好久不見了!台湾3泊4日の旅(3日目)

                               
                                ※博物館のような外観の台北駅

9月3日(金)
朝、なんだか寒いと思いながら目が覚める。
部屋の冷房を強めにして寝たため、体が冷えてしまったようだ。
窓を開けると外から暑くて湿気をたくさん含んだ重たい感じの空気が入ってくる。
昨日は夜遅くまであれこれ食べていたのに朝起きたとたんに空腹感を感じる。ストレスのない旅行中ならではのことだ。
今日もホテル内で中華と洋食のバイキング朝食である。
おかゆにチャーハン、数々の中華風のおかず、ドラゴンフルーツやグアバなどいろいろあり、普段の朝食の3倍くらい食べてしまった(^^;;
今日は、特急自強号と路線バスを乗り継いで九イ分へ行く予定である。
九イ分は台湾映画「悲情城市」のロケ地らしい。
一度この映画ソフトを購入してみてみたいと思う。
     

まずは自強号で台北駅から瑞芳へ。40分くらいかかるそうなので指定席の切符を昨日、台北駅で買っておいた。中国語が喋れないので手帳に必要事項を漢字で書いたのを窓口に出すとわけなく切符を買えた。確か80元(約240円)だったと記憶している。
 台北駅の鉄道乗り場は地下にある。漢字で案内板があちこちに出ているので乗り場を探すのも分かりやすい。
9時前に台北駅を出る特急自強号に乗る。車内は3割くらい席が空いていた。シートは広くもなく狭くもなく日本のJR特急とあまり変わらない座りごこちだ。
車両のつなぎ目付近に給湯器と紙コップが備え付けられていて自由にお湯が飲めるようになっている。
 時間より10分ほど遅れて台北駅を発車する。いつまでたってもノロノロ運転だ。特にスピードも出さず約40分後に瑞芳駅に着いてしまった。驚いたことにここで約半数の人が降りた。瑞芳駅前は小さな駅前広場になっておりそこにはプラスチックでできた赤い椰子の木があったのが印象的だった。
駅前広場の向こう側はごちゃごちゃした感じの古い繁華街になっている。

※瑞芳駅前。オレンジ色のプラスチックの椰子の木が何とも......。

駅前から路線バスに乗って九イ分へ行くのだが気になっていた乗り場はすぐに見つかった。バスを待つ人で長い行列ができている。
台湾の路線バスは初めて乗るので楽しみである。
バスは10分ほど待つとやってきた。古そうな車体のバスであるが冷房はかなり効いていた。運賃は19元(約60円)とのこと。車内は通勤時のように混んでいる。バスは駅前のごちゃごちゃした繁華街を抜けると峠を走り始めた。カーブでもスピードを落とさないので立っていて体のバランスをとるので大変だ。
景色はだんだんと山深くなってきた。

※九イ分の街。山にへばりつくように家が並んでいる。右は九イ分、旧道のバス停付近にいた犬。

九イ分へ行くには旧道というバス停で降りるそうなのだが車内アナウンスが全くない。15分ほど走り、あるバス停で停まった。運転手が「$%#&到了!」と言った。するとみんな降りていく。 どこかに着いたらしい。バス停を見ると、ここがそうである。付近には九イ分の文字もあちこちに見える。
 峠の途中にある小さな古い街といった感じだろうか。階段や坂道がとても多く、景色もとてもよい。海まで見える。
 バス停付近からは細いくねくねとした路地の両側に小さなお土産屋や食べ物屋がたくさん並んでいる。なんだか昔懐かしい光景で日本にいるようだ。お土産屋を見たが竹細工や仮面、各種中華風の飾り物などが中心だった。食べ物屋では餅のようなのを売る店が多かった。1つ買ってみた。拳ほどの大きさで深緑色をしている。作り立てで温かい。かぶりつくと餅の中から味つきの細い切干大根がたくさん出てきた。おもしろい。味はちょっと甘めで中華風だ。おいしい。
こんな感じでぶらぶら歩き、細い路地を抜けると長い階段が続いている。そう、群馬県の伊香保温泉街の石段の光景とよく似ている。ここは台湾なのか?と思ってしまうくらい日本らしい懐かしい光景だ。
   
※左:九イ分の細い路地に並ぶお土産店。 右:九イ分名物らしい??餅。中には細い切干大根が!


※九イ分の細くて長い長い階段。群馬・伊香保温泉街の石段ではありません(^^;;
 充分に九イ分の昔懐かしい町並みを楽しんだあとまた路線バスで瑞芳駅へ。バスはすぐに来た。
とりあえず台北へ戻って市内の歴史博物館や国父記念館などを見ようとその時は考えていた。
路線バスが瑞芳駅周辺の繁華街に入ってきた時、窓から瑞芳市場と書かれている建物が見えた。市場だ。すぐに近くの降車ブザーを押してバスを降りた。
市場を見るのはどこへ行っても本当に楽しい。瑞芳市場は露店が立ち並ぶ青空市場ではなく建物の中に店が広がっていた。
市場の建物の中に入ると沖縄の市場と同じにおいがする。そう、雰囲気はしいて言えば石垣島の公設市場のような感じだ。
ちょうどお昼前なので買物客で結構人が来ていた。肉や野菜を売る店が多い。

 私もおなかが空いてきた。瑞芳駅まで歩いて戻る。駅正面から続く1本道を行った突き当りに美食街と掲げられた低層の建物を見つけた。ここで何か食べれるだろう。
 案の定、ここは安い食堂街になっていた。私は牛肉麺を頼んだ。牛肉麺はニウローミエンと発音する。注文の際に中国語の四声をきちんと守って発音すれば通じる。
八角の効いていて牛肉がたくさんトッピングされているラーメンだ。おいしかった。
  
※牛肉麺八角の香りが効いておいしい。

午後は台北へ戻り博物館を2箇所見ようと考えていた。
瑞芳駅へ戻り、台北行きの時刻表を見る。1時間に2,3本は出ているようだ。と、時刻表の右下の方に平渓線とかかれ、1日に数えるほどしか運行されていないローカル線があるのを見つけた。時間を調べると3分後に発車する電車があることが分かった。すぐに切符を買う。行き先は・・・と「十分」と書かれた駅名があるのに気づく。この線は駅の数が少なく、十分もそんなに遠くないようだ。そこに行くことにした。行き当たりばったりの旅である。ひとり旅だからいくらでも好きなように予定を変更することができる。
 平渓線というローカル線、十分という駅名。どんな場所だろうかといろいろ気になる。
走ってホームへ行く。電車はローカル線らしく短い編成だった。瑞芳を出発するとすぐに山の中を走り始めた。いい感じである。
途中、2つほど駅に停車し約30分ほどで十分駅に到着した。山間の小さな駅だ。駅前には大きな川が流れつり橋がかかっている。
駅近くは懐かしいようなとても不思議な感じのする光景だった。
   
※左:十分駅舎  右:駅前の風景。
  帰り、瑞芳駅へ戻る電車は1時間後だ。それまで駅前の風景写真を撮ったりつり橋を渡って散歩したりしてすごした。駅には観光案内図があり少し歩けば滝もあるらしいが電車の本数がとても少ないし、時間が心配なので行かなかった。駅周辺をいろいろ歩き回ってみたが上の右写真の場所が一番賑やかな?場所であった。
 つり橋の上で台湾人観光客から写真を撮ってくれと頼まれたので撮ってあげた。私が日本人とわかると驚いた様子だった。
そりゃ、こんな所に来る日本人はいないでしょう(^^;;
 十分駅、思いつきでたまたま行ったのだが山間の小さな駅で周辺も景色がよく、とても気に入った場所となった。
 台北に戻ったのは結局夕方近くになってしまった。もう、博物館のたぐいは閉館時間に近いので諦める。
前から気になっていた新光三越の摩天展望台へ行ってみた。なるほど、46階からの景色はとてもよい。台北の町が札幌や京都の町同様に碁盤目状に広がっているのがよく分かる。台北駅はすぐに見つかった。なんといっても新光三越の正面だから(^^;;。上から見ると台北駅は平べったくて大きいことがよく分かる。続いてそばにバスターミナルを見つけた。高速バスがたくさん並んでいる。遠くを見るとうっすらとあの有名ホテル、圓山大飯店が見える。
 世界一の高さ(101階建て、508m)というTAIPEI101ビルもすぐに見つかった。2004年9月現在、残念ながらまだ100%オープンしておらず展望台も未完成だそうだ。次回訪台の際は真っ先にここに行きたい。
 
※新光三越の摩天展望台から見た台北の街。中正紀念堂が見える。

 台湾にきたら必ずお茶を買おうと思っていた。前回台湾を訪れた時に飲んだ高山烏龍茶の香りが忘れられなかったのだ。今回も台湾に来てからというもの、コンビニに行くたびに高山烏龍茶のペットボトルばかり買っている(^^;;
 三越裏の繁華街で1件のお茶やさんを見つけた。店の中に入り、いろいろ見ているとお茶をいろいろ試飲させてくれた。高山烏龍茶にもいろいろランクがあるようだ。が、私にとっては詳しい違いが分からず、どれもおいしい。私は若干安めの高山烏龍茶とジャスミン茶を買った。目的のものが買えたのでほっとした。
 夜は台北駅近くの自助餐で食べた。ここは素食自助餐なので肉や魚類が全然ない。が、各種野菜料理も豆料理もとてもおいしかった。にがうりの炒め物はとくにおいしく、印象に残っている。この店も安く、確か50元(約150円)ほどであった。
  
ホテルへの帰り道、西門の繁華街を散歩して今日の日程はおしまい。


※あれ?これはたしか.......!九イ分にて
 
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