週間情報通信ニュースインデックスno.1287 2021/07/31


1.クアルコム、5Gミリ波の帯域幅200MHz通信に成功 世界初(7.30 日経XTECH)
米Qualcomm(クアルコム)は2021年7月25日、世界初とする5Gミリ波でのキャリア帯域幅200MHzを使ったデータ通信に成功したと発表した。実験は、SA(Standalone)モードの5Gミリ波ネットワーク上で、同社が2021年5月に発表した最新5Gモデム-RFシステム「Snapdragon X65」の拡張機能を使って行われた。

 実験では、Snapdragon X65搭載のスマートフォン型試験端末と、様々な周波数帯でのネットワーク評価が可能な米Keysight TechnologiesのUXM 5G無線試験用プラットフォーム搭載5Gネットワーク評価ソリューションが使われている。今回はこの環境に加えて、最新のSnapdragon X65の新機能を使ってキャリア帯域幅を200MHzまで拡張し、検証を行った。

2.スターキャットが帯域優先・帯域確保型の法人向けインターネットサービス開始(7.27 日経XTECH)
名古屋市を中心にケーブルテレビ事業を展開するスターキャット・ケーブルネットワークは2021年7月26日、法人向けのインターネット接続サービスのオプションとして、帯域優先および帯域確保メニューの販売を同月に開始したと発表した。

 帯域優先メニューでは、宅内に設置するONU(光回線終端装置)からスターキャットのセンターに設置したOLT(局内光回線終端装置)の区間において、指定帯域分の通信を、ベストエフォート通信と比較して優先させる。優先させる帯域は、1Mbpsから50Mbpsまで指定できる。初期費用は1万円(消費税別、以下同)で、月額オプションは例えば1Mbps分を優先する場合に3000円、50Mbps分を優先する場合に5万4000円。

 帯域確保メニューでは、同じくONUからOLTの区間において、指定帯域分は必ず速度が出るように帯域をあらかじめ確保する。初期費用は3万円。月額のオプション料金は、例えば確保帯域が10Mbpsの場合に2万5000円、50Mbpsの場合に8万5000円である。

3.東大と日本IBM、日本初のゲート型商用量子コンピューターを稼働開始(7.27 日経XTECH)
東京大学と日本IBMは2021年7月27日、日本初のゲート型商用量子コンピューター「IBM Quantum System One」が川崎市の「新川崎・創造のもり かわさき新産業創造センター(KBIC)」で稼働を開始したと発表した。東京大学は企業や公共団体、大学などの研究機関と協力し、量子コンピューターの社会実装に向けた共同研究を進める。

 量子コンピューターは物流最適化や金融のリスク管理、新素材開発などの分野での活用が期待されている。東大の藤井輝夫総長は国内に設置されたことの意義を「占有して大きな資源として使えるため、実装を広げる上で重要な位置づけとなる。次世代の人材育成にも役立てたい」として、積極的な活用に意欲を示した。

4.ドコモの3G停波でMVNOにも影響 2022年1月から一部機種で利用不可になる場合も(7.30 日経XTECH)
IIJ(インターネットイニシアティブ)が、NTTドコモの3G(FOMA)停波に伴い、一部機種で2022年1月から通信できなくなる件を案内している。

 ドコモはネットワーク設備の老朽等に対応するため、3G設備の集約を進めている。その一環で、2GHz帯と800MHz帯を利用できる3Gエリアの一部で、2022年1月から順次2GHz帯を停波し、800MHz帯のFOMAプラスエリアのみ利用可能とする。そのため、FOMAプラスに対応していない3G端末は、2022年1月から一部エリアで音声通話やデータ通信が利用できなくなる。

 IIJmioの場合、ドコモ回線を利用する全てのSIMカードが対象。ドコモのFOMAプラスエリアを含む3G全体の停波は、2026年3月31日を予定している。IIJは、3Gサービス終了までに、4Gや5Gに対応している端末に機種変更することを勧めている。

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