慶尚道とソウル5日間の旅 浦項〜海印寺〜安東〜ソウル(2010年8月7日〜8月11日)・2日目

  
   


8月8日(日)

今日は以前から行きたいと思っていた海印寺へ行くことにしている。
この夏の韓国は例年より暑いようだ。
何より湿気がひどい。
昨夜はずっとエアコンをつけたまま寝た。

朝ごはんは浦項バスターミナル構内の食堂で食べる。
いくつか食堂があったのだが、地下にある技士食堂(バスなどの運転手さんたち御用達の食堂)の看板にひかれて行ってみた。
なるほど、行ってみるとバスの運転手さんたちしかお客がいない。
これは期待できそうだ。
私が食堂へ入っていくとお店のおばさんの代わりに朝ごはんを食べに来ていたバスの運転手さんたちが「オソオシプシオ〜」と声をかけてくれる。
テンジャンチゲを頼む。4500Wだったか。
しばらくするとアジュンマが大きなお盆を持って来てくれる。
おかずは目玉焼き、山菜の和え物、水キムチ、煮干し、白菜キムチなど。
煮干しはコチュジャンをつけて食べるように言われた。
煮干しにコチュジャン、これは大変おいしい。
家でもやってみようと思った。


    
※浦項バスターミナル地下の技士食堂で朝ごはん。

お腹が満足した所で市街バスに乗り込む。
浦項から海印寺へ行くにはまずバスで西大邱へ行く必要がある。
大邱はバスターミナルが市内に分散しているので注意が必要だ。
西大邱までは7400W、2時間かからない。

  
※浦項→西大邱行きのバスの切符

西大邱のバスターミナルに着く。
小さなターミナルだ。
暑い。
隣にクァンムン市場という在来市場があったのでちょっとのぞいてみる。
おいしそうなスイカやブドウが並んでいる。
ブドウはこの旅行中に一度食べなければ。

  
※西大邱バスターミナルに隣接するクァンムン市場

西大邱バスターミナルから海印寺行きの市外バスに乗る。
所要は1時間20分ほど、6200Wだった。
田舎のバス切符らしい切符が発行された。

  
※海印寺行きバスの切符

バスは西大邱を過ぎるとしばらく大邱市内を走るがそのあと高速をしばらく走った後、だんだんと山の中に入る。
箱根の七曲がりのようなくねくねした坂を登りつづけ、海印寺ゲートでいったん停車する。
ここで係員がバスに乗り込んでくる。
海印寺の入山料を払わなければいけないのだ。
2000Wだった。

その後もバスは山の中を登り続け、時間通りに海印寺のバス停留所に着いた。
降りると空気が本当においしくて、なにより涼しい。
軽井沢の高原に来たような感じの空気だ。


※海印寺のバス停留所

まずは宿を確保する。
実は泊まりたい宿があったので楽しみにしていたのだ。
山荘別荘旅館。
本当にいい名前の旅館だ。
つい最近、韓国を熱心に旅されている方のブログを拝見し、気になってしょうがなかったのだった。

  
※山荘別荘旅館。

山荘別称旅館は海印寺観光ホテルへ行く途中にある。
この黄色い看板が目印だ。
庭に入っていくとこの旅館の主人と思われるアジョッシが出てきた。
今晩の部屋はあるという。
アジョッシは丁寧に部屋まで案内してくれた。
私が日本から来たというと、ちょっと驚いた様子。
片言の日本語も話せるようだった。。
1泊50000wとのこと。
ちょっと観光地価格だ。
部屋はベッドかオンドルか選べたので迷わずオンドルにしてもらう。
部屋の中はバストイレ付。
お湯もちゃんと出る。


  

このぴかぴかの木の廊下。
これはいい感じだ。
廊下は縁側代わりになっていて外に直接接している。
しばらく部屋で休む。
蝉しぐれと川の流れる音しか聞こえない。
山のにおいも漂ってくる。
部屋にエアコンがないのが気になったがこれは後に必要ないと分かる。
部屋はカギ付きのドアが付いているが、ドアを閉めたらもったいない。
すだれをかけておけるようになっている。
画像のようにすだれを上げると廊下を挟んですぐ緑いっぱいの庭だ。
部屋は広くて清潔、気持ちいい。
小さなテレビがあったが映らなかった。

    
※山荘別荘旅館の風景。とてもとても癒される。

昼ご飯を食べに行く。
ここ、海印寺は深い山の中。
山菜料理が名物のようだ。
付近の食堂で山菜ビビンバを食べる。
山菜の和え物をはじめとしてテンジャンチゲまでついてきた。
これで6000Wだったか。
おいしかった。


※山菜ビビンバ

それでは目的の海印寺へ。
海印寺は案内板の通りにゆっくりと歩くと30分ほどかかった。
途中、川あり林あり。
景色はとてもよい。

    
※海印寺へ行く途中の道

結構歩いて海印寺の入口の門へ着く。


  


  

私が見たかったのは一つは境内にある迷路のような通路(海印図)。
下の画像は干支ごとに祈念の短冊が置いてあるコーナー。
ここで1000Wのお布施を払い、自分の干支の短冊に名前、住所、願い事を書いて迷路のような海印図を合掌しながら歩く。
すると大きな功徳を積むことができるそうだ。
詳細な行ない方は短冊のそばにある案内板(下の画像右)に書かれている。

 
※願い事を書く短冊コーナー。願い事を書いたら右の案内説明看板の通りに海印図を歩く。(下の画像)


最後、迷路中央に願いを書いた短冊を入れる箱があるのでそこへ入れる。


※海印図。迷路のようだ。


私がここに来た目的のもう一つは八万大蔵経。
仏教の経典を一同に合わせたもの。
ここは撮影禁止なので画像はない。
本物が見られるのだが隙間から見る感じ。
しかし、その規模はため息が出るほど大きい。


  
※八万大蔵経

海印寺の雰囲気を十分に味わうことができた。
再び寺を出て旅館街方面へ戻る。
このエリアは自然が多いせいか蝉しぐれがすごい。
画像はミンミンゼミ。




せっかくなので付近の集落も歩いてみる。
小学校を見つける。
2階建ての小さな校舎。
山の中の小さな小学校だ。
校門の所に掲示板があり、学校行事予定表が貼られていた。
7月6日、期末試験 
7月19〜23日  海印水泳教室
などなど。

海岸での体験学習もあるようだ。
山の中の学校だから海での体験学習は貴重だろうと思う。

  
※海印寺の小学校


さらに集落を歩く。
山の中の静かな集落で人の気配がない。
さらに歩くと川沿いの道になり、野営キャンプ場なる所に出る。
ここは人でいっぱいだ。
涼しい。

   
※しずかな集落                                                     野営キャンプ場


あちこち歩き回り、夕方前に疲れ果てて旅館へ戻る。
しばらくゴロゴロしていたらそのまま1時間ほど寝てしまう。
目が覚めると夜7時をまわっていた。
お腹が空いている。
再び外へ晩ご飯を食べに行こうとすると旅館のアジョッシがこの旅館内に食堂があるのでどうぞ、と言う。
これは助かる。
疲れていたのでもう歩きたくなかったのだ。
自分の部屋から素足でそのまま旅館併設の食堂へ行く。
客は私だけだ。
山菜定食を頼む。
8000W。
だが、これだけの量だったら満足だ。
なによりどのおかずもおいしい。
すべて野菜、山菜類で肉は全くない。
ヘルシーだ。
米もおいしい。
こういう料理は目いっぱい食べても満腹で苦しくなることはない。
旅館アジョッシは時々私の相手をしてくれたが旅館の庭の縁台で数名で酒盛りもしていた。


  
※旅館併設の食堂で山菜定食を。          夜の旅館の風景。

そう、部屋にトイレットペーパーがなかったのを思い出す。
アジョッシ〜、ネバン ファジャンジ オンヌンデヨ〜
というと悪い悪い、といった感じで食堂の奥からトイレットペーパーを持って来てくれた。

夜、部屋のドアを閉めず、すだれだけで過ごす。
山のにおいを伴ったおいしい空気が部屋に入ってくる。
が、部屋の明かりにいろんな虫も集まってくる。
この大きな蛾は私と一晩をともにしてくれたのだった(笑)








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