは料金を払わず帰りに信島のきっぷ売り場で三木船着場⇔信島のチケットを買うことになっている。
これはハングルのみだがちゃんと掲示されていた。
船着場にはおおぜいの子供たちがワイワイと騒ぎながら船に乗るのを待っている。
小さな船着場だ。
   
※三木船着場と信島方面行きフェリー。

観光バスや乗用車が次々と船に乗り込んでいる。
これらは全部信島へ行くと思ったらそうではなかった。
三木船着場を出た船は15分ほどで信島へ停まる。
ここで信島へ行く人は降りる。
気をつけなければいけないのは信島は「途中駅」という事。
そのまま乗り続けているとその次の停泊地、ジャンポンへ行ってしまうと思われる。
船が船着場を出るとたくさんのかもめが一緒にぐるぐる旋回しながらついてくる。
韓国人の多くはセウカン(かっぱえびせん)を船内の売店で買ってカモメに投げている。
「ア〜!、パダッソ!!」(あ〜、かっぱえびせんをキャッチした!!)
「(カモメに)モゴモゴ〜!!」(食べて食べて〜!!)
みんな思い思いにカモメに声かけてかっぱえびせんを投げている。
とてもいい風景だ。
  
※船が出発するとカモメがずっとついてくる。かっぱえびせんを投げるとカモメはうまくキャッチする。

信島に船が着くと地元の公営バスが停まっているのが見える。
さっそく乗り込む。
運転手さんにフルハウスの最寄りバス停である、「スギ海水浴場行きたいんですけど」と言っておいた。
運賃は1000W,前払いだ。
バスはお約束どおり車内アナウンスはない。
信島の船着場を出て田舎道を10分ほど行ったところでバスは停まった。
ここがスギ海水浴場入り口なのだろうか?バス停がないので判断できない。
と、運転手さんがフルハウスはここから行くんだよ、と行った。
  
※信島公営バス。1000W前払い。

降ろされたところはバス停もなく周りは田んぼと畑。そして1軒の小さな食料品屋さんのみ。
だがハングルで「フルハウス撮影地」の案内看板が出ている。
これで安心だ。
田んぼやハス田、畑を見ながらゆっくりとあるいて20分ほど、やっとお目当てのフルハウスに着いた。
道のりは長いがちゃんとハングルで案内看板が出ているので迷うことはない。
    
※信島公営バスを降りてからこんなのどかな道を20分ほど歩く。案内板が各所にあるので迷う心配はない。

フルハウスの玄関。ここはジウンがミンヒョクに車でよく送ってもらっていたシーンを思い出す。
おなじみの光景だ。ソンヘギョが乗った自転車もちゃんと玄関前に止めてある。
赤い小さなチケット売り場があってここでフルハウスの入場券を買う。
3000Wだったか。
  
※フルハウスの入場券はここで買う。        フルハウスの玄関前。ヨンジェとジウンがけんかしながら出てきそうだ。

ちゃんと玄関で靴を脱いで上がるようになっている。なかなかいい感じだ。
一歩フルハウスの中へ入ると....自分がドラマの中に入り込んだような錯覚を覚える。
これがロケ地めぐりの醍醐味だ。
ジウンがこまめに掃除したあのゴツゴツの升目状の壁もちゃんとあったし、らせん階段もそのままだ。
  


  


  
ジウンがフルーツやケーキを盗み食いした赤い冷蔵庫や作家活動に使ったパソコンやデスクもテレビで見たとおりだ!
ジウンが座っていたデスクに座って前に広がる海岸を見る。
ヨンジェがいまにも砂浜を走ってきそうだ。
さて、フルハウスを訪問しに来ている人たちを見ていたが韓国人と台湾観光客が多いようだ。
日本人は一人も見なかった。幸いだ(笑)
1時間半くらいフルハウス内、および前の海岸でドラマの雰囲気を充分に楽しんだ。
フルハウス売店なるものも付近にあったので覗いてみた。
が、ドラマオリジナルの商品はとても少なく、ソンヘギョやピのいわゆるアイドルグッズおよび海遊び用の浮き輪やサンダルなどが売られているに
すぎなかった。
まだ時間は少しある。
まだドラマを観たことがないのだが「悲しき恋歌」の撮影場所もここから500m程度のところにあるようだ。
案内板があちこちにあるので分かった。
せっかくなのでちょっ見に行くことにした。
が、案の定、私はこのドラマを観ていないので実物の撮影場所をみても何も感じない(^^;)


写真を撮りながらゆっくりと信島船着場行きのバス停(バス停そのものはない;;)へ戻った。
1時間に1本しか出ていないという事なので待つのは覚悟だ。
途中、田んぼやハス田をじっくりと見ていたがカエルがたくさんいた。
ウシガエルだろうか、かなり大きなカエルだ。懐かしい。
さて、先ほど来る時にバスを降りた付近の道路でぼんやりと座って船着場行きバスを待つこと30分、1台の乗用車が私の前で停まった。
「船着場へ行くんでしょう?乗って乗って!!」
よく見ると民泊の送迎用の車だ。
ちょっと若いアジュンマが声をかけてくれたのだ。
ありがたい。
ご好意に甘えて乗せてもらうことにした。
これから今日宿泊予定のお客さんを船着場へ迎えに行くという。
おかげで長い時間バスを待つことなく信島の船着場へ着けた。

※信島の船着場。ここで三木船着場⇔信島の往復チケットを買う。

アジュンマに丁寧にお礼を言って別れた。
ここで矢島⇔信島の往復チケットを初めて買うことになる。
チケットを買ってしばらくすると船が到着した。
が、この船は三木船着場へは行かないそうだ。おそらくジャンポン行きの船だろう。
この辺が要注意だ。来る船にむやみに乗らないでちゃんと確認することが必要だ。
1時間近く待ってやっと三木船着場行きの船がやってきた。
帰りは心地よい揺れを良いことにウトウトしていた。
さて、三木船着場からどのようなルートで戻ろうか.....。
三木船着場で空港新都市、東インチョンを経由する高級座席バスがあることを掲示物で知った。
バスは他に金浦空港行きがあり、私はこれに乗ることにしていたのだが予定を急遽変更した。
せっかくインチョンに来ているのにこのままソウルに戻るのはもったいない。
とりあえずこの高級座席バス(112番・貨物ターミナル発 ヨンス区行き)に乗って東インチョンまで行くことにした。
船着場から数分歩いた大通りにバス停はあった。
しばらく待つとお目当てのバスが来た。
ここから東インチョンまでは2500Wか3000Wで、ちゃんとT-MONEYカードも使えた。
高速道路も通り、1時間近くかかってやっと東インチョンに着いた。
途中、話では聞いたことがある空港新都市を通ったが高層アパートと商業ビルばかりの味気ない街だった(^^;)
東インチョンは一度来たことがある。
猫カフェとサンポ市場だ。
実はもう一度急に訪れてみたくなりここに来たのだ。
そういえばまだ昼ごはんを食べていない。
もう4時近くだ。
あたりを見回すと小さなお粥屋さんが目に入る。
4人がけのテーブルが3つ程度しかない本当に小さなお粥やさんだ。
お粥なら消化よいし晩ご飯も楽しめるだろう。
あわび粥を注文した。
  
※人懐こいおばさんがやっている東インチョンのお粥&サンドイッチ屋さん。右はあわび粥。

このお店、お粥とサンドイッチの専門店だ。
サンドイッチはちゃんとパンを奥のオーブンで焼いてあつあつのを出してくれるようだ。
テイクアウトの客が注文しているのを見ていて分かった。
あわび粥は旨みがあってとてもおいしかった。8000Wと高かったがまあいいだろう。
このお店のおばさんはとても話好きだ。
私があわび粥を食べていると「あなた、旅行しているんでしょう?」と鋭い質問をしてきた。
日曜日から木浦や珍島などまわっている日本人だと言うととても驚いていた。
お粥はすでに食べ終わったがおばさんの話や質問は終わらない(^^;)
これも旅行の楽しみの一つだ。
帰り、おばさんは店の外まで出てきて私を見送ってくれた。なんだかいい感じだ。
この近所に以前訪れた猫カフェ「ミョハン カペ」があるはずだ。
風景を覚えている。
記憶を元に歩いてみると...あった。
ピンクの看板もちゃんとある。
が、入り口には猫の写真などの飾りつけがない。
ちょっと嫌な予感。
猫カフェは雑居ビルの3階なので3階まで階段を上がる。
カフェに入ってみてびっくりした。
中はもう営業していないようだ。窓もドアも開放されてだれもいないし営業していた形跡さえない。
空き家同然になっている。
潰れてしまったのだろうか......せっかく韓国の貴重な猫カフェで気に入っていたのに。

※開放されて空き家状態になっていた猫カフェ「ミョハン カペ」

※この猫カフェ訪問の様子(2005年9月)はこちらから
http://www2j.biglobe.ne.jp/~masuko/nekocafe3.html

残念な思いを残しながら近くのサンポ市場へ。
ここは相変わらずのローカルな活気が健在で安心した。
市場近辺を歩いていると珍島で聞いたあのボワ〜っという音が聞こえてきた。
消毒煙だ。
ここでも街を煙で消毒している。
が、トラックではなくアジョッシがタンクを持ち歩きながら煙を吐き出していた。
貴重な光景を見ることができた。

※麦わら帽子をかぶったアジョッシが煙消毒していた。

もう夕方6時近くになっている。
そろそろソウルへ戻ろう。
実は南大門市場でめがねをもう一つ買いたいと思っていた。
さっそく1時間ほどかけて南大門市場へ向かう。
幸いなことに東インチョン駅から急行の龍山行きに乗ることができた。
ちょっと時間が節約できたか.....。
南大門市場の名家眼鏡デパートへ行く。
念のため視力を測ってもらうと若干悪くなっているとの事。
なるほど、今までかけていた眼鏡よりもよく見える。
今回は形状記憶フレームでレンズは3回圧縮の眼鏡を作ってもらった。
10分ほどでできちゃうのだから驚きだ。しかもうちの近所の大手眼鏡チェーン店よりもずっと安い。
今回は2回目の来店という事でかなりディスカウントしてもらった。
おなかが空いて喉も渇いてきた。
ビールが飲みたい。
鍾路3街の屋台へ行くことにした。
ここでビール大瓶1本とスンデ、レバー、にんにくスープなど楽しんで8000W。
スンデを注文したら他にレバーやにんにくスープも付いてきたのだ。

※これで8000W。割高な屋台でこの値段だったら文句なし。

サモモーテルへ戻る前に行きつけのPCバンで涼む。
今日の日程はこれでおしまい。
とにかく朝から夜まであちこちいろいろと動き回りとても楽しかった。
韓国へきて1日ゆったり過ごしたことはまだない(^^;)
どうしてもこのようにあわただしく過ごしてしまう。
明日は帰国日だが夜の出発だ。
1日遊べる。
地下鉄4号線に乗ってちょっとソウル郊外へ行くことにしている。





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